5:ステータス検証
宿屋は冒険者ギルドへ向かいながら探そう、町の中心部付近で探せば問題ないだろう、悪質なら直ぐに発覚しそうな場所だから、と思い表示価格と外見のバランスの良さそうな宿屋を発見し中へ入ってみる。
「いらっしゃいませ、お泊りでしょうかお食事でしょうか」
1泊の値段しか表記していなかったので改めて確認してみるか。
「泊まりで頼む、料金はいくらか?」
「1泊素泊まりで銀貨1枚、朝晩食事込みで銀貨1枚と銅貨20枚、お湯が桶1杯5銅貨となっております」
「では朝晩食事込みの夕食後桶1杯のお湯も毎回で10日分頼む」
「銀貨12枚と銅貨50枚となります、宜しいですか?」
「それで良い」
「では此方にお名前をお書きください」
書けるか心配だったが思っている事を簡単に書き込んでくれた、自動で書き込むツールが備わってるような不思議な感覚だ。
「マグロさんですね、承りました」
銀貨13枚渡しお釣りの銅貨50枚を受け取る。
「すまないが雑貨店と服を扱ってる店を教えてくれないか、着の身着のままでな、タオルや着替えを買っておきたい」
「それでしたら中央広場から西へ行きますと左手に雑貨店が見えてきます、服店は数店舗ありますが、新品をご所望であれば道を挟みまして対面にあります」
日の出日の入りが地球と同じなら西はあちらかな? とりあえず行ってみるか。
「ありがとう、早速行ってくるよ」
教えられた道順を辿り雑貨店へと入る。家庭用品から冒険に役に立ちそうなロープやランタンなどと結構品ぞろえに幅があるんだな。
「いらっしゃいませ」
家庭用品から冒険に役に立ちそうなロープやランタンなどと結構品ぞろえに幅があるんだな、今は生活必需品と最低限の回復薬とかあればほしいな。
それと無限収納袋があるから入れ物は不要だが、偽装は必要だな、リュック対応だと突然の戦闘では邪魔になるから、即座に置ける肩掛けタイプが欲しいな。
流石にごっちゃと並べられていては探すのに手間がかかる、全部店員さんにお願いして揃えてもらうのが時間短縮になりそうだな。
「歯ブラシとコップ、一ℓ程度入る水筒、タオルを5枚お願いできるか?」
「此方になります」
「それとだな肩掛けカバンと回復薬って何が有る?」
「肩掛けカバンはこちらからお選び下さい、回復薬は飲み薬のポーションが御座います、用途はHPとMP、それと各種状態異常回復薬です」
「それじゃポーション専用のポシェットってあるか? 取り出す手間が極力省けるのがあればいいんだが」
「ポシェットは間仕切りされた10本用と20本用がございます、どうされますか?」
「では20本用を、それとポーションだな、一日の購入上限とか決まってるか?」
「購入上限20本までとなっております、これは種類問わず重複します」
「HPポーションを5本、MPポーションを10本、状態回復ポーションを5本これは総合的なのはあるか? 毒や麻痺を問わず回復可能なのを」
「HPとMPポーションにはランクがございます、今販売可能な品としては初級が銅貨50枚、中級が銀貨5枚、上級が金貨1枚です。
総合状態回復として万能薬がございますが金貨1枚となります、毒や麻痺それぞれに対応したポーションであれば安いのですが宜しかったですか?」
「HPとMPポーションは中級を、万能薬も言った通り5本くれ」
「わかりました、全て合計しまして金貨5枚と銀貨80枚となりますが宜しかったですか?」
金貨6枚を手渡す
「これで頼む」
「お釣りの銀貨20枚になります」
「店主、すまないが誰にも見られず一人で修行可能な場所はあるか?」
「それでしたら利用料金が発生しますが、冒険者ギルドで利用可能なはずです、利用する旨を受付けへとお申し込み下さい」
「なるほど、ありがとう行ってみるよ」
「毎度ありがとうございました」
残金:金貨51枚、銀貨56枚銅貨50枚
次は服だな3着位買っておくか、服には無頓着なマグロは黒を基調とした地味な色を選んだ、むろん3着とも、それと下着も3着分だ、ただ、翼が有る為に一般人が着る服では着られず買って後悔した。
下着はサービスされた、出費金貨3枚なり。
修行場所を聞いたのは金策の為だった、奴隷を買うとなると金額がさっぱり判らない、その為に新たな試みをするつもりだった、むろん誰にも知られてはならない、目をつけられるからな。
冒険者ギルドに入ると僅かながら数人いる。
(おい、あれは竜人族だよな、だが翼って生えてたか?)
(いや、無いはずだな、特殊な固体か?)
(それだと忌み嫌われて追い出された口かもしれないな)
(種族としては近接戦闘に長けるから仲間に入れたいが・・・)
(止めとけ、追い出された奴なら厄介ごとに巻き込まれかねないぞ)
(竜人族と揉めるなんて命が幾つあっても足りないぞ、関わるなよ)
好き勝手言われているな、これだと門番の忠告に従って奴隷を購入するのがベストの様だ、と考えながら猫族の受付嬢の前に着く。
「いらっしゃいませ、ご用件は何でしょうか?」
「一人で修行可能なスペースの貸し出しがあると聞いて来たのだが、利用は可能かな?」
「直ぐにでしたら一部屋開いていますので利用可能です、後日でしたら予約しますがどうされますか? 利用料金は1時間銀貨20枚になります。
料金が高めなのは中の備品が壊れても追加料金が発生しない為です、ご利用でしたら冒険者ギルドカードをご提示お願いします」
「すまないがギルドには加入してないんだ、一般では利用不可能か?」
「一般の方となりますと銀貨25枚になります、ギルド員には割引された価格になっている為です、それでも宜しければ身分証の提示と料金をお願いします」
仮身分証と銀貨25枚を添えて受付嬢に渡す。
「それで構いません、お願いします」
仮身分証を返された。
「確認致しました、案内しますので此方にいらして下さい」
地下に案内され一つの扉の前で止まる。
「此方になります、中の備品はご自由にお使い下さい、一時間後に職員が呼びに参りますのでよろしくお願いします。
一時間経過前に終了される場合は受付にその旨申して下さい」
「了解した、それでは後程」
「はい、失礼します」
6匹追加で倒したからレベルも上がったんだったな、MP残量も確認っと、少ないならMPポーション使っても良いな、って鑑定してみるか。
ステータス
怪盗=マグロ
年齢:16歳
Lv:2
種族:竜人族(特殊)
職業:魔法使い
状態:良好
HP:275/406
MP:35/239
STR:85
VIT:61
DEX:53
INT:72
LUK:40
EXP:350/2000
フリーポイント:100P
だいぶ減ったな、ん? フリーポイント? 鑑定してみるか、出来るかな?
フリーポイント:任意のステータスに振り分ける事が可能、HPとMPに割り振った場合は1当たり10になる
これは今後の影響が大きいな、他のステータスも鑑定出来ないかな。
HP:0になると死亡する、部位欠損で最大値が減る、部位欠損が解除された場合は元に戻る、休息時一時間当たり10%回復するが活動時は半減する。
MP:魔法を使用した場合それに見合った数値分減る、所持量に対し消費量が多い場合は発動せずMPが0になる、休息時一時間当たり13%回復する、活動時は半減する。
STR:物理攻撃力に影響大、HPに影響中
VIT:物理防御力に影響大、状態異常耐性に影響大、HPに影響大
DEX:敏捷に影響大、器用さに影響大、HPに影響小
INT:魔法攻撃力に影響大、魔法防御力に影響大、状態異常耐性に影響小、MPに影響大
LUK:状態異常耐性に影響大、MPに影響小
うーん、確かに数値だけならMPに振るのが一番増えるが素の能力が上がるのとでは自力に差が出るからHPMPに振るのはダメだな、絶対に必要なのはINTか。
後は戦闘スタイルでどれに振るか、元が頑丈な種族だからSTRとVITは抜いてLUKは目に見えて分かり難い、戦闘の生命線のMPを増やした方が良いだろうな、INTに全振りしておこうか。
怪盗=マグロ
年齢:16歳
Lv:2
種族:竜人族(特殊)
職業:魔法使い
状態:良好
HP:275/456
MP:35/499
STR:85
VIT:61
DEX:103
INT:172(+100)
LUK:40
EXP:350/2000
フリーポイント:0P
MPは俺の要だからな、MPポーションも鑑定しとくか。
鑑定
中級MPポーション
品質:普通
回復量:150
うーん、なんと言うか微妙だな、これからの成長を考えると1000ほど回復してほしいな、自作する事も考えるべきかなぁ。
もう一つあったな、職業も鑑定しておこう。
鑑定
魔法使い:数種の攻撃魔法を操る初心者。
まんまだな、使える魔法が10にも満たないから当然と言えば当然か。