授業
ストラテーゴスの案内を途中で断念した翌日。いつも通りの教室は、長期休暇になると思って実家に里帰りしていたアスターが学園に戻って来ていた
「アスター里帰りはどうだった?」
「意外にも平穏だったよ」
「アスターの実家ってそんなに遠いのか?」
アスターは考える素振りをしながらも
「大体山3つ分かな?」
「そんなにか!?」
「まあ、境目の方だしね」
「ってこは辺境伯爵家か?」
「その辺は秘密かな」
「おい、お前ら良い度胸してんな。そんなに俺の授業を待ちわびていたってことか」
もはや疑問系にすらなってなくアスターと同じく学園が再開していたのに関わらず授業をしに来なかったゼッルシオンが復活した
彼は悪い笑みを浮かべ
「本当良い度胸してるぜ。本日はマルキシオス家の長女でおられるリゼルレディシオ様が、わざわざお前らのためにご多忙の中来てくださった。精々足掻いて見せるんだな」
「「「はっ!?」」」
「「「マジかよ!」」」
「「「本当ですの!?」」」
「どうぞお入り下さい」
彼は生徒の反応をスルーし入場するよう促した
「ふふふ。皆様、ごきげんよう」
彼らの目の前で綺麗なカーテシーをして見せると慌てて彼等彼女らも礼を返した
「私は、ザイゼル・マルキ・マルキシオスが娘 リゼルレディシオ・ギネカ・マルキシオスですわ。本日は学園長とマシオ先生が私にお願いに来られたので参りましたわ」
「・・・あの、質問をよろしいでしょうか?」
恐る恐る手を上げ問いかけてくる彼に許可を出すと
「私は、ジューレア・「この学園の仕組みは理解しているので爵位や家名は名乗らなくても大丈夫ですわ」分かりました」
「では改めて、質問なのですが何故あなた様が此方へ来られたのでしょうか?」
鮮やかなオレンジ色の髪をした男の子からの問に
「例え彼は分家で有っても従兄弟には変わりありませんわそのお願いを叶えることは人間関係を有効に広げるのに必要なことですわ」
何処かで、「良く言うわ」と聞こえたので魔力で拘束しておいた
「レイシアです。魔王軍第三部隊の方は良いのでしょうか?」
「ええ、彼等は今頃ブートキャンプに出掛けているからご心配には及びませんわ」
リゼルレディシオは一息置いてから
「では、本日の授業を始めましょう」
そう言うと彼女は何事も無いかのように
「校内を魔力を使わずに100周。それが終わった人から同じく魔法を使わずに腕立て、腹筋、背筋、馬跳びを各々100回。それが終われば、全員が終わるまで自主練か休憩をしておいてくださいね」
生徒の顔を真っ青を通り越して蒼白に成りながらも地位も権力も上な彼女に逆らえず渋々行動をとり始めた
「にしても、相変わらず容赦しないな」
「あら?これでも彼等の1000分の1以下ですわよ。それにこのメニューは私が2歳の時にはこなせていましたわ」
「流石、わが弟の娘。普通の魔族が漸く歩き始めた頃に大人顔負けの地獄訓練だな」
「あなた様もそろそろ行わないと最下位になりますわよ」
壊れた人形のように顔をこちらに向けた陛下・・アスターは
「・・・・まさかこれ俺もやるのか?」
良い笑顔のリゼルは
「当たり前でしょ?アスターはこの学園の生徒なのですからそれはもう平等に行っていただきますわ」
「・・・・・お前もやれ!」
「嫌ですわ。こんなドレス姿で走ってはハンデにもなりませんわ」
「そっちの問題か!」
「あら?それ以外に何かあるのかしら」
彼は諦めたように他の生徒と混ざり回数を着々とこなし始めた
最近サボりがちの陛下には丁度良い運動になるでしょうね
それから5時間過ぎた辺りにちらほらノルマを完了した人たちがその場で経たり込み肩で呼吸をしていた
それから4時間過ぎた辺りに全員がノルマを完了し思い思いの場所で屍かしていた
「さて、準備運動が終ったところで本格的に・・・」
ギョッとする生徒を見ながら
「言いたいところだけど、これ以上は付加が多すぎますので学園ではあまり教えて貰えない事についてお話致しましょう」
無理に立ち上がろうとする彼等にそのままで良いから聞くように告げこう切り出した
「皆さん忌み子をご存じでしょうか?」
嫌な顔をする者や不思議そうにする者、どうでも良さそうな者三者三様だったが気にせず
「忌み子は元々人間達と仲良く暮らしていた魔族や獣族等が6000万年ほど前。人間達の王が愚王の暴君だったため彼等は止む終えず私達の国に攻め込み近くに過ごしていた魔族や獣族等を捕まえより強い子を産むために投獄させられていました。そして産まれてきた子達は、獣姿の子もいれば人の姿に獣族の姿が合わさった獣人・・・後に忌み子と呼ばれる存在が生まれ落ちた」
軽く真実を説明するとリゼルはまるで見定めるかのように彼等を見ながら
「皆様方は、彼等をどう思い対応するのですか?」
「・・・もし、俺がどうこうできるのなら忌み子を殲滅すべきだと思う」
「それは何故ですか?」
「俺達の祖先であっても俺達の国に泥を塗ったのと同じだからだ!」
「そうですか。他のかたはどうお思いで?」
「私は、仲間として受け入れるべきだと思います」
「それは何故ですか?」
「無理やり子どもをつくらされて、その先祖様も何か大切なものを護るために致し方無かったのだと思います。ですので仲間として受け入れ弱い彼等を比護するべきだと思います」
「そうやって助けて行けたら素晴らしいことだと思いますわ。ですが、そうも行かないのも現実ですわ」
とくくり
「本日の授業はこれで終わります。また、何処かでお会い致しましょう?」
といいリゼルは誰もいない建物に入り秘かに微笑んだ




