表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/151

編入試験〜2〜

 修練場で何をするのか聞いてみたら、まだここは使わないと、言われた。


「こっちに来てくれる」


 リーリエ学園長の後ろを付いて行くと、控室のような場所に入っていった。


「まずは、君の適性を知らないとな」

「……適性……ですか」

「なんだ? 嫌なのか?」

「えぇ、まぁ」

「「大丈夫!! 一緒にこの学園に通うよ!!」」


 なんの根拠もないその励ましは、少し、僕の力になった。


「では、この水晶に魔力を少し込めてくれ。そしたら、隣の板に色々出てくるぞ」


 これは、実家にあった適性検査をする魔導具と同じだ。


「行きます」


 僕が魔力を流すと、隣の板に次々と文字が現れた。


ーーーーー

魔法適正

火:5/1

水:5/1

風:5/0

土:5/0

闇:5/0

光:5/0

回復:5/3


武術適正

−100

ーーーーー


 いつもの適性が現れた。


「これは、無理だぞ?」

「「「えぇ!!!」」」


 僕の適性を見た3人は、僕と適正の載っている板を交互に見る。


「ま、まぁ。でも、一応実技やってあげたら?」


 そう言ってくれたのは、ミルさんだった。


「そうだな。適性を見ただけで追い返すのも嫌だしな。よし、それじゃ修練場に戻るか」


 そして、修練場に戻ってきて早速試験が始まった。


「試験の内容は簡単だよ。あの先にある的を壊したら実技は満点だよ」

「分かりました」


 僕は、10メートル先にある的に向かって火の魔法を放つ。

 酸素をもっと入れる!!

 それが、的にあったが、的は燃える事がなかった。ただ、その熱は受けていたようで、的は真っ赤になっていた。

 僕は、それに向かって出来る限りの水魔法を放った。

 そして、的は粉々に砕け散った。


「で、出来た!!」


 素直に嬉しくて小躍りしてしまい、後ろを見てみると、いかにも目が飛び出しそうな4人が固まっていた。


「「「「あ、ありえない」」」」


 その的な本来なら壊れる事が無い材質で作られている。

 この学園が創立して約500年前からずっと使い続けてきた的でもある。


「これで、満点ですよね!?」

「……」

「あの、リーリエ学園長??」

「……え? あ、う、うん。……まさか……ここまでとは」

「何か言いました?」

「い、いや。なんでもない。もちろん合格だよ。さ、次は筆記だぞ」


 そして、前代未聞な事件はこの後、大きな尾びれに膨らんで、イサミの前に戻って来る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ