表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/151

食堂

 学園の案内は終わり、お昼。

 僕たちは、食堂に来ていた。


「ここの食事は美味しんですよ」

「へー」

「なんでも、王宮で食事を作った経験があるらしいんですよ。それも、5年間も」

「凄いね」

「でしょ? 国王様が食べてた食事をここでは楽しめるのよ」


 王宮で食事を作るのは、全ての料理人が目指しているものでもある。

 魔法使いが王宮勤めを目指すのと似ている。


「それで、何の料理を出してくれるの?」

「それが、結構庶民的な料理が多いんだよ」

「あーー、なるほどね」


 確かに、あの王様ならあり得るな。僕がいた時も、庶民的な料理が多かったな。食べ方は流石王様って感じだったけど。


「あそこで、券を買ってそれを料理人の人に渡すと作ってくれるよ」

「はーい」


 さてさて、何にするかな。唐揚げ、麺、パン、他にも色々あった。

 そこで、僕は……ずっと探し続けていた物が書かれていた。


「餅……巾着……だと……」

「え? どうしたの?」

「い、いや。なんでもない」

「餅巾着にするの?」

「いや、僕は唐揚げにしようかな」


 あった。この世界に油揚げがあった!!!


 そうだよね。豆腐もあったし、それを揚げるって考えを持ってる人いるよね。


「これで、ウミに……」

「これ下さい!」

「あいよ。じゃ、これ持っててね」


 番号札を貰って空いている席に着いた。


「ねぇ、なんか、避けられてない?」

「いつもの事だよ。ね、お姉ちゃん」

「うん。なんか、私たちには近づいちゃダメって、感じなんだよね」

「そうなんだ。あれかな、『高嶺の花束』って言われてるぐらいだから、ファンクラブとかあって、近づいちゃダメって決まってたりしてね」

「そんな事は……ない…………と……思いたい」


 イヤさんが、消え入る声で否定しようとしていた。出来ていなかったけど。


「お待たせ!!」


 ガラガラとカートを押して、料理を持って来てくれた。


 僕が唐揚げ定食。ミルさんがパスタ。メイさんとイヤさんが、パンを食べている。


「これ美味しい」

「一口あげるから、一個頂戴」

「え、嫌だよ」

「えー、ケチ! 頂戴よ」

「はぁ、しょうがないな。はい」

「ありがとう」


 メイさんが、それを食べると、美味しそうに食べている。それを見ると、あげてよかったなって思った。


「「じー」」

「え、まじ?」

「「じー」」

「……分かったよ。あげるよ」


 結局僕は6個あった唐揚げの内、半分をミルさん達に食べられてしまった。

 ただ、それを食べたミルさん達はとても可愛かった。

 交換したパスタもパンも美味しかったしね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ