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33:決裂

 翌朝身支度を済ませ食事が終わり、さて商業ギルドへ行こうかと言う絶好のタイミングで昨夜言伝を持って来た女性職員がやって来た。


「昨夜に続き、早朝から申し訳ありません、再度ギルドマスターのサイラスより会談の要請が届いております。

 それともう一件、ストレイルの代表と言う立場での言伝だと前置きがありました、頼まれた方はカスタル領主のラインハルト様です」


「ほう、執拗に俺に売れと言ってた奴か、それで内容は?」


「貴様の居場所は特定した、会談に応じねば3日など待たずともこちらから全軍を持って攻撃を開始する、との事です」


「それの発信場所は何処だ?」


「カスタルの冒険者ギルド経由となっております」


「と言う事はだ、俺が断った場合、それと俺達がライネルに居ると迷惑を掛けるどころか、戦争の為の騎士団が向かって来るって事だよな」


「マグロちゃんの言う通りですわね、攻められたくなければ会談に応じろと脅して来たと取れますわね」


「これはあれだ、馬鹿にもしてるが、俺達を舐めきってるよな」


「マグロ様、会談に応じるのですか?」


「そう見えるか?」


「いえ、突っぱねると思います」


「一日前倒しにするぞ、明日早朝から本格的な武力抗争へと移行する、攻められる前に攻め落とす、奴らはリスタルに終結させるはずだ、当然だな、此処への玄関だし、全ての騎士が集結するなら全ての都市の騎士を倒さないと攻める駒にされかねないな、リスタルとナノタルも標的に入れるぞ」


「それでは今現在もリスタルとナノタルへ逃げ込んでいる者達に大勢犠牲者が出ますが」


「なに、この2つの町を焼き払うつもりは無い、兵士として送り込むであろう兵を倒す、対象は衛兵含めて全ての戦闘要員、それとテレポーターを真っ先に潰す、後は街道沿いに進み終結中の部隊もだな」


「まさに馬鹿としか言いようがありませんわね、怒り狂う龍に対し更に追い打ちを掛けようとは」


「聞いての通りだ、そちらが攻め込む算段なら前倒しでそちらにお伺いする、ただし戦争をする為にだ、そちらが全軍で攻め込むつもりなら衛兵含めてすべて殺すからリスタルとナノタルも標的に入れる、そうそう、首を洗う必要は無いぞ、建物ごと吹き飛ばすからな。

 そのまま伝えてくれるか?」


「承知いたしました」


 かなり厳しい表情で帰って行った、下手に意見しようものならとばっちりを受けかねないからな。

 そして俺達は商業ギルドへ赴きアレンを呼んでもらった。


「アレン殿、昨日ぶりだが、この5名が俺と一緒に討伐した嫁達だ」


「左様でしたか、お美しい奥様方で実に羨ましい、それにブレイズドラゴンを討伐されるとは、相当な腕前ですな。

 申し遅れました、私はアレンと申します、今後とも良しなに」


 それぞれ挨拶を済ませ今回の事に話が移る。


「マグロちゃんから話は聞きましたわ、他の部位も販売して頂きたいとか」


「左様です、ドラゴンともなれば余す事無く使える最高級の素材、一部でも販売して頂けたらと思います」


「マグロちゃん、全体の量はいかほどかしら?」


「ちょっと待ってくれ、えーと、あったあった。

 肉:223500kg

 爪:16本

 心臓:1個

 肝臓:2個

 腎臓:2個

 腸:900kg

 血:40895kg

 翼皮膜:2030㎡

 革付鱗:2250㎡

 魔石:超極大1個

 骨:190632kg

 だな、ちなみに、爪なら全部売って良いな、使わないし」

注釈:頭を解体してませんので牙は有りません。


「流石に一体分は多いですわね、販売する部位は肉、爪、心臓、肝臓、腎臓、腸でどうかしら、血は売りましたのよね」


「血は売ったな。

 まぁ妥当な部位だな、内臓に至っては加工が出来ないから心臓、肝臓、腎臓、腸は全量で良いだろ、いや、腸は食べてみるか? 食べられるそうだし」


「マグロ様、確かに食べられるとは聞きますが、かなりの弾力があると聞いた事があります、あまり食用には適さないと思いますよ」


「それなら腸も全量で構いませんわよ、肉は1割程度で良いかしら? 20000kg以上ですし」


「まぁ、妥当だな、それでどうかな? アレン殿」


「ええ、ええ、売って頂けますのなら少量からでも構いません、販売される部位も量もお任せいたします」


 あの馬鹿とは比べるまでもなくこの人にならと思えるな。


「薬用に適する部位の販売ですが、それらで作られる薬品での物納は可能かしら?」


「ご要望とあればご用意させて頂きます、しかしながらそれらの単品では作れない秘薬です、お納めするのが何時とは明言できません」


「単品じゃないって、他には何が必要なんだ?」


「ユニコーンの角と心臓でございます」


「それって飛んでる馬?」


「マグロ殿はペガサスと混同されている様ですね、ユニコーンは額に一本角のある白馬でございます」


「なるほど、別種だったのか、それで何処に居るかご存知か?」


「軍事国家カラドラスをご存知でしょうか、そちらのダンジョンに生息しております」


「またそこか、スレイプニールもカラドラスのダンジョンだったな」


「マグロ殿はご存知でしたか、正に同じダンジョンに生息して御座います、先ほど間違われたペガサスもこのダンジョンに居ます、このダンジョンは家畜の別種の様な魔物が大半を占めておりますな」


「それじゃ牛も居るのか?」


「其方は2種いるようですな、ワイルドホーンと呼ばれる角が発達した魔物と二足歩行のミノタウロスが居る様です、ちなみに、ミノタウロスの乳房は巨大と聞いております、しかも、出産せずに牛乳が出るとか、しかも4つでございます、召喚獣として捕らえる事が出来れば飲み放題です」


「それは食用としても有用だな、召喚獣として契約者は多いのか?」


「とんでもございません、凶暴さはメスであろうとも折り紙付き、召喚獣化する為に手加減していては命を落とします」


「なるほど、これは俺に行けって言ってるのかね、欲しい魔物の生息地が固まってるな」


「行けばよろしいではないですか、マグロ様の目的に世界を見て回る、と言うのがあったはずです」


「それもそうだな、今回の件に片が付いたら向かうか?」


「マグロちゃん、発注してる防具が間に合いませんわよ」


「その時は転移すれば良いさ。

 大分脱線したが、秘薬は出来上がりを待つ、肉は22000kgで良いかな?」


「それで良いにゃ、それと早速今晩にでも食べたいにゃ」


「それじゃ何処かで調理してもらうか」


「それでしたら私にお任せ下さい、販売頂いた肉を持ち込み最適なお店を予約しておきましょう、今晩の夕食にご招待いたします」


「良かったなティア、素人料理にならずに済んだぞ、よろしくお願いする。

 して、どちらへ搬入する? 現状生だからそのまま放置すると腐るから最適な場所に案内してもらえるか?」


 こうして搬入も済ませ、体積から重量を割り出し、それぞれの金額が提示され、確認するまでもなく了承して一括で受け取った。

 後はぶらぶら散策、夕食も予約された貴族御用達の店で堪能し、その日は就寝した。

 そして翌朝、決行当日と身支度を済ませて食堂へ行くと例の女性職員が来ていた。


「最後のお願いに参りました、何卒矛を収め会談に出席して頂けないでしょうか?」


「あんたも諄いな、それじゃ何か、俺に全ての被害を被れとでも言うつもりか?」


「そうではありません、互いに妥協点を出して頂けないかと愚考しております」


「その妥協点を完全に突っぱねたのは先方だぞ、どうやったら妥協点が出るんだよ」


「先方は反省し、ある程度の融通を計ると申しております」


「ある程度の融通ってなんだよ、国際的なルールは全て冒険者に所有権がある事を明言されているんだぞ、なぜ此方が妥協しなきゃならん?」


「互いに話し合いで決めた事ならば角も立ちません、両陣営共に痛みを被らずに済みます」


「その角を立てまくったのは先方だぞ、それも被害は全て俺達に来てる、どう話し合おうと平行線なんだよ。

 それに昨日の言伝はなんだ、戦争を仕掛けられたくなければ会談に応じろなど、単に脅してるだけ、何処に妥協点を話合えるような環境なんだ? それとも会談の場にのこのこ出向いて殺されろとでも言うつもりか?」


「その点も含めて反省されております、会談して妥協点を話し合う事も可能では無いのですか?」


「反省と言うからには国際ルールを無視した3人は咎を受けるんだろうな? 役職捨てさせ一般人か? それとも全資産の没収か? それとも首刎ねか? どうなんだ?」


「国際ルールを無視した罪に対するペナルティーは決まっておりません、ですので、この場では返答する事は叶いません、先方との話し合いで決める他ありません」


「アンジェ、本当に決まって無いのか? 無いとすれば単なる建前で破り放題だよな」


「確かに厳罰など聞いた事がありませんわね、破るとすれば国家単位、当然ながら国家の長も含まれる為に決められなかったのでしょう」


「そりゃ傑作だな、単なるお飾りルールじゃないか、それなら冒険者ギルドなぞ潰して国単位でそれぞれ組織を作ってそれぞれルールと罰則を決める方が建設的だろ。

 何にせよ、国と対等なぞ完全なでまかせだな、完全に国の下だ」


「マグロ様、それではどうのような対応をするのですか?」


「そうだな、その点の追及も必要か? そうなると会談に行くしかないかねぇ、会談の日時の指定とか聞いてるか?」


「マグロ様方がいつ来ても良い様にカスタルの冒険者ギルドに待機されております」


「行くと伝えてくれ、今から一時間後だ」


「会談に応じて頂きありがとうございます」


 ギルド職員が帰った後食事を済ませて会話をする。


「どうして会談に応じたのにゃ?」


「一応会談とは名目だ、此方の要求を全て飲ませる、1つたりとも拒否すれば即実行に移す、その場に何が居てもな」


「その条件とは何ですの?」


「罰則が無いのなら此方から突きつける、内容は3名の全財産の没収、役職を解き一般人へ降格、ドラゴンを買い取りしない事の明言化、この3点だ」


「反省してるのなら誠意を見せるという点では妥当ですわね」


「戦争を仕掛けるようなそぶりだが、今の所は人死には出ていないからな、首をくれとは言わないさ。

 全員完全武装して乗り込む、セレスの無限の矢筒にはミスリルを連結させて威力を上げておく、先に言っておくが、他の買わずとも良いと言ってた連中が居てもこちらの要望を蹴るのならば実行に移す、それじゃ用意して向かうぞ」


 そしてやって来ましたカスタルの冒険者ギルド前だ、直接【ゲート】で乗り込んだ。


(周りに兵を配置してる、注意しておけ)

(やっぱり罠ですか、予想してましたが滑稽ですわね)

(つまらない小細工だにゃ、単に喧嘩を売る結果になるだけにゃ)


 こうしてエントランスに入った。


「よく来てくれたなマグロ、先日は大変申し訳ない、皆反省してるので矛を収めてほしい」


「それは良い、本当に反省してるのか確かめに来ただけだ、さっさと案内しろ」


 そうして案内された場所は天井が無かった、俺が吹き飛ばしたからな。

 あの時のメンバーがすべて揃っているようだ。


「先ずは謝罪を、国際ルールを無視し、強要する形になってしまった、本当に申し訳ない」


「それで?」


「あの際に話したマグロ達への分配は2割のままに、そしてストレイルからの報酬として白金貨1000枚を準備させてもらった、これは税引き後の金額だ、それと同じくしてSランクへと引き上げるのも同じだ」


「不要だぞ、俺達を散々コケにした連中から施しを受けなきゃならんほど貧乏じゃない、それにだ、Sランクなぞどうでも良い、ランクなぞ単なる建前だろ、そんなの無くとも実力は変わらんからな」


「重ねて謝罪する、どうか受け取ってほしい」


「おいおい、肝心な事が抜けてるぞ、反省と言うのなら買わずとも良いと判断が出たんだよな?」


「すまない、あちらの3名が引き下がらず5割を要求する事となった、半量残れば1PTでは使え切れないほど残るだろう、全量とは言わない、どうかな?」


「おいおい、それの何処が反省してるんだ、反省するのなら国際ルールを順守し、売って頂かなくとも結構だと言うはずだろ」


「どうか互いに角の立たない様譲り合ってくれないか」


「とんだ認識の甘さだな、それじゃ会談の場に引き出す為にライネルへ戦争を仕掛けると脅した事すら知らんのか? 本心では罠に掛けて殺したいんだろ? 周りに兵士を配置してるしな」


「そんな事をしてたのか! 誰だ!」


「真っ先にドラゴンを丸々売れと言ってた奴だ」


「そうだ、貴様をこの場におびき出し、罠に嵌めて殺したうえで奪い取る、龍化してない今なら倒せるだろう。

 せいぜい短い生を満喫しろ、話し合う程度の時間は与えてやろう」


 馬鹿すぎる・・・・スタンピートの最大の脅威を人化した状態で倒したことすら理解してないとはな。


「流石馬鹿は違うな、喧嘩を売るのだけは流石としか言いようが無い」

 

「ラインハルト、何度も説明しただろ、彼らはたった6名で最下層の魔物を倒しつくした強さなんだぞ、国を潰したいのか!」


「そんな事はどうでも良いぞサイラス、何度も反省してますと言ってたな、何処が反省してるって?」


「・・・・・」


「そもそも5割を要求したな、と言う事はだ、ギルドマスター5名、各都市の長5名も、一応は賛同したって事で良いのか?」


「ギルドマスター5名はそもそも賛成などしていない、交渉の末にどうにかここまで引き下げさせたに過ぎない」


「それじゃ別件だ、そもそも国際条約では全て冒険者に委ねられている、このルールを無視した5名に罰則は有るんだろうな?」


「それは無理だ、その様な権限は冒険者ギルドには与えられていない、それと勘違いはするな、前に買わないと言っていた二人は今もギルドマスターの意見と同じだ」


「そっちの二人ねぇ、それはどうでもいいがやっぱりか、その国際ルールとやらは実効性があるのか? 厳罰もなしじゃ破り放題だろ」


「実効性が有るからこそ今も冒険者ギルドは存続している、それが証拠だ」


「それじゃ此奴は何だ? 真っ向からルールをガン無視してるぞ 役に立ってない証拠だろ」


「あれは特殊な事例で、これまで他に破ったとの報告は受けていない」


「それじゃどうするんだ? これが常習化すれば国際ルールと言っても単なる飾りだよな、破ってもお咎めなし、個人や国に利益があると見れば破るのが当たり前になるぞ」


 しかし、此奴は何を考えてるんだろうな、おとなしく俺たちの会話を聞いてるよ・・・


「・・・・」


「破るとすればどんな立場の奴だろうな、個人が破ればこれ幸いと冒険者ギルドの方が権力は上だ、拘束した上で罪を償わせギルドから追放する、だが、相手が国だったらどうだ? 今回のように権利がありませんで泣き寝入りか? それも加入してる冒険者が被害に遭ってるのにだ」


「・・・・」


「おいおい、ギルドマスターがだんまりかよ、前回の会談の際だが、本来なら国際ルールを無視してるこの3人を捕らえて厳罰に処すのが当然の対応だよな、それが罰則がありませんと言うからこんな状態になってるんだぞ。

 それとそっちの2人だ、領地持ちって事は全部売れと言ってる奴と同じ立場だろ、国際ルールを無視してるのになぜ止めようとしない? 私は売ってもらわなくても良いだ? 俺は買わなくて良いだ? ふざけるなよ、全ての損害を受けようとしてる際に庇おうともしない、1領主が暴走しても止める権力すら持ち合わせてないのか?」


「・・・・」


「しかし、答えようとする奴が居ないってどれだけ抜けた連中だ、お前らの頭は飾りか?」


「ストップですわマグロちゃん、国際ルールに関しては以前の者達が決めた事、一人に詰め寄っては酷ですわよ」


「それもそうだな、此処に来る際にだが戦争を回避する為に3つの事を飲ませようと考えていた。

 一応聞いておくぞ、此奴ら3人の役職を解き一般人に降格、それと同時に全財産を没収しろ、そして最後にドラゴン購入を要求しないと一筆書いてこちらに渡せ」


「冒険者風情が粋がるなよ、貴様らを殺せば万時解決、何の憂いも無いではないか」


「ラインハルト殿は発言を控えろ、これでは妥協点の話し合いが出来ないだろ」


「発言して宜しいかしら?」


「どうぞ、確かセクタルの領主だったな」


「ええ、カサンドラよ、確かに国際ルールは破りましたが、その対価としては重すぎではないかしら、罰金をあなた方へ支払う事で解決を図れませんか?」


「あんたは馬鹿か? 今後俺達の様にドラゴンを倒した者が現れたら、この3人は同じ事を繰り返すぞ。

 その芽を摘まずしてそのまま金で目を瞑れなど何の解決にもならんだろ」


「それまでに彼らが変わらないとは限りません」


「それは変わらない未来も存在するって事だろ、そんな曖昧な事で妥協するほど俺は甘くないぞ。

 それにだ、反省してますと言いつつも、此奴が認めたように殺すつもりで兵士を配置してるのはどう説明するつもりだ?」


「それは私の権限で兵を引かせます、どうか妥協点の話し合いを致しましょう」


「本当に話し合いにすらならんな、此方の要望は聞きません、現在進行形で命を狙ってる事に対する謝罪も無く単に引かせるから話し合いましょう、俺達がどれだけ被害を被ってるのかとことん認識が無いんだな、流石領主、上から目線で俺達が被害を被るのが当たり前だと思っていやがる。

 戦争開始だ! そこの馬鹿3人を拘束しろ!」


 俺は【エアブラスト】で周囲を全て吹き飛ばしなかなかの視界だ、これでうっとおしい周囲の兵が居なくなってせいせいする。

 セレス、ティア、アンジェの3名が馬鹿3名を拘束したまま此方に連れて来た、呻いてはいるが一応無事だ、骨がギシギシいってるようだが。

 これを切っ掛けに周囲に隠れていた者達が行動に移した様だ、周囲の確認のそぶりも見せずこの建物へと接近して来る。


「これですっきりしたな、他の建物の陰に潜んでるのは省いて、取り囲んでる連中はこれでいなくなった訳だ、それじゃジワジワ自分が何をしでかしたのか体に覚えさせようか」


 と言いながらラインハルトの肩を掴み握りつぶす。


「ギャァアアアア! 貴様ら見ていないでさっさと助けろ!」


「なんて事をするのですか! 引かせると言ったはずです!」


「引かせる? 引かせる前に配置させない様に目を配るべきだったな、本来はこの状態になってると判った時点で則戦闘開始だ、それを妥協してまで戦争回避の為に来た事が理解できないのか?」


「それでしたら話し合いを!」


「いいに加減にしろ! 貴様らの選択肢は元から2つしかなかったんだよ、それを突っぱねた今戦争突入へと舵を切らせたのは貴様らだ、予定変更だ、この馬鹿領主2人も対象だ」


 とりあえず拘束してる3人を【ファイア】で顔を焼き払ってポイし、座っている残り2人に【アシッドアロー】×10発をそれぞれに放ち悲鳴をあげる時間すら与えず瞬殺する。

 そして接近して来ている奴らには【ファイアボール】を多重起動し20発ほど周りにばら撒いて置いた。

 爆音が響き渡る中、流石にこのような事態には慣れていないのだろう皆呆然と固まっている。


「これであんたが何を言おうと戦争突入だ、本人がこちらを殺す気満々だったからな、それも騎士団を使ってだ、死にたくなければ退避するんだな、一応お前らは殺すリストには入って無いからな」


「何処から開始するにゃ?」


「ここから開始したらまた中途半端に戻って来る事になるからな、街道沿いの掃除もする必要があるし、リスタルから西回りで順番に潰そうか、そっちが近いし」


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