お宝鑑定
王宮を出て、僕たちは宿屋に戻った。
「ウミ、それじゃ頼む!」
「うむ。任せてくれ!」
ウミは、鑑定のスキルを使った。
「先ずは、この指輪からお願い」
「うむ。なるほどな」
「どうだった?」
「流石、お主だな。運極なだけはある。これは、魔力袋の指輪だよ」
「魔力袋の指輪? 何それ? 魔力でも貯められるの?」
「それも、出来るが違うな。説明すると、自分の魔力量で大きさが変わる、無限に物などを入れられる指輪だ」
「なるほどな。それなら、今バッグで持ってる食料とかそういうのが、これに入れられるって事?」
「うむ。その通りだ」
「おー!! 有り難い!! これなら、ルルとかクロのご飯もいっぱい入れられるな!!」
僕が喜んでいると、ルルとクロも「何!? それは本当か!?」みたいな目でこっちを嬉しそうに見てきていた。
「この、魔力袋って時間経過あるのか?」
「無いみたいだぞ」
「っことは、あったかいご飯がすぐに出せる!?」
僕は、嬉しすぎて小躍りしそうになってしまった。僕の嬉しさがクロ達にも伝わったのか、僕に向かって突進してくる。
「お前達も、嬉しいか〜。これからは旅に出てもあったかいご飯が食べられるぞ」
僕は、クロとルルをもふもふしながら、次の鑑定する品を出した。
「次は、この小さい壺だな。お願いします」
「任せないさい。これは、え? 何これ? 反則じゃない!?!?」
「どうしたの? そんなに取り乱して」
「取り乱すわよ!! 何よこれ、あり得ないわよ!!」
ウミが、今まで一緒にいて初めて見るほどの動揺っぷりだ。
「これは、ダメ。使っちゃダメ! 今すぐ、魔力袋に入れないさい!」
「え? どうしたの? 教えてよ」
「ダメよ!! これは、この世界にあったらダメなのよ!!」
ウミが、僕の肩を掴んで揺らしながら言ってくる。流石に僕も、これはダメなんだろうなと思い、ウミに従った。
「うむ。それで良いのだ」
「まったく、教えてくれても良いじゃ無いか」
「ダメよ!」
僕とウミは数秒間見つめ合いーー
「……はぁ、分かったよ。それじゃ、次お願いね」
僕が負けた。
それからも、残り4つのお宝を鑑定した。その結果がこれだ。
・自然のチョーカー
身につけると、自然治癒力が爆上がりする。
・水筒
蓋をあけると、水が永遠に出て来る水筒。お湯も可。
・簡易風呂テント
このテントを設置すると中にはお風呂が出来上がる。
・守護のネックレス
自分の仲間の防御力が半分上がる。
この4つを合わせ、計6つのお宝の鑑定が終わった。1つだけ、分からなかったけどね。




