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賭けでの出来事

 何者かの登場によって再戦は一時休戦となったが、そこでウミが声を上げた。


「この戦い。妾の負けだ」


 その言葉にミリアは地面に倒れながら驚いていた。


「な、なんで?」

「あの魔法は、妾では防げなかった。何者かの乱入が無かったら妾は気絶していたかもしれない。それぐらいあの魔法は凄かった」

「え、えへへ。うれしいなぁ」


 ミリアはあの魔法を使った反動で体が動かなくなって地面に倒れている。その状態で話しているのでどっちが勝って、どっちが負けたのかよく分からない。が、ウミの負けの宣言でミリアの勝ちが確定した。


「それじゃ、賭けは私の勝ちで良いの?」

「あぁ、勿論だ」

「やったぁぁぁ!!! それじゃ、運んで……欲しいな」

「え?」

「ほら、私今動けなくて……だから……お願い」

「はぁ、しょうがないな」


 ウミがミリアの事を背負ってコロシアムを後にし、俺たちもそれを追う様にコロシアムを後にした。

 そして、ウミたちはミリアが泊まっている宿に入って行った。

 俺たちもその宿に入ってみた。


「ご主人様。本当に入るんですか?」

「うん。ミリアが言ってた賭けの内容覚えてる?」

「覚えてますよ。確か、お姉ちゃんがご主人様では満足できないほど、もふもふなでなでするって言ってましたね」 

「そうそう。それがどんな風になってるのか気にならない?」

「た、確かに気になりますね」

「お主よ。覗き見はダメだぞ」

「えー、クロは気にならない?」

「気にならん。それに、お主よりも良いものは我は知らん。ウミを信じてあげろ」

「そうだね。それによく考えなくても、女子の部屋に勝手に入るのは普通にダメだな。うん。帰るか」


 その頃、ミリアの部屋では凄い事が起きていた。


「はぁぁぁ、ウミ様気持ちいいですよ。ストレスが発散されますぅぅぅ」

「う、うむ。それは……良かったな」

「はぁぁぁぁ、もう聞いてくださいよ!! 母様ったら……」


 その後は、ミリアの愚痴を聞いてもふもふされるだけで、特に賭けの内容をそのままやっている訳では無かった。


「ウミ様。また、やって良いですか?」

「またやるのか?」

「はい。まだまだ聞いて欲しい事がありますから」

「まだあるのか!?!? お昼から翌朝までずっと話してたじゃない!!!」

「あんなのまだ序の口ですよ!!」

「ご主人!!! 助けてくれ〜〜!!!」


 ウミの泣きの入った叫び声は俺には届かなかった。

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