表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

″俺、明日死にます。″

作者:

「まぁ、読めばわかりますよ。」


少しでも自殺を考えてる方、こんな失敗談がありますよ。


誤字脱字があるなら遠慮なく。

「明日死ぬ」

そう聞くと、殺人などの身体的な死を思い浮かべる人それとも

「あの人に話しかけられたから明日俺死ぬわー」

というように、単なる一時の感情的な死を思い浮かべる人がいるだろう。

俺は今前者にいる。

明日、死ぬ。

そのために俺は死ぬ準備をしている。

死にたくて死にたくてしょうが無いのだ。

別に虐められてた。とか、仕事が無くなった。とかそんなものでは無い。

只只死にたいのだ。

でも死ねないのだ。

「よし。」

そう言って机の上に置いたのは、コップひとつ。後は鈴蘭を買いに行くだけだ。

鈴蘭には猛毒があるため、死ねると言う。

もっとテンプレな自殺方法があるだろうと思うだろう。俺が思う自殺方法は全て試した。

首を吊る

これは1番死ねると思ったのにも関わらず何故か生きてた。

首を吊ってたのだ、吊ってたはず。

完全に意識はなかったはずなのに、朦朧とした意識の中で暴れたのか分からない。

いつの間にか縄から外れ、一日中動けなかった。仕舞いには人生でこれ以上の痛さはないと断言出来るほどの頭痛が押し寄せ、部屋には排泄物と嘔吐物でぐちゃぐちゃだった。

もう首吊りはダメだと思った。

それとオーバードース。

ドラマや映画でしか見たことがなかったが、やってみる価値はあったと思った。

家にある薬を掻き集めてみたが、ほぼ睡眠薬しかなかった。

睡眠薬などを沢山飲んでみた。が、一向に死ねる気配がない。寧ろ苦しくてしょうがない。

嘔吐物を吐き続け、1.2時間。

死んだんじゃないか、というぐらいの苦しみ。だったら死にたい。

オーバードースはダメだった。

あと車や電車に轢かれたり。

けれどその日テレビでやっていたニュースに出ていたキャスターがこういった。

「ただ自己満で自殺した人が、こんなにも周りに迷惑をかけているなんて最低ですね。周りのことをもっと考えて欲しい。そんなものを見せられて誰一人面白い、凄いと思わないのに何故公共の場で死のうとするんでしょうね。」

それ以降そのキャスターは見かけなくなったが、

なるほど。引かれて死のうかと思っていたが、人に迷惑がかかってしまうのか。と感じた。

それから、公共の場で死のうという選択肢は俺の中から消え去った。

刺す

これは1番してはならないと思った。

何故なら俺は血を見るのも匂いを嗅ぐのもダメだからだ。

それと家族が処理をするのが大変だろう。なるべく他人に迷惑はかけたくない。

俺の中の選択肢は全て消え、ネットに頼るしかないと思いネトサしてみるが、「生きて」と言いたげなサイトばかり出てくる。

俺は死にたいんだ。邪魔しないでくれ。


そういうサイトを見かける度に苛つきながら、探す。そうすると、俺が今まで経験したような事が間違っていたり、どうしたら成功するかが書いてあった。「最初からネットで調べておけばよかった」と思った。

まぁ、それはまたもう一度やるとして。

新しく見つけたのは、鈴蘭の猛毒を飲んだり、ヘリウムガスを吸ったり。

ヘリウムガスで死ねるのかと思ったが、死ねるならなんでもいいやと思った。

新しく見つけた方法の中で1番死ぬ確率が高いのは、鈴蘭の猛毒を飲むことだ。

やっと明日死ねる。

安心感と幸福感を胸の中に踊らせながら、鈴蘭を買いに行く。


俺は今まで虐められたことも、仕事がなくなったこともない。寧ろ恵まれてきた方だ。

でも俺は死にたい。いつからか忘れたけど、ずっと自殺方法を探している。


なぜなら俺は、1回死んでいるはずだから。

脳出血で倒れた俺はこのまま死ぬはずだった。でも奇跡的に今生きている。ちっとも嬉しくなかった。周りに迷惑ばかりかけて、罪悪感で潰されそうだった。

俺の家はどちらかと言うと貧乏だ。それなのに、入院代、治療代と払い俺を生かしてくれたし、彼女は毎日毎日、見舞いに来てくれて俺を励ましてくれた。

彼女には俺が死にたいことを明かした。「罪悪感で潰されそうなんだ。いなくなった方がいいんだ」と。それでも彼女は生きて、と言ってくれた。嬉しかった。生きようと思った。

けれど、その思いは呆気なく崩れ去った。

予定より早く退院できた俺は、久しぶりに学校へ行った。彼女に介護状態で。こんな惨めを晒すとは思わなかった。彼女にも友達にも。

彼女にこれ以上の惨めを晒す訳にはいかない、幸せになって欲しいと思った。

病気持ちの俺より、もっと良い奴がいる訳だし幸せに出来る奴だっている。こんな貧乏な家じゃなくて、裕福な家の奴の方が幸せだろう。

そう考えていたら、じゃあ死んだ方がいいじゃないか。

そう結論に至った。

エゴでいい。

欲望でいい。


俺、明日死にます。

こんにちは。

どうでしたか。ためになったでしょうか。


他にも投稿してます

→「どこにでもあるような話」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ