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1話 よく分からない所に来たんだが

なろうで投稿する初めての作品です。投稿速度は遅いですが、暖かく見守って下さると有難いです。


「じゃあな」


「あぁ、また明日」


学校からの帰り道に友達と分かれ家に帰る。ドアの鍵を解除して家に入り自分の部屋へ向かう。自分の部屋に入り机の上に鞄を放り投げベッドへダイブした。柔らかい布団が俺の身体を受け止める。

ベッドで寝転がっているとだんだんと眠くなって来た。今日は特に疲れる行事などはなかったはずだかいまにも寝てしまいそうなぐらい眠たい。幸い今日は宿題が無いのでこのまま寝ても問題は無いだろう。


そう考えて俺は眠りについた。


▼▼▼▼▼


「う〜ん」


日差しが顔に当たり目が覚める。


なんだ?もう朝か······朝!?やばい遅刻する!!


慌てて起き上がると次の瞬間に遅刻とかどうでもよくなった。何故なら────


「何処だよここ······」


そこは見慣れた自分の部屋では無く、見渡す限りの荒野だったのだ。


「夢でも見ているのか?」


そう思い、頬っぺたを引っ張る。


······うん、痛い。

ならここは何処だ?もしかして最新のゲームか?何だっけ、え〜っとVRMMOだっけ?βテストに当たりましたって感じでゲームの世界に来てるのかな······ん?もしゲームならログアウトがあるのではないか!!


とりあえず、ログアウトを探してみることにした。

色々探した結果、ステータス画面らしき物を見つけた。


よっしゃぁ!これでログアウト出来る······あれ?ログアウトのボタンはどこだ?


全くログアウトのボタンが見つからないのだが。ちなみにステータス画面がこんな感じ。



〈名前〉ユウキ

〈レベル〉Lv1

〈種族〉人間

〈年齢〉17歳

〈性別〉男


唯一能力(ユニークスキル)

[遊戯機能(ゲームファンクション)]


能力(スキル)

[空手道Lv4][少林寺拳法Lv4][柔道Lv4][合気道Lv4]



これだけしか出ないのだ。他はよく分からん。

まぁ、とりあえずこれはゲームみたいな痛覚のある夢ということでいいや。


とにかく、人を探して歩くことにした。歩きながらよく分からない唯一能力(ユニークスキル)、[遊戯機能(ゲームファンクション)]を開いてみる。



[遊戯機能(ゲームファンクション)]


[進行補助(ヘルプ)][地形表示(マップ)][宝物倉庫(アイテムボックス)][各種設定(オプション)][交友一覧(フレンドリスト)][物質交換(ショップ)][団体編成(パーティ)][自己能力(ステータス)][一時停止(ポーズ)][冒険記録(セーブ)][残機復帰(コンテニュー)][記録消去(リセット)][課金召喚(ガチャ)][身体変更(キャラメイク)][分解調合(レシピ)][難度変更(レベルチェンジ)][遊戯補助(ゲームアシスト)]······etc.



何だコレは。1つの能力(スキル)にぶち込みすぎだろ······

まぁ、まだこれはいい。量が多ければいい訳でもないし。問題は[遊戯機能(ゲームファンクション)]の最後にあった能力だ。


[不正能力(チート)]


オイ、名前!!もうちょっとマシなの無かったのか!?

[不正能力(チート)]の機能を[進行補助(ヘルプ)]で聞いてみることにした。


『解。能力としては、[判定無し]や[一撃必殺]等があります。』


成程。チートだな。当たり判定無しってどうやって倒すんだよ。

あれ?そう言えば今のは誰の声だ?


『解。殆どは[進行補助(ヘルプ)]の機能です。[遊戯補助(ゲームアシスト)]も少し使用しています。』


あぁ成程、便利な機能だな。じゃあ、色々聞いてみるか。


「[進行補助(ヘルプ)]。人がいる所は何処だ?」


『解。[地形表示(マップ)]を使用すると周辺の人や魔物の情報が地形情報と共に出ます。[地形表示(マップ)]を表示しますか?』


Yesで。てか、魔物いるんだな······


[地形表示(マップ)]を表示すると視界の右斜め上辺りに表示された。

周りには人は居らず魔物ばかりだった。1番近いところでも40kmぐらい離れている。とにかく、そこを目指して歩くことにしよう。


歩いている最中に、[進行補助(ヘルプ)]に質問を続けて各能力について聞いたり、[各種設定(オプション)]を使って全ての能力(スキル)をワンタップで発動できるようにセットした。因みに、[進行補助(ヘルプ)]と[地形表示(マップ)]は常に稼働させてある。


そんなこんなで、歩き始めてからかれこれ1時間。荒野を抜けて森に入った。歩いてばっかりなので流石に腹が減ったし喉も乾いた。なにか、食べれる物を探そうと思う。が[地形表示(マップ)]にある反応があり、それは中止される。魔物が接近しているのだ。


「[進行補助(ヘルプ)]、何が近づいてきている?」


『解。Lv25の下級竜(ワイバーン)です。』


おい、ふざけるな!初戦が竜っておかしいだろう!?······もう、こうなったら[不正能力(チート)]を使うか?

いや、でも[不正能力(チート)]に頼りすぎも良くないと思うし他の能力を試そう。


「[難度変更(レベルチェンジ)]。普通(ノーマル)から簡単(イージー)へ。[遊戯補助(ゲームアシスト)]を起動」


「グルッァアアアア!!」


発動した瞬間に下級竜(ワイバーン)が俺の前に降り立ち吼える。ビリビリと余波を体で受ける。


怖っ。


少々ビビり気味の俺に向かって下級竜(ワイバーン)は体当たりをしてくるがそれを全力で横に飛び躱す。[遊戯補助(ゲームアシスト)]のおかげで何処にどのような攻撃が来るかがわけるのだ。


「くらえっ!!」


俺は体当たりを躱してすぐに起き上がり下級竜(ワイバーン)の足に蹴りを入れた。


「グルッァアアアア!?」


どうやら、結構効いたようで、下級竜(ワイバーン)は悲鳴を上げながら崩れ落ちた。理由としては、[難度変更(レベルチェンジ)]で簡単(イージー)モードにした為、強敵でもなんにでも無くなったからだ。


傷付いた下級竜(ワイバーン)は羽を動かし空へ逃げるように飛び上がった。流石に俺には飛ぶことは出来ないので攻撃が届かない。それをいいことに下級竜(ワイバーン)は口から火の玉を放ってくる。


「熱っ!!」


広範囲の攻撃だった為、完全に回避することが出来ずに火の玉を少し受けてしまった。


熱い、というかめちゃくちゃ痛い。簡単(イージー)モードでこの威力かよ。


あぁ、もう嫌だ。[不正能力(チート)]を使おう。


[難度変更(レベルチェンジ)]でレベルを変更してから[不正能力(チート)]を起動させる。俺は、そのまま大きくジャンプをして下級竜(ワイバーン)の顔を殴った。下級竜(ワイバーン)は墜落し、一撃で倒れた。


うん。チートだなコレ。


『残機が1減りました。』

『称号〈竜殺し〉を獲得しました。』


ん?残機が1減ったってどういう意味だろう?まぁ、いいか。

それよりも、下級竜(ワイバーン)を倒したことによって称号を獲得したようだ。


[宝物倉庫(アイテムボックス)]に下級竜(ワイバーン)を入れてから確認してみる。



〈名前〉ユウキ

〈レベル〉Lv1

〈種族〉人間

〈年齢〉17歳

〈性別〉男


唯一能力(ユニークスキル)

[遊戯機能(ゲームファンクション)]


能力(スキル)

[空手道Lv4][少林寺拳法Lv4][柔道Lv4][合気道Lv4]



それにしても、レベルが上がらなかったのと、能力(スキル)が増えなかったのは残念だな。それと、今の戦いで服がボロボロになっちゃったな······どうしようか······


下級竜(ワイバーン)の火の玉のせいで制服の袖は焼けてしまったのだ。替えの服が欲しいところだが······


『告。[記録消去(リセット)]で服が燃えた記録を消去するか[分解調合(レシピ)]で下級竜(ワイバーン)の皮を使って服を作ることが出来ます。』


2つの選択肢を出されたが、折角なので下級竜(ワイバーン)を使って服を作ることにする。[分解調合(レシピ)]を開くと様々な物の作るのに必要な物が表示された。服で検索しテキトーにファンタジーっぽい物を選ぶ。すると、必要な素材が提示された。


えっと、糸とか足りないけど、どうしよう······まぁ、制服を分解して使えばいいかな?


制服を[宝物倉庫(アイテムボックス)]に入れて、製作を開始する。すると、数秒で完成してしまった。俺は特に何もやっていない。やった事は作成開始ボタンを押しただけだ。

俺は、服やズボンに次いでに作ったブーツやグローブを身につけ感じを確かめる。


ふむ。着心地は悪くないな。一応、竜の皮でもあるし耐久性も問題ないだろうし、しばらくはこの格好で行こう。


さて、じゃあ人がいるところを目指してしゅっぱーつっ!!


俺は、夢が覚めるまで、この夢をとことん楽しむことにした。



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