筒抜けの悪口
急いで投稿したので短いです!
リゼルとアスターはあの出来事以来誰にも会わず黒綠の森の頂上にある有名な巨大樹に到着した
ここなら全体が見渡せて安全ね とリゼルは内心安堵しながらテントを張り彼が狩へ出掛けている間、大樹を蹴るようにかけ登り手頃の幹に座ったそれからほどなくして
「残すところも後3日か、それまで俺達の体持つか?」
「分からねぇな」
「それにしたってスパルタ過ぎねぇか?」
リゼルは、彼の声を聞きながら軽い睡眠を取ろうとしたが彼らの言葉に興味を持ち聞くことにした
「だなぁ。それよりも俺は常日頃気になってたんだが……あの方は本当に侯爵家の令嬢か?」
もう一人の彼が回りを警戒しながら
「うん?……ああ、髪色と目のことか?」
「いいや、それもあるがどこか戦闘なれしてる気がするんだよな」
「それは、あの侯爵家の生まれだからだろう」
確かにお父様からのスパルタ教育を受けたので他の方々よりもできるのは仕方ないと思うわね
「それもそうか……」
「だが、あの髪と目の色は流石におかしいだろう?」
あら、そんなに可笑しいかしら?
「もしかしたらどこか愛人にでも生ませた子かも知れねぇぜ」
と三人目の彼が言った瞬間彼らの背後から
「お前たち、なにサボってる!」
「げっ!!スパルタ隊長が現れたぞ!」
「ぁぁ。た、隊長!お、わ、私達は報告に上がった次第です!!」
あらら、お説教コースなんて大変ですわね──なんて他人事に思っていたら
「おい!リゼル狩ってきたぞ」
彼らの間反対から空気も読まずにやって来た相方にため息をついた
どうしてあの方は空気が読めないのですの!
彼のお陰で彼等にリゼルがここに居ることがバレ仕方無くリゼルは幹から軽々と降りてくるなり
「アスター様。わざわざ狩に行ってもらってありがとうございます」
「いいや、いつもお前に任せてるからな」
「………えっ?リゼル様??」
リゼルはあたかも今気づいたとばかりに令嬢らしく振り向き
「あら!魔王軍第3部隊の方々ですわね」
隊長以外の3人は顔が青ざめていたがそれすら隊長とリゼルは気にすることなく
「はっ。何故あなた様がたがこの様なところへ?」
「ええ、ここなら魔物は近寄ってこないので安心だとアスター様がおっしゃったので」
リゼルの後ろで 俺、そんなこと言ってないぞ! と思っているだろう彼を放置し彼らへの意思返しを始めた
「私、この髪と瞳の色ですので魔力がとても少ないのです。なので、どうしても相方であるアスター様頼り「どこっ~~」になってしまうことを心苦しく思っているのです」
要らないことを言いそうになる彼の足を踏みつけ黙らした。それに気づいた隊長は軽く顔を引き攣らせながら後方にいる三人に追加メニューを渡し
「も、申し訳ございません。訓練メニューを増やしますので、これで許して貰えませんでしょうか?」
リゼルはキョトンとしながら
「私は、事実を申し上げただけですわ。何故、貴方はそんなに私に対して謝っておられるのかしら?」
彼女はそれ以上なにも言わず昼食の準備を手っ取り早く始め食べ終わると90°に頭を下げている彼らの4人に
「彼の護衛をお願いするわね」
「「「「はっはい!」」」」
怯えた返事を聞きながら彼に一言かけてから八つ当たりと言うなの魔物討伐を始めた