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6話 クレーマーは迷惑なんだが

「よぉしぃ!お前らぁ!!街に行った、もう1匹を倒しに戻るぞ!!」


「「「「「おぉ!!」」」」」


気合いを入れ直した軍隊が街に向かって進行し出す。


あっ、街に来た下級竜(ワイバーン)はもう倒してあること言ってなかったな。


「すみません」


「誰だお前は?」


「あの子の保護者的なものです」


「その保護者が何か用か?今から街に行ったもう1匹を倒さなければならんのだ」


「いや、街に来た下級竜(ワイバーン)なら倒しましたよ」


「なんだと?」


軍隊長?が怪しそうにこちらを睨んでくる。


「────あの子が」


そう言ってフランの方に指を指す。


嘘は言っていないよ?フランと一緒に倒したわけだし。


フランが倒したという事に納得したようで、軍人達に声を掛けの進行速度を落とした。


そのまま、帰ろうとするので下級竜(ワイバーン)の死体はどうするのかを聞いてみる。


「あんなデカイのは簡単に運べないからな、街に行って馬車と荷台を持ってくるのさ」


いや、そんな事しなくても[宝物倉庫(アイテムボックス)]を使えば運べるしな。他の魔物とかに肉とか漁られるのも嫌だし。


仕方がないので[宝物倉庫(アイテムボックス)]を使い下級竜(ワイバーン)を収納する。


「なっ!?下級竜(ワイバーン)が消えた!?」


「大丈夫、俺が持っているから」


「お前さん、[宝物倉庫(アイテムボックス)]持ちだったのか」


「珍しいの?」


「あぁ、その収納量だったら商隊とかで重宝されるだろうな」


[宝物倉庫(アイテムボックス)]は珍しいスキルらしい。さらに収納量には個人差があるらしい。


どうしよう、まだ全然入るんだけど······


俺の宝物倉庫(アイテムボックス)は収納する物の量の多さではなく、種類の量を分けられる。

つまり、下級竜(ワイバーン)を3体入れてあるがマスは1つしか使っていないのだ。表記は『下級竜(ワイバーン)の死体×3』だ。


「まぁ、さすがに下級竜(ワイバーン)を入れたんだから、もういっぱいだろうけどな」


「ソウデスネ」


すみません。まだ全然余裕あります。


「ゆう────むぐっ!?」


軍人達の間を縫ってフランが帰って来た。名前を呼びそうになったので慌てて口を塞いだ。


もう少し考えてくれ。────無理か。フランだし······


「おかえり。どうだった?剣の具合は」


「とっても良かった!!」


「そうか。その剣を大切にするんだよ」


「うん!」


フランは、力強く返事をしたのだった。


▼▼▼▼▼


街に帰り軍人達と別れた。色々後始末などがあるようで、明日軍の施設に来てくれと言われた。報酬やら何にかが貰えるそうだ。


そう言えば下級竜(ワイバーン)を2体倒したんだからフランのレベルが上がっているかもしれないな。


俺は[団体編成(パーティ)]を使用しフランの情報を確認する。



〈名前〉フラン

〈レベル〉Lv49

〈種族〉龍人(ドラゴンニュート)

〈年齢〉60歳

〈性別〉女


〈種族能力(スキル)

[竜魔法Lv5]

[竜化][人化][龍人化][部分竜化]


能力(スキル)

(技術系)

[剣術Lv2]

(身体系)

[身体強化Lv7]

(魔法系)

[火魔法Lv8][雷魔法Lv8]

(耐性系)

[火属性耐性Lv5]


〈称号〉

[魔王の娘][魔王の卵]



レベルが上がっているな。あと、能力(スキル)に[剣術]が増えている。大剣を使ったおかげか?


[剣術]はレベル1を飛ばして2になっている。


能力(スキル)レベルってどれくらいまで上がるとどれくらいの力になるんだろう。


『解。Lv1で初心者、Lv3で一人前、Lv5で熟練者、Lv7で達人、Lv9で玄人、Lv10で神業となります。』


[進行補助(ヘルプ)]先生!解説ありがとうございます!!でも、そう考えるとフランって結構強いよな。


あっ、そう言えば俺もレベル上がっていたりして────



〈名前〉ユウキ

〈レベル〉Lv1

〈種族〉人間

〈年齢〉17歳

〈性別〉男


唯一能力(ユニークスキル)

[遊戯機能(ゲームファンクション)]


能力(スキル)

[空手道Lv4][少林寺拳法Lv4][柔道Lv4][合気道Lv4]


〈称号〉

[竜殺し]



────うん、知っていたよ。だってレベルが上がりましたって言われなかったもん。別にショックなんか受けてないもん!!


······なんか虚しくなってきた。


そう言えば能力(スキル)はこの世界に来る前にやっていたものばかりだな。

体を鍛える為だけにやってたけど、やっていて良かったな。

どうせなら剣道とか弓道とかやっておけば良かった。


「────!!」


「───!────!!」


街を歩いていると路地裏から何やら争う声が聞こえてきた。

なんだろ、と覗いてみると1人の少女がのおっさんに絡まれていた。


ナンパか?フランの教育に悪そうなので先にフランを帰らせ様子を伺う。


「お前のとこで買った毒消しポーションが効かなくて死にかけたじゃねぇか。どう落とし前つけてくれるんだぁ?」


「だから、それは貴方が間違って回復ポーションと間違えただけじゃないですか!」


「うるせぇ!こっちは死にかけたんだよ!こんな分かりにくくしているお前が悪いだよ!」


「私は効果事にラベルを貼っていました。それを取った貴方が悪いんじゃないんですか!」


商人とクレーマーのようだ。話を聞く限りクレーマー側が悪いな。言いがかりにも程がある。

ポーション売りのようだし助けたらポーション貰えるかな?


そう思い俺は足を踏み出した。


「はいはい、すみませーん」


「なんだ、テメェは?」


男がコチラを睨んでくる。


「通りすがりの冒険者でーす。覚えなくてもいいよ」


「何か文句でもあるのか?」


「いや、ないけど?」


クレーマー迷惑そうだなとかポーション貰えるかなとかしか考えてないから。俺は特に実害を受けてないから別に文句は無い。

まぁ、話は短く行こう。


「その女の子をこっちに引き渡してくれない?」


「なんだ、お前もコイツに文句を言いに来たのか?なら、今から一緒にコイツで楽しもうぜ」


何か勘違いされた。そもそも、その女の子今日初めて見たし、文句の言いようがない。


「いや、何言ってんの?お前と一緒のクレーマーのわけないじゃん」


「「え?」」


「え?」


沈黙が少し続く。


何やら、とてつもなく誤解を受けている気がする。


「わかった。テメェはコイツを独り占めするつもりだな。俺が油断した時に奪い取るつもりだったんだな」


「いや、別にそんなことは────」


「ふん。独り占めなんてそうはいかねぇ!俺の奴隷は渡さねぇ!!」


あれ?その女の子はいつから奴隷になったの?


「何言ってんの?いいから話を────」


「とぼけても無駄だぶっ潰してやる!!」


話を聞かず文句を言いながら冒険者が突っ込んで来る。


クレーマーの対処方法ってどういう感じだったけ?アルバイトした時にマニュアルに書いてあったけど忘れたな。まぁ、ご退席願おう。


振り下ろされる剣に合わせて手をと襟を掴みそのまま体制を落とし体を丸め相手を投げる。相手は頭から地面に落ちた。


柔道の一本背負い。綺麗に決まったな。


普通は背中から落とすけど今回は頭から叩きつけた。危ないから真似しちゃダメだぞ。


「ふぃ〜。大丈夫ですか?」


「はい。ありがとうございます。どうお礼をすればいいか」


はい、来ました!ポーションゲットのチャンス!!


「なら、ポーションを下さい」


「へ?そんなものでいいんですか?」


いえ、むしろそちらの方が欲しいのです。


手持ちのポーションを貰い。俺はフランが待つ宿に帰った。


▼▼▼▼▼


本当に何なんだろうこの冒険者は。自分の失敗を人のせいにしないで欲しいです。


「謝礼金を払ってもらおうか?」


「貴方達に払うお金はありません」


実際、昨日薬草等を買うのに使ってしまいお金は殆ど残っていません。あっても払う訳ありませんが。


「なら、奴隷として体で払ってもらおうか」


冒険者の男が私の腕を掴む。力が強く引っ張られてしまう。

その時だった────


「はいはい、すみませーん」


気の抜けた声が路地裏に響く。

そこには中肉中背で黒髪の少年が立っていた。


「なんだ、テメェは?」


「通りすがりの冒険者でーす。覚えなくてもいいよ」


黒髪の少年は飄々と喋る。


私を助けに来てくれたのでしょうか?


「何か文句でもあるのか?」


「いや、ないけど?」


違うようです。せめて衛兵でも呼んで貰えれば······


「その女の子をこっちに引き渡してくれない?」


「なんだ、お前もコイツに文句を言いに来たのか?なら、今から一緒にコイツで楽しもうぜ」


嘘。私、絶体絶命じゃないですか。どうすれば······


「いや、何言ってんの?お前らと一緒のクレーマーのわけないじゃん」


「「え?」」


「え?」


どういう状況かさっぱり分かりません。私はどうすれば正解なのでしょうか。


「わかった。テメェはコイツを独り占めするつもりだな。俺が油断した時に奪い取るつもりだったんだな」


「いや、別にそんなことは────」


「ふん。独り占めなんてそうはいかねぇ!俺の奴隷は渡さねぇ!!」


「何言ってんの?いいから話を────」


「とぼけても無駄だぶっ潰してやる!!」


男は少年に向かって剣を振りかぶる。しかし、男は吹き飛び頭から地面に落ちて気を失ってしまった。


「ふぃ〜。大丈夫ですか?」


「はい。ありがとうございます。どうお礼をすればいいか」


危ないところを助けて貰ったのだし何かお礼がしたい。しかし、今は手持ちが無い為、何も渡すものがないのだ。


「なら、ポーションを下さい」


「へ?そんなものでいいんですか?」


「はい」


少年はキラキラと目を輝かせながら言ってきた。

今、持っている分のポーションを渡したら喜んでもらえた。


回復ポーション2つと毒消しポーション1つだけだったけどいいのだろうか?


私自身は助かったのだけど何か釈然としなかった。


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