真っ黒の木
「たっ隊長!!これは一体なんの植物でしょうか?」
一人の魔族が真っ黒の木に触れようした瞬間
「無闇に触れるな!」
アルキゴスはこの木を見たこと・・いいや体験したことがあった。その場所を思いだし己れの不甲斐なさに悲しくなった
説明を求めるように部下達が見つめるがこれの討伐の仕方を何故か思い出せず苛立っていた
「全隊員につぐ!この木より5メートルは近づくな!」
彼らはその木を観察できる場所まで下がり隊長の次の指示を待つ間大量発生した魔物を葬りながら真っ黒の木を睨み続ける隊長に何かしらの違和感を感じた
「まさか!この種を埋めて行ったのはあの方か!?だが、何故だ?陛下と人間達の村での話し合いは明日のはずだ。それの相手をしていては間に合わん」
彼らは魔物と木と攻防戦をしながら半分程陛下のもとへ彼らを合流させ残りの者達で前衛と後衛を交代させながらどうにか保っていたが、冷静に見極めていた一人の隊員が
「隊長!あの木は魔物を捕食しては巨大化し数を増やしています。それと我々を攻撃する素振りが全くありません」
黒豹はその情報に感謝し害がないものの判断し一点突破を謀った
◆◆◆◆◆
その頃リゼは、二番目に近い町へ到着し暫くはうろちょろと露店を見て回ったが武器類が多く売られていおり食材や娯楽品は数を減らしていた
これなら今日中に森に一番近い村へ行った方がいいかな?
「おい、そこのお兄さんよ。そんなもん見てねぇで俺等と良いところに行かねぇか?」
その声に振り向くと女性がナンパされたら喜んでついて行きたくなるような美男がヤクザのように言っていた
「へぇ~僕を何処へ連れていってくれるのかな?」
釣れたとでも思っているのか彼は笑みを深くし
「なに、すぐ近くにあるとある屋敷でお茶会が開かれているんだが丁度人数が足りなくてな」
「そっか(偵察に)暇だから楽しそうだからついていくよ」
「そうこなくっちゃな!ほら、こっちだ」
リゼは彼の後をついていきながら細く微笑んだ
彼らは路地裏を通りボロ屋敷に近い家に案内した
「ここは、没落貴族の家かな?」
「ああ、10年ほど前に没落したらしいがな。まあ、それを俺たちが有効活用してるんだ」
「へぇ~」
彼らは門に手をかけるなり
「ここからは目隠しをして念には念を入れ担がせて貰うぜ」
「うん。別に構わないよ」
彼らは真っ黒な布を懐から取り出しリゼの目当て強く結んだ
「そんじゃあ担ぐぞっ!」
「う、グッ!!」
リゼは腹部に強烈な痛みを感じ意識が遠のいた
◆◆◆◆◆
リゼを担ぎ上げ男達は地下に通じる道を降りるとリゼの首に輪っかを着けると物置の更に奥から啜り泣きが聞こえる部屋へ足を踏み入れた
「喜べ餓鬼ども!てめぇらの新しい仲間だ」
男はリゼを近くのクッションに放り投げるなり鎖をベッドに括りつけその部屋から一歩も出れない長さに調節した
「これぐらい集まればまた大金が舞い込んでくるぞ!」
「なぁ、ジン。今回を最後にして別の国へずらかろうぜ?」
「何を弱気になってんだ!これからだろうがパトロンも見つかり今日はこんなに良い上玉が二人も捕まえられたんだぞ!!この流れを断ち切ってどうするよ」
「・・・・そ、そうなんだが何か嫌な予感がするんだよ」
「また、予感かよ!てめぇの予感はあてにならん」
ジンたちは今後のことを話しながら会場の準備に勤しんだ
彼らはまだ知らなかった。出会っては行けない二人が顔を会わせたことを。彼らは平穏な時間をいつも道理過ごしていた




