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5歳

 僕は何故か前世の記憶を所持していた。


「何でだ? 確かに女神様に前世の記憶は無くなるって言われたんだけどな」


 そして、前世の記憶を持ったまま5年の月日が経過した。成長と共に無くなるかと思ったが、そんな事は無かった。

 あ、そうそう。まだ名乗って無かったね。今の僕は、イサミ。イサミ・ケイレード。

 さっき、前世の記憶を所持してるって言ったけど、名前だけが思い出せない。


「おーい、イサミ。ご飯だぞ」

「はーい!」


 父に呼ばれたので食堂に向かった。

 この屋敷、広くて未だに迷うんだよな。

 あ、あの人に連れて行ってもらおう。


「あの、ちょっと聞きたいんですけど」

「はい。何でしょうか? イサミ様」

「また、迷っちゃったみたいなんだ。食堂に案内してくれないかな?」

「はい! では、こちらについて来て下さい」


 はぁ、様は付けなくて良いって言ってるのに、駄目だ。

 地球にいた頃は様付けとは程遠い生活をしてたから、むず痒いんだよね。


「着きましたよ」

「ありがとうね」

「はい。いつでも、ご案内しますよ」


 そう言って、メイドさんは自分の仕事に戻って行ったよ。はぁ、僕の所為で無駄な仕事増やしちゃったな。早くこの屋敷の中覚えないと!


「お、来たか。遅かったな」

「この屋敷、広すぎるんです!」


 僕は少し怒りながら父に抗議したがーー


「ハハハ、すまんな。広くないと他の貴族に何言われるか分からないからな」

「貴族、嫌いです」

「ハハハ、俺も嫌いだ! ハハハ」

「ちょっと、あなた。そんな事言っちゃいけませんよ。一応、公爵なんですから」

「お母様も、一応って言ってるじゃないですか」

「しょうがないじゃない。私は元から貴族じゃないんですから」


 そんなこんなで食事は進んで行き、とある話題になった。


「そうだ、イサミ。自分のステータス見たか?」

「? いえ、まだ見てないですけど。と、言うから、見方が分かりません」

「そうか。なんなら、今から見てみるか」

「///はい!!」


 僕は、嬉しさを隠しきれないほど喜んだ。


「ほれ、これに触れて魔力を流してみろ」


 父様は僕に1枚の板を渡して来た。そして、僕は魔力を流してみる。


「ん、んん?? お、おお!!」


 目の前の板が光り始め透明な板に変化した。いや、透明なステータスプレートに変化した。

 これ、凄く綺麗!!


「凄い。なんで透明になったんだろう?」

「ハハハ! 良い驚きっぷりだな」

「ウフフ、そうね〜。私も始めて見た時はあんな反応したわね」

「ほら、そこに数字とか色々書いてあるだろ?」


 そこには、名前と種族。そして、レベルとその他諸々のステータスが表示されていた。

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