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みんなの魔力

 クロを呼び戻し、ウィルンドの方に向き直った。


「えっと、見ての通り。契約はまだまだですね」

「え、えっと。うん。そうみたい……だね」

「ウィルンドさんも、なんでそんなに驚いてるんですか?」

「だって……人が一生で得られる平均的な魔力量を超えてるのよ」

「え!? そ、そんなまさか〜。あの、平均は一体……」

「多くても10万ぐらいね」


 僕はこの時点で既に2倍もの魔力があるのか。

 そう言えば、みんなはどのくらいなのかな?


「おーい!! みんなって魔力どのくらい!?!?」


 未だに遠くにいるみんなに呼びかけると、誰から言うか決めて答えてくれた。

 順番で言えばレイド、リュメル、メイさん、イヤさん、ミルさんの順番だ。


「2600!」

「5210!」

「3500!」

「3500!」

「16500!」


 ミルさんが最後に言うと、みんながバッ!! っと、勢いよく振り返った。


「え?」

「「「「離れなきゃ」」」」

「ミルさん。仲間ですね」

「え、え、えぇぇぇ!?!?!?」


 ミルさんも、この中では相当な魔力の高さだった。


「そうだ。イサミくん」

「なんですか? ウィルンドさん」

「私と契約しない?」

「……間に合ってます」

「え!? 大精霊と契約出来るんだよ? 今まで誰も成し遂げた事のない事だよ? それでも?」

「はい。だって、今はみんな居ないですけどクロの他にも契約しているので、これ以上居ても……」

「う、うぅ。そんなぁ」


 ウィルンドさんは泣き崩れてしまった。


「うわぁ。イサミ、女性泣かした」

「え!? レイド!?!?」

「「「「じとー」」」」

「え!? な、えぇ……。う、うぅ〜ん。あ!?」


 僕は悩んだ末に良いことを思い付いた。


「ウィルンドさん。こういうのはどうですか? 契約はしますけど、周りに誰も助けてくれる人が居ない時に呼ぶので、それまでは今まで通りに過ごして下さい」

「いや〜。ずっと一緒にいたい〜」

「え、えぇ。ウィルンドさんのキャラが壊れた」

「で、でもそんな姿だとみんなから注目されちゃうし」


 僕がそう言うと、みんながジト目で見てくる。


「おいおい。イサミあんなこと言ってるぞ」

「ないわ」

「「ないね〜」」

「あり得ないわね」


 イサミは気付いていないが、学園内では『高嶺の花束』のミルさん達ともそうだし、九尾のウミにシルバーウルフのルルに幸運スライムのモフラに猫のクロと一緒にいるのだ。みんなからの視線は釘付けだ。今更大精霊がいても誰も気にしないだろう。


「私! 小さくなれるもん!!」


 ウィルンドさんはそう言ってくるくる回って風邪起こし、収まった時には身体が手のひらサイズまで縮んでいた。

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