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36:エロ馬

 やってまいりました35階層、一角馬ことユニコーンの産地に、とりあえず試しにと通常種のドラゴン1体分の肉を渡して試してみる事に。

 俺は遠くから離れて見ていたが、あれはエロ馬だな、ペロペロペロペロあちこちを舐めまくっている、業を煮やしたのかティアが馬の口目がけてドラゴンの肉を突っ込み無理やり食べさせるも嬉しそうに頬張って食っていやがる、そうして限界まで食べさせ動きが鈍った頃に俺が呼ばれて無事契約が成功した、体が真っ白な一本角が生えたエロ馬をゲットした瞬間だった。


「マグロちゃん、これは駄目ですわ、体を狙ってますもの」


「そうにゃ、もうしたくないにゃ! 倒して薬の材料を取って帰るにゃ!」


「いやいや、あと一回の辛抱だって、倒すのは俺一人で来るからさ、一生の内最後だと思って頼めないか?」


「ふぅ、仕方ないですわね、マグロちゃんにはお世話になりっぱなしですもの、しかもあの手法で纏めてなんでしょ?」


「そうだよ、一気にケリをつける、そうしたら後は直接転移して狩れば目的は果たせるからな」


「マグロ様の御要望とあれば苦にはなりません、全て召喚獣にしましょう」


 一人にドラゴン肉200体分をマジックバッグに入れて決行だ。

 もみくちゃになりながらも肉の与え方はそれぞれ特徴があるな、セレスは舐めてくる相手に丁寧に肉をあげ、アンジェはカウンター気味に肉を頬張らせ、ティアは角を掴んで引き寄せて口に突っ込み、シェルは来るもの拒まずといった感じに片っ端に与え、クララはおっかなびっくりと言った感じに恐る恐る与えている。

 流石に500体を超す集団だ、与える手を止めては押し寄せて来るため完全に飲み込む前に次の肉を与えるという作業になる。

 こうして1時間ほどせっせと肉を与えた頃、とうとうエロ馬たちもお腹一杯になったのかしゃがみ込み休息し始める、全ての馬がしゃがんだ頃に俺が傍に寄り契約を済ませた。

 512体だった、先に1体契約しているので513体か。

 残った肉は時間経過しない恒久の魔法袋を持つアンジェに渡しておいた。


 翌日、次はミノタウロスを召喚獣にする為に今日も受付だ。


「今日は如何する? ユニコーン対策が出来たのならもう一度向かうか?」


「其方は食材の調達が必要だと判断しました、今日はミノタウロスに挑もうと考えています、攻略情報はありませんか?」


「無いな、スレイプニールよりレベルは低いが全ての個体が鈍器や斧系の武器持ちだ、捕らえる為に手加減していては此方がやられかねないからな、調査は行っていない」


 そうして案内された階層は48階層だ。

 とりあえずメスの個体を探して攫う事にした、第一体目のメスはオスと共に行動していた為、後ろからオスの首を切り飛ばして収納、武器を持ったままのメスを抱えて飛んで戻った、因みに体長2,5mほどある巨体だ、筋肉質でがっしり、胸は体格に見合う大きさで、流石牛サイズと言った所だが4つもあるし剥き出しだし、ちょっと目のやり場に困る。

 認識不可能な速度で攫って来たので茫然としているが、相対する俺を認識すると猛然とバトルアックスとでも言うのか? 両刃の両手斧を振りかざし大上段から切り掛かって来るも、バトルアックスの横っ面を触り収納してやると、突然失った為にバランスを崩し前のめりに、手を上に翳して助けるもその位置は丁度胸だったので揉んでおいた、突然武器が消えたためにうろたえたのか後ずさりする始末。

 怯えられては手懐ける事は無理だろうなと思った俺は倒さずに助けてやる事に、次の標的を探す為に今度は皆で移動を開始、すると追って来たミノタウロスに後ろから抱きしめられ『ゥモーーー』と声を出しながら俺は横顔をペロペロ舐められている、どうも懐いたようだ、身動きが取れない状態なのでそのまま魔力を与えて俺の支配下へ、そうすると離れてくれた。


「懐いたようですわね、しかし、私が負けるとは思いませんでしたわ!」


「いや、比べる相手が悪いって、魔物だが牛だぞ牛」


「それで、まだ捕まえますの?」


 ジト目でこちらを見ている、どうもオカンの様だ、命の危険がある為1体にしておこうかな・・・・


「牛乳を大量に飲む訳じゃないからな、1体にしておこうか、いざとなれば来れるしな、それと使わなくなったワイバーン製のフルセット防具が有るだろ、このまま連れ出す訳には行かないし着せておこうか」


「常時連れまわすの?」


「今は水晶化すれば良いんだけど、実体化させる度に絞れる訳じゃないだろ、絞った後には俺達の様に食事も休息もさせないと牛乳が出なくなるぞ」


「確かにそうなのにゃ、欲しい時に出ないのは痛手なのにゃ」


「あの凶暴さに手加減は無理だった諦める、次の目的のペガサスを見に行くって事で話を合わせるぞ」


 こうしてまたも金貨100枚の出費。

 ペガサスを支配下に置く事が出来れば空中部隊を創設出来ると一時期躍起になっていたそうだが、餌付けもダメ、屈服させるのもダメ、逃がすのもダメ、治療を施してもダメ、八方塞がりで諦めたとの事だった、その為入るのは俺一人、皆には帰ってもらい、ダメだった場合は明日の朝位に帰ると伝えた。


 目的の場所は45階層、入って早々少しだけ遠目に観察、馬体も白いが翼も白い、あれで移動出来たら格好良いなと思いつつ眺めていたが、結構な面倒くさがりなのか休む時は地の上で休むが、移動の場合は近場と言えども飛んでいた、足腰が弱くなるんじゃね? と思いつつも作戦の開始だ。

 【フライ】で一気に接近し背に跨る、それに驚き嘶くが落ち着いたのだろう、今度は振り落としにかかる、まぁ足を締めてがっしりキープしてるので落ちる事も無く体制が崩れる事も無い、昼飯がまだだったなと肉の串焼きを食べデキャンターを取り出しがぶ飲みしたり食事を済ませたがロデオ以上の動きだ飲み物が鼻に入る、自身が傷つく事を厭わずに俺の足を外す為側面を壁に押し付ける形で飛んだり、背中から地面に落ちたり、その度に治療を施すが懐く様子は全然ない。

 この頃になると周りの馬にも協力を仰ぎ足で蹴って来たり体当たりして来たり、中には噛みつく個体も居たが、足を掴み振り回して投げたり、足を掴んだまま一緒に飛行したり、天井にぶつけられた時には槍を天井に突き刺し飛んでるのかぶら下がってるのか分らない状態にしたり、【フライ】の魔法を使い制空権を強引に奪い飛んで遊んだりした。

 だた、天井に槍を刺す行為が功を成したのか、階層すべてのペガサスが集結する始末、まぁ都合が良いといえば良いか、成功したら大量に捕まえられるしな、と楽観的だ。

 下のペガサスも相当へばってきているが俺も眠くなったのでそのまま抱き着いて寝る事に、夕食は食べたぞ、制空権を奪ってる時に、トイレに関してはお察し、垂れ流し+【クリーン】だよ。


 翌朝起きると地獄絵図ならぬ俺にちょっかい出してた全ての個体が突っ伏していた、俺の乗っているのもだがな。

 とりあえず飛べと言わんばかりに柄杓を取り出して尻を叩き飛ばせようとするが威力が足りないのだろう飛ぼうとしない、よって、手による平手打ちに変更、パシーンと良い音を放つと相当痛かったのだろう、嘶き叫びながら飛び立つもあまり早くない、周りもやっと動き出し俺に体当たりして来る所を槍を出して頭を突き刺し殺した、その死体を見える位置にぶら下げるとそれでとうとう心が折れたのか観念し、俺の支配下となった、階層すべてだったが百数十匹ほどは別の場所に新たに沸いてるようだ、総数で486匹だった、あまりにきつそうなのでヒールを掛け疲労を回復させて水晶化だ、こうしてカラドラスでの召喚獣補給作戦は終わりを告げた。


 訳ではないぞ、ユニコーンを倒して無いからな、早朝に倒してしまおうと35階層の一番奥に転移した。

 今日も35階層は人陰無し、壁に向かって魔法を放ち、居るのが男だからか角を触媒に電撃魔法を使って来る始末、俺には効かないけどね、時間を掛けると嫁達を待たせてしまう為【フライ】で飛びザクザクと首に槍祖突き刺しては即収納を繰り返す事1時間程度、移動するたびにダンジョンに傷をつけたのでその都度おびき寄せることが出来る、此方からも接近、相手も接近と移動速度も速いので帝都のダンジョンより早く片が付いた、今回の数は昨日全てを引き入れさせているので352体だ。


 こうして地上に戻ると嫁達が俺を待っていた。


「良かったですわ、やっと出て来ましたのね」


「そんなに時間が掛かったか? すまなかったな、ちょと挨拶して来るから待っててくれ」


 そうしていつもの受付の騎士に失敗したと死体を見せて、一通り行った様だが、対策が取れ次第また来るんだろ? と聞かれたので何時になるか分かりませんがと答えを濁して宿へと帰った。


「それで待って居たって事は何かあったのか?」


 とミライちゃんをムニムニ揉みながら話しかけた。


「昨日買い物中に受付の子とばったり会いまして帝国の情報が入りましたわよ、エリュード王国の騎士達が、占領したサラヴァスから帝都へ向けて進軍を開始したそうですわ」


「それなら落ちた方が良いんじゃないか、あの馬鹿皇帝が引きずり降ろされるならそれこそ都合が良いだろ?」


「そんな発言は止めなさいマグロちゃん、クララちゃんの気持ちを考えた事があって?」


「確かに、巻き込まれる事を考えたら軽率な発言だった、すまない」


「それでどう対処する方が良いのか相談したいのです」


「それなら打って出て全滅させるかにゃ?」


「それをしたら今の皇帝が居座るから、あまりしたくない選択肢だな」


「それならどうするにゃ?」


「とりあえず帝都に転移して宿を確保、内部に入り込まれたら戦闘が沈静化するまでクララの実家付近を守るしかないんじゃないか?」


「マグロ様、あえて取らせて個人を守るのですか?」


「その方が良いだろうな、ただ、エリュードの国王が皇帝並みの馬鹿ならまた排除するしかないけど」


「自国民となる方々へ目に余る行為が発覚したら排除した方が良いですよね」


「そう言う事だな、帝都内に宿を確保出来れば良いんだがな、逃げて営業して無かったらどうするかね」


「行ってみるしかありませんわね」


「それじゃ冒険者ギルド前辺りに転移しよう、あそこは無人だろうからな」


「それもですがマグロさん、昨夜はダンジョンの中、お休みになられていないのでは?」


「ああ、それか、ペガサスに抱き着いたまま寝たからぐっすり寝たよ、それとさっきは失敗したと話したが召喚獣にしたからな、400匹以上は確保したから乗り放題だぞ」


「左様ですか、どの様にとはお聞きしない方が良いでしょうか?」


「そうだな、背に乗ったまま食事したり、攻撃してきた奴の足を掴んで投げ飛ばしたり、制空権を奪って強引に飛んだりと遊んで、翌朝1体をグッサリ殺して見せしめにしたら諦めた様だな」


「呆れる他ありませんわね・・・・」


 グラインゲイルの宿を引き払い裏路地から帝都へと転移、閑散としたものだ、普段混雑しているのが普通だったが1割程度の人すら居ない、案の状冒険者ギルドは鍵が閉められ入室不可能、何時も宿泊する暁の宿には人が居るようだ、営業をしている様なら部屋を確保したいと早速向かった。

 大部屋一部屋を借り受けたいと申し出た所、この様な時に泊まるとは物好きだねと呆れられたがきちんと借りることが出来た。


「まだ探知範囲には入って無いな、まぁ半径8kmだし当然と言えば当然か、何処かで情報を仕入れたいが冒険者ギルドが閉まってるし、如何したものかな」


「マグロちゃん、それなら商業ギルドへ行ってみませんか? 冒険者ギルドと並び世界規模で展開しています、きっと情報を持っているはずですわよ」


「それだけで行くのは気げ引けるな、馬車と鞍を発注するか、ギルドが受けるのか分からんけど」


「専門の方を紹介されるでしょうね、しかし攻め込まれる寸前の状態ですから、退去されてるかもしれませんわね」


 とりあえずは行ってみようと言う事になり、商用ギルドを訪ねた。

 人は少ないが商人も少数だがいる様だ、受付を待たずに済ませられるから楽と言えば楽か。


「今時間あるかな? 忙しそうだけど」


「まだ退去されていなかったのですか? 冒険者はおろか冒険者ギルド職員すら退去されていますのに」


「まぁ、巻き込まれようと対処できると確信してるからな、そう言うここの職員は逃げないんだな」


「呆れる他ありませんが、私どもも退去していないので人の事は言えませんね、私共が退去しては業務が滞ります、食品関連の交易が滞れば死者が出かねませんから」


「なるほどな、今日来たのは概ね要件が2つある、1つは今の情勢が知りたい、何処まで攻め込まれているか知っているか?」


「直接転移が不可能な様にテレポーターを破壊しておりますので全て馬での移動が最速だとお考え下さい。

 サラヴァスを占領していた部隊が一昨日ついに動き出し帝都を目指して進軍中です。

 騎士や衛兵が激減していますので町を攻撃する段になれば1時間も掛からず陥落する事でしょう、それらの途中の町で1日補給のみしたと考えて最速での到着予定は15日後です、無補給で帝都に来る事は無いと思われますが、この最悪の想定の場合には12日後です、ついでカラドラスも騎士達に召集が掛かり、冒険者に対し褒賞付きのクエストが発注された事を確認しています、現状ではこれ以上の事は分かっておりません」


「結構先なんだな、それにしては逃げ足が速い、これが普通なのか?」


「逃げるにも物資が必要です、逃げる者達が一斉に動けば混乱が生じますので早め早めに行動してるのです」


「なるほどな、情報をありがとう、それで次だが、馬用の鞍とか馬車を特注で作りたいんだが、頼めるかね?」


「それでしたら1軒のみ受ける事が可能な業者がありますが、何分この様な情勢では受けて頂けるか判りません、場所をお教えしますので直接行かれてはどうでしょう?」


「そうだな、教えて貰おうか」


 分かり難い奥まった位置だったので場所を示した地図を受け取った。


「食材は足りてるか? 足りない様なら肉限定で下すけど」


「現在は足りてはいますが、徐々に交易便が減少し、備蓄が減って来ていますので助かります、何をお持ちなのでしょうか?」


「アンジェ、この場合は何を買い取って貰うのが良い?」


「余りにも高いと売れずに在庫になりますわね、カラドラスで倒したオーク種が安い品から高い品も揃っていてバランスが良いと思いますわよ」


「なるほどな、それじゃ70体丸ごと売るよ、解体してないが解体した方が良いか?」


「種と言われたと言う事は何種類か混ざっているのでしょうか?」


「そうだな、高そうなのはキングで数種混ざってるだろうな」


「それでしたら肉が混ざらない様に此方で解体したく思います、係りの者に案内させますのでよろしくお願いします、その際に査定致しますので少しの時間を頂きたく思います」


 1階の解体用倉庫へと案内され、場所を指定された後全て見えるように並べて置き、査定された金額を受け取り馬関連は明日にしてクララの実家へ挨拶を済ませて宿屋に帰った。


「エリュードも無体な対応はしないとは思うけど、一応商業ギルドも護衛対象にした方が良いかね、住む者達を助ける為に残っているのだし」


「マグロ様、もっと手っ取り早く戦闘を回避する手段がありますよ」


「奴らが占領しない事には終わらないんじゃないか?」


「現皇帝を引きずり下ろし、無血開城させれば宜しいのではないでしょうか?」


「セレスちゃん、ナイスアイデアですわ! 引きずり出して先方に引き渡しましょう、そうすれば余計な血が流れませんわね」


「今からだと引き渡しが深夜になりますし、明日にしませんか?」


「俺達の行動の的を射たアイデアだな、早速と言いたい所だが明日が良いなセレスの案で進めようか。

 だけどドラゴン状態の俺が行っては威圧感があり過ぎるからな、【フライ】で飛んで行くとして、一人どうしようか?」


「一人おぶさって抱き抱えれば良いじゃないですの?」


「いや、俺ともう一人で行こうか、俺が言うのもなんだが、皆が魅力的すぎるんだよ、無理やり手籠めにと考える奴が居たら厄介だからな、極力避けたい」


「と言う事はだにゃ、飛べないと行けないのにゃ、ティアはお留守番なのにゃ?」


「どうしてもと言うなら構わないぞ、馬鹿が居たら彼方に被害が出るだけだからな」


「マグロちゃん、それなら行かないという選択肢はありませんわよ」


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