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既視感のある魔物

 僕とオーガの間に出てきた黒い何かが出て来た。


「グアァァ!!」

「フン。去れ」


 喋った!


「ここから立ち去れ!」

「グ、グァァ!」


 オーガは持っている棍棒をその、暗い何かに向かって振り下ろした。

 棍棒が当たった時、あり得ない音が鳴り響いた。

 金属音だ。


「金属音!?」

「これで、分かっただろ。早くここから去れ」


 黒い何かから、威圧感を感じた。

 すると、オーガは怯んだように森に逃げ帰っていった。


「え、えっと、ありがとう。助かったよ」

「……」


 黒い何かは、こっちをじっと見て何も喋らない。


「……さっき、オーガの攻撃食らってたけど、痛くない? 回復魔法かける?」

「……」

「ワフッ!」

「キュルル!」

「あ、ちょっと待って!」


 モフラとルルが、黒い何かに嬉しそうに近づいていった。


「あれ? そう言えばクロは?」


 そう言えば、オーガに遭遇してからクロを見てないような。


「・・・!! もしかして、クロ?」

「……うむ」


 僕は、クロに思いっきり抱きついた。


「もふもふだー」

「……ご主人」

「なぁ、クロのその姿は何?」

「我は、フェンリルだ」

「フェンリル? フェンリルって白くなかったか? クロはなんで黒なんだ?」

「……それは……」

「ま、言いたくなったら教えてくれ。あ、フェンリルってこの世界だとどの位のヤバさ?」

「神の使い」

「分かった。今すぐ猫に戻って」

「うむ」


 クロは、元の姿に戻り、その後は特に何も起きずにクエストを終わらせ、お金をもらい宿屋に戻った。


「なぁクロ」

「にゃー」

「あ、猫だと喋れないか。契約獣と喋られるようにならないかな?」


 そう思い、ステータスプレートを見てみる。


ーーーーー

名前:イサミ・ケイレード

職業:召喚士

種族:人間 年齢:9

MP:1600

LUCK:極

スキル:召喚・契約・通信

契約獣:クロ・モフラ・ルル

ーーーーー


 ん? 通信?


「何だろうこれ? よし、『通信』!」

「ご主人は何してるんだろ?」

「さぁ? スキルとやらの検証じゃないかしら」

「そうなのかな?」


 ん? どこからか声が聞こえる。

 声の聞こえる方を見てみるが、そこにはクロとルルとモフラが談笑していた。


「ご主人がこっち見てるぞ」

「ほんとだ〜。もふもふしてくれるのかしら?」

「もふもふして〜!」


 モフラが僕に突撃してきた。


「この声! もしかして!?!? ルル、僕に向かって何か喋って見て」

「ご主人?」

「嘘だろ」


 僕は、クロ達と会話する術を獲得した!!

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