4:初戦闘
流石に長居し過ぎたのか音を出したのがまずかったのか、此方を認識したであろう敵が3体接近して来るのが見て取れる、相手が森の中では魔法を当て辛い為、町側の草原へ100mほど走り振り返る。
犬か? 狼か? とりあえず鑑定。
アストロウルフ
レベル5
状態:良好
HP:130
MP:28
STR:25
VIT:15
DEX:35
INT:10
LUK:8
スキル:無し
速度重視のステータスか、なら此方も速度重視の魔法で対処だな。
アストロウルフに接近される中【ファイアアロー】×3【ライトニングアロー】×3、各属性1発ずつ当てるべく発動する。
前方二体に対し2発ずつ命中し息絶えるも一番離れてる個体に対しては1発は外しライトニングアローが足に命中し、前のめりになり転がった。
速度重視の敵だと分が悪いか、見えてるんだから避けられるわなぁ。
もう一発麻痺効果が表れてる所に魔法を当てる【エアアロー】 身動きが出来ないアストロウルフの頭に見事命中し息絶える。
回収して自動解体を試してみるか、内臓とかグロイの見ずに済むのは良いよな。
アストロウルフ×3解体
アイテム
アストロウルフの牙×6
アストロウルフの毛皮×3
アストロウルフの肉×3
内臓がどうなるのかと思ってたけど不要な部分と判断されたら処分も自動か、ステータス確認したら今度こそ町に行くか。
ステータス
怪盗=マグロ
年齢:16歳
Lv:1
種族:竜人族(特殊)
職業:魔法使い
状態:良好
HP:275/275
MP:47/162
STR:60
VIT:40
DEX:35
INT:50
LUK:25
EXP:450/1000
加護で3倍になってるはずだから元は50か、数さえ倒せればLvも上げやすそうだな。
町に向かいながら相手に察知される前に遠距離から魔法で倒して回収し、門に到着した頃には6体倒していた、
町の入り口に門番が居る、当然だな、こんな魔物が徘徊してる中で無人では入り込まれかねない。
「止まれ、見ない顔だな、よく見れば竜人族か、でも変だな、普通の竜人族には翼は無いはずだが、まあ良いか。
滅多に山奥の里から下りて来ないのにどんな要件だ? 入るならば身分証を、無ければ犯罪確認して銀貨1枚だ」
引き籠りの種族か、これを利用して通るのが目立たないな、常識にも疎い点を強調出来ればなおさら良いな。
「俺はマグロ、世界を見たくて里を飛び出たんだよ、身分証は持ち合わせてないから銀貨1枚で頼む、それと人族と接した事が無いから一般常識を身に着けたい、有用そうな場所を知っていたら教えてほしい」
「マグロか、あまり取れない幻の魚の名を付たのか、相当ご両親が好きだったのだろうな、ではこちらの水晶に触れてくれ、名前と犯罪経歴が映し出される。
問題なければ銀貨一枚払ってもらい仮証明書を発行する」
水晶
名前:怪盗=マグロ
犯罪歴:無し
どんな原理なんだ? まぁ異世界だしそんなものと思っておくか。
「問題ないな、仮証明書では10日間の滞在しか認められていない、10日以上滞在するのなら追加で料金を支払うか正式な証明書を取得する事だな。
それと一般常識なら図書館でその手の本を読む事をお勧めする」
銀貨1枚手渡し追加の質問をする。
「なるほど、戦闘で身を立てようと考えてるが、お勧めのお金の稼ぎ方はあるか?」
「それなら冒険者ギルドに登録するのが最善だろうな、冒険者カードが証明書にもなるから一石二鳥だ、それなら奴隷を購入するのがお勧めだぞ、金銭的に余裕があるならばと但し書きが付くがな。
ソロは挟撃された場合を考えれば危ないからPTを組むことを薦める、冒険者同士で組むのもありだが相手がどんな人物なのか知らなければ背中は預けれないしな、それと報酬で揉める事も有る、来たばかりでは知り合いもいないだろ? それでは相手の事も分からない為にPTを組む判断材料が無いから危険に身を晒す恐れがある。
その点、奴隷だと両方解決するし、一般常識の点からも補佐してもらえば良い」
会話しながらも羊皮紙に必要事項を書き込んでいたが書き終えた様だ。
「此方が仮証明書になる、冒険者ギルドで登録するなら先方に渡してくれ、場所は町の中心部が広場になっている、そこを右折し左手に見えてくる、ようこそ帝国クランドルの町サパンへ」
なるほど、この世界には奴隷がいるんだな、借金とか犯罪とかで奴隷になる者もいるだろうが、理不尽な理由でなった者もいそうだな、ひとくくりに考えるのは時期尚早だな、買う際にはこの点を重点にすべきか。
それと一般常識か、この点からも考えて早々に購入すべきだな。
「色々と情報ありがとう、心配していた点が解消したよ、それではまた」
「なんの、これも仕事の内さ、それでは良き旅を」
木造中心の建物か、平屋が大半、ぽつぽつと二階建てが確認できる程度か、三階建てとなると、相当な大きさの木が必要になるから建てられないんだろうな。
この世界の食事はどんな感じかな、地球と同程度とまでは行かずとも、それなりに美味しければいいけど。
そんな事を考えながら町の中心部に向かい歩を進める、そこではたと思い出した、お勧めの宿屋を聞いておくべきだったと。
残金:金貨57枚、銀貨49枚、銅貨0枚