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リュメルとの買い物

 噴水広場には、待ち合わせをしている人たちで賑わっていた。

 待ち合わせをしている人を狙った商店も何店かあり、沢山の種類の出店も見つけた。


「集合時間は10時だったから、そろそろだと思うんだよな」


 そう思いながら適当に待っていると、僕のことを呼ぶ声が聞こえた。


「おーい。イサミ!!」


 そっちの方を見ると、リュメルが手を振って走って来た。


「ごめん。待った?」

「ううん。さっき着いたとこだよ」

「そっか。……」

「? どうかした?」


 リュメルは少し顔を(あから)て、恥ずかしそうにチラッチラッと僕の方を見た。


「どう……かな?」


 リュメルは、自分の服を少し摘んでいたので、何を言って欲しいのかわかった。


「……あ、あぁ。うん。すごく似合ってるよ。可愛いよ」


 リュメルの服装は、紫の髪に合う白色を基調とし、所々に紫の線の入ったワンピースを着ていた。身長も女性の割には高いので、とても似合っていた。


「うん。ありがとう」


 そこから少しの沈黙の後、リュメルが先に声を出した。


「よし。それじゃ、どこ行こうか?」

「うん。何処行こっか??」

「……え? 決めてなかったの?」

「うん。実は、この街に来たのもつい最近で、街の中を散歩とかもしなかったんだよね」

「あー。そっか、じゃあ今日は適当に歩き回りましょう? その中で何か良いもの見つけたら、そのお店に入ろっか」

「ありがとうね」

「ううん。良いよ」


 僕はリュメルに振り回されていた。


「さっきは、ああ言ったけど、適当に回るってか、私のお勧めのお店に行こうよ」

「へー、楽しみだなぁ。リュメルのお勧めのお店かぁ!!」

「ちょっと、そんなに期待しないでよ」


 午前中は、リュメルのお勧めのお店を回り、色々買った。服とか道具とか小物も買った。


「僕、ちょっとあっち行ってるよ」

「うん。分かった」


 よし。ここで、何か買おうかな。


 今、僕が居るお店は、キラキラした小物が多いお店だった。


「そうだなぁ。出来ればずっと使える物が良いんだよな。次いでに、ミルさん達の分も買おっかな」


 僕は、4つの小物を買ってお店を出た。


「案外時間かかったね」

「うん。ちょっとね」

「さ、そろそろお昼時だけど、私のお勧めのお店で良い?」

「良いよ」


 リュメルに連れられて来たお店は、少し高そうなお店だった。


「ここのご飯が凄く美味しいんだよ」

「大丈夫? 高そうだけど……」

「大丈夫だよ。だって、ここ私のお店だもん」

「え?」

「ほら、行くよ」


 私のお店? って、マジ?


 僕は、そう思いながらもリュメルに手を引かれ中に入って行った。

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