平和は突然にして
リゼルはいつもと変わらず朝から授業を受けていたが、学園では昨日の今日で平然と授業に出ている彼女にある種の疑惑が持ち上がっていた
「あの劣等生アスターを見捨てて逃げたらしい」
「いやいや、あの三人で共闘したんだろう」
「それなら何故アスターが来てないんだ?」
「ああ、そう言えばそうだな。あの劣等生二人がアスターを盾にして逃げ出したとか?」
「いやいや、そうとは限らないじゃないのか?」
「さっきから気になってたが、何でお前は劣等生を庇うんだ?」
「べ、別に庇ってる訳じゃないし!」
「お前、まさか劣等生に!?」
「ちっ、違うっての!」
「これは、まじか!」
「マジなのか!」
まさか、朝からここまで疲れるとは思わなかったわ~それに彼も下手に庇わずに頷いていれば下手に噛みつかれなくてすむのにバカね
リゼルは、本から目を離し窓の外に流れる雲を見上げながらため息をついた
2時限目は魔法工学について教員がペチャクチャと話しているが、ほとんどの生徒は机にうつ伏せになり寝ていた。そんなある意味平和な授業風景に耳をつんざくサイレン音が学園中に響き渡った
「・・なっ!なんだ!?」
「いった~いきなりなんだよ!」
『これは、訓練ではありません。ただちに生徒の皆さんは地下シェルターへ避難してください。』
『繰り返します。これは訓練ではありません。ただちに生徒の皆さんは地下シェルターへ避難してください』
「いっいったい何が!?」
「敵が攻めてきたんじゃ!」
「とにかく急いで避難しないと!」
クラス中が混乱の渦の中、彼女と彼等は内心ため息を着いていた
「皆さん!慌てずに廊下にならび順番に避難します!」
教員の言葉に廊下に彼等は並び移動を開始した。丁度シェルター前広場には、ゼッルが担当していたクラスが南側通路からやって来た。そしてリゼルのクラスの隣に彼等を整列させ一人一人シェルターへゼッルが誘導していた
不安げな生徒達に理事長が声をかけ励ましていた。そして、全生徒の3分の2がシェルターに入った瞬間巨大な揺れが学園を襲った
「きゃっ!!」
「うわっ!!」
「な、なんだ!?」
皆が倒れこみ再びパニックに陥った
『ゼッル。もういいかしら?』
『まだ、許可出てねぇぜ』
『流石にこれ以上の攻撃は感知されてしまうわ』
『だか、冷血宰相の指示なしで勝手にやると後がヤバイぜ』
ゼッルとリゼルが連絡を取り合っている間も大小様々な揺れと瓦礫が落ちてきていた
『あんにゃろう!こうなる事が予測していながら俺らに一言も伝えねぇとはどう言うことだ!?』
『はぁ、そこは予想済みよ。予想外なのは莫大な魔力を平然と使い果たしているかの国よ』
リゼルや教員もシェルター内に入り込むなり、リゼルは真っ暗な暗闇の中1つの魔法を誰一人と気付かれる事なく難なく行使した




