学園では
もう一方は、彼がら廃墟の市街地へ送られた時まで遡る。学園では彼等が本来移転するはずだった森林地帯に配置された使役獣達から送られてくる画像には彼らの姿が映らないことに気づき実技は中止となった
「まだ、解析は終わらないのか!?この役立たずどもが!!」
どっぷりとした肉を揺らしながらその男は怒鳴っていた。それを聞き流しながら細工された転移魔方陣の解析を眼鏡をかけた40代の男性が、魔方陣に魔力を流しその横で30代の女性が魔力通路等を見ながら一文字一文字読み取り3万文字以上の複雑な陣形文字を翻訳していた
学園長が来ようが、生徒が実技中に別の場所へ飛ばされようとも一切動じることなくサングラスをつけ椅子に座り雑誌を読みながら無礼極まりない態度で
「学園長。彼らだって精一杯解析してんだ。そう言うのならあんたが解析してみろよ」
学園長はもう我慢ならんと言う風にドスドスと音をならしながら彼のもとへ行くなり
「マルキシオスの分家の分際で我輩を愚弄するか!」
男は鼻で笑い
「何を言い出すかと思えば、本家の権限を振りかざすガキと同じだな」
「なっ!今なんと申した!?我輩がその辺に居る無知な虫けらどもと同じだと申したのか!!」
顔を真っ赤にし怒鳴り、彼の胸ぐらを掴もうと再度前に出たがその行動は透明な壁によって阻まれた
「この軟弱ものが!!魔法を使わなければ自分の見も守れぬのか!?」
彼は欠伸を噛み殺しながら
「はいはい。勝手にほざいといてもらって構いませんよっと」
彼は立ち上がると透明な壁に阻まれている学園長の横を素通りし半分ほど魔方陣の翻訳された紙を読むなり顔をしかめ
「こりゃ奴でもヤバイか?」
と呟くも次の瞬間には
「まぁ、俺には関係ないか。関係あったとしても呑気に紅茶でも飲んで対策ぐらい打ってるだろうしな」
と考えを改め唯一移転陣のある第一体育館を出ようと歩き始めた
「おい、どこへ行く逃げる気か!?」
彼は後ろへ振り返り笑みを浮かべながら
「本日の業務が終了したんで帰るに決まってる」
「・・・・」
ゾロアスターがいたらきっと
『ああ、ここにも本格的な同じ血筋がいた』
と明後日の方向を見ながら思ったに違いない。そんな笑みを浮かべて彼は退出して行った
◆◆◆◆◆
そして、彼が退出してから数分後彼が張った壁は消えものの数秒の差で有能な解析者二人により彼らが飛ばされた場所を把握できた。翻訳された紙を見るなり学園長の顔を真っ青になり
「・・・ありえぬ」
と呟き即座に誰が地獄のような場所へ飛ばされたか確認を取るため偶々通りかかった不運な教員に怒鳴り散らしながら即座にさっき退出した彼に聞きに行かせた
学園長は、自分の部屋に戻るなり紅茶を侍女に淹れさせ一口飲むなり
「平民ならこれで死のうがどうとでもなるが、貴族なら災厄だ。せめて下級貴族なら対処は簡単に済むが・・・上級貴族なら我輩の首が簡単に飛ぶだろうな」
頭を抱えながら策を考える彼にパシらされた職員が戻ってきた
「学園長様。聞いてきた結果アスタ-とリゼル。そしてディナンの3名だそうです」
学園長は職員が家名を名乗らなかったことに安堵し
「良くやった!これで我輩の首は繋がったままだ!」
彼は大喜びし、えいさほいさと証拠隠滅をし始めた
これが後々自分の首を絞めることになるとは気づかずに
次回はリゼルたちの方へ戻ります




