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30:大暴走終結

 ゲルの中身を全て持ち込み、ゲルは単なる飾りと化したが地下に作ったおかげか騒音も押さえられて皆は大喜び、その為ゲルは会議の場所として提供した、やる訳じゃない、貸しただけだ。

 翌日は罠に掛かって死んだ遺体を回収するだけの簡単なお仕事、更に翌日には地上部の回収終了の報告と共にアンジェと二人で魔物から利用可能な部位をはぎ取った後の残骸の焼却処理。

 飛んでる魔物はと言えば、外部から遠距離攻撃可能な者達でフルボッコ、俺達の出番は無かったので、死体を回収した際に全て引渡しておいた。

 それ以降は回収のみが仕事となったが罠利用を開始して4日目、下層の魔物が混ざり始めてから一変した。

 それでサイラスの元に集まり会話中だ。


「流石に下層ともなると頑丈だな、下敷きになってるのも息絶えずに生きてるぞ」


 中に突入して処理しないと罠での対応はこれ以上は無理か。


「それだけが問題じゃないな、あの体積だ、死ぬ前に穴が全部塞がり漏れ出してしまう」


「俺達6人でダンジョン内に突入して処理しようと思うがどうかな?」


「マグロちゃんやっと出番ですわね、早速向かいますわよ」


「ちょっと待った、突入するのが待ち遠しいって事は分かったが、他のSランクの者達は如何する? 俺達と一緒に突入するか?」


「勘弁してくれ! あの大群、しかも下層の魔物が相手では確実に殺される、マグロ殿達に支障がないのならお任せしたい」


「それは総意か?」


「確かにSランクは最高峰の冒険者だがあれの対応は無理だ、死にに行けと言ってる様なもの、ギルドマスターの権限でも死ねとは言えない」


「なら俺のPTで対処するが、これまでの魔物と違って所有権は渡さないぞ?」


「それで良い、利益は大きいがリスクを考えると自殺行為だ、マグロ殿のPTへ全て譲り渡す」


「マグロの設置した罠だ、全て所有権を主張しても良いんだぞ、その権利があるからな」


「いやいや、確かにそうだが仕事した時間としては同等だろ、最初に話しておいた2割もらえればそれでいい、解体処理した後全てを渡すから報酬は計算した後渡してくれれば良い」


「強情だな、だが助かる、先に決闘した者達の資産を調べてる最中だ、それと合わせて渡すとしよう」


「それじゃ取り決めも決まった事だし行くかな、アンジェとティアとクララは罠の中と入口付近の処理をするまで待機しててくれ、罠の中を回収中はセレスとシェルが入り口の確保を、その後俺が入り口を確保しておくからセレスとシェルで3人を中へ、1階層の粗方を倒したらダンジョンに攻撃を加えて一直線に突撃して来るように仕向けながらどんどん攻め込む、短時間でケリがつかないような状況なら2交代に移行して猫達にその穴埋めも手伝ってもらう、ざっくりとだが予定はこんな感じだ。

 話は変わるがサイラス殿、一応高級MPポーションを100本ずつ、合計600本準備しておいてくれないか?」


「それならすでに準備万端だ、持って行け」


「それは有りがたいな、アンジェ、受け取っておいてくれ」


 早速行動に移す、【フライ】で飛び発ち罠の内部へ、ダンジョン入口へ【エアブラスト】を放ちながら罠の穴目がけ【ライトニングブラスト】を撃ち込み全体を感電させ一気に殲滅、ダンジョン方面はセレスとシェルに任せて俺は穴の中の死体を回収し、セレスとシェルに3人を呼ぶように伝え俺はダンジョン内に入りながら殲滅し死体も回収していく。

 1体がでかい上に頑丈と来ている、頭部分を【ライトニングランス】で打ち抜き収納する、今相手にしてる魔物は何かって? 俺達PTが着ている素材の魔物だよ、全長10mほどの蛇、ウロボロスって名前だ、胴回りで俺の背の高までは無いがかなり太い、約1,5mほどか、倒すのと収納するのを同時進行して奥へ奥へと進むと5人が合流して来た。


「お待たせしましたマグロ様、しかしこの距離で見ると気持ち悪いですね」


「あのにょろにょろ移動するのを思い出すだけで鳥肌が立ちますわね」


「接近される前に頭を撃ち抜けば倒せるからな、嫌なら放れてて良いぞ、この程度手間でしか無いからな」


「それはそうとマグロさん、何を食べてるんですか?」


「何かの肉の串焼きだな、食うか?」


「要りませんが、戦闘中によく食べれますね」


「無詠唱だと便利だよな、食事しながら倒して、足蹴りしながら収納すれば手が空くからな、それよりもレベルが面白い事になってるぞ、たぶん罠設置したのが俺だから倒したのが俺になったんだろうな、レベル3000超えちゃったぞ」


「そうなのですか???・・・・・3152! どれだけ上がってるんですか!」


「何時もならこれだけと言う所だが、この4日間、飛んでる魔物以外は俺が全部倒したとしたら軽く60万匹以上だろ、納得したか?」


「3倍で180万匹以上の経験、納得ですね」


「それじゃ初級魔法のみで頭を狙っていくぞ、収納は俺がする、俺に当たってもダメージ0だから遠慮なく撃ち込んで倒してくれ、それじゃダンジョンに攻撃を加えながら殲滅するから各自周りに気を使うように、クララは皆の中心部に居るんだぞ、巻き込まれないようにな」


「その前にポーションを受け取ってきました、今の内に分けておきましょう」


「それは有りがたいな、受け取っておこう、クララ、相手がでかいから遠慮するな、頭と言わずどんどん撃ち込んで熟練度を上げろ、きつくなったら即休んで良いからな、無理だけはするな」


「マグロちゃんはクララちゃんには目が行き届いてますわね」


「そりゃ、否応なしに冒険者にしてしまったからな、最低限の対応だよ、嫁さん大事にしない旦那なぞ捨てられるのが落ちだからな」


「身内に激甘、敵に容赦無しですわね、それでこそPT名と同じ行動とも言えますが」


 話しててもずんずん進んでるんだぞ、それも通常の人だと全力で走る程度の速度で、DEXが高いおかげだな普段が遅すぎて欠伸が出るほどだし。

 4時間ほど経過した頃。


「そろそろ一度休憩しよう、食事もな、その間猫達に対処してもらう、俺は収納しながら食べるけどな」


「流石にお腹が減りました、早速準備しますから食材などを出してもらえませんか」


「作るのか? 出来合い食べた方が早いと思うが」


「確かに時間は掛かりますが、緊張続きでは疲れますから、リラックスするのも必要ですよ」


「確かにシェルの言う事も一理あるな、なら出来上がるまで俺は魔物退治を進めておくよ」


 テーブルやらコンロに燃料も含めて取り出し設置した、後は任せて魔物処理だ、猫達が倒してる横で食べるのは嫌だからな。

 こうして食事休憩中は猫達に任せ、今度は猫達を結晶化させてまた進む事4時間程度、日を跨いだ頃とうとう最後尾であろう魔物がマップ内に入る、その後ろには魔物が一切居ない、最後の敵だろう。


「最後尾の魔物がマップ内に入った、その後ろには1匹も居ない、倒し切ってから【ゲート】で戻ろう」


「結構早かったですわね、それではサクッと倒して戻りましょう」


 こうして一気に処理を進めて残り最後の一匹が対象となった、赤い鱗でどう見ても炎属性のドラゴンだ、しかしオークションで競り落としたストームドラゴンと比べてもかなり大きい。

 そこへ来て俺達に声を掛ける者が現れた。


「貴様ら、そこで何をしている、俺が引き起こしたスタンピートの魔物を倒してる様子だが、なぜこんな場所に居る?」


 何故かドラゴンの頭付近に飛んだ状態で話しかけて来る男が居る。


「誰だお前?」


「そんな事はどうでも良い、質問に答えろ!」


「うるさいなぁ、スタンピートの魔物なら罠を作って7割がたは仕留めたんでな、罠で仕留めきれないのが混ざって来たから入り込んで直接倒してるだけだ。

 しかし面白い事を言ったな、俺が引き起こしたスタンピートだと、これはお前の仕業だってのか?」


「俺の計画が失敗したって事か・・・まさかこんな奴らに潰されようとはな、ブレイズドラゴン此奴らを仕留めろ、直接乗り込んでくれるわ!」


 【フライ】の魔法を使用し犯人に一気に接近、片足を左手で掴み握りつぶし、右手に持つ灼熱の魔槍に魔力を流し込み一気にドラゴンの首を切り落とした。

 ドラゴンの血も利用できるのかなと思い一気に氷漬けにして頭も含めて収納、暴れてうるさい犯人には電撃と同時にヒールも与えて拘束した。


「どうも犯人らしいからな、ちょっと鑑定してみるか」


 鑑定

 ブロッサス

 年齢:1240

 Lv:254

 種族:魔族

 職業:召喚士


「ちょっと見てくれ、魔族って初めて会うな、どんな種族なんだ?」


「500年ほど前に大戦を引き起こした種族ですね、現在も全種族から敵視されています」


 ふむ、地球の神カイエル様に質問して聞いたのがその件かな、詳細は分からないが報復する為と考えるのが妥当か?


「俺達以外が対応すると考えた場合だが、このレベルでは情報を聞き出そうとして引き渡したとしても返り討ちに遭うな」


「私達だけでは判断が出来ません、彼らと相談しましょう」


「それじゃ此奴に触れるなよ、電撃纏わせて拘束してるからな、それじゃ【ゲート】で一気に戻ろう」


 こうして地上に戻ると深夜だったが緊急の要件があるとサイラスを叩き起こすように伝え、ゲルまで来てもらった。

 警戒が必要な為か篝火が炊かれている為光源の確保は不要だ。


「マグロ、この様な深夜に叩き起こしたんだ、相当な理由があるんだろ? しかし、その脇に抱えてるのは誰なんだ?」


「こいつの事はとりあえず後にして、先ずはスタンピートの魔物達だが全て処理した、よって完全に収束した事を報告する」


「はぁ、マグロ達が居なかったらと考えるとぞっとするな、よくやってくれた、ストレイルに住む者達に成り代わり礼を言わせてくれ、本当にありがとう」


「礼は素直に受けておくよ、そして今回のスタンピートなんだが、人災だ、故意に引き起こした奴が居る、それが脇に抱えてるこいつだ、最終的な魔物と一緒に行動していた所を捕まえた」


「何だと! これほどの災害に等しい行為をたった一人で引き起こしたと言うのか!」


「一人かどうか分らんけど、本人が引き起こしたと話してくれたからな、ちなみに鑑定してみたがこいつは魔族だ」


「魔族だと! 前大戦の腹いせに引き起こしたのか、それも調べる必要があるな・・・」


「引き渡すのは良いんだけど、此奴のレベルは254だぞ、拘束しきれるか?」


「254・・・そんな化け物をよく捕らえられたな、しかし弱った、お前達に常時拘束させる訳にもいかんし、聞き出そうにも騎士団に引き渡した所で無理だな」


「そうだな、完全に身動きできない状態にして引渡そうか? スキルには治療の手段が無かったから自力で脱出は絶対に出来ない、助け出そうとする者が居なければ大丈夫だな」


「その手段を聞いてから判断する、どうするつもりだ?」


「足首、膝、大腿骨、骨盤、手首、肘、両肩、鎖骨、この部位を粉砕骨折させて引き渡す、これで腕はおろか足すら動かせないはずだ、介助無しでは食事すらできない」


「殺すにも情報源としては惜しいからな、その様にしてくれ」


 目の前に放り投げ、踏み抜いて骨を砕く、内臓まで傷が付くが、その部分のみは治療して引き渡した。

 感電してマヒ状態だがさすがに痛いか、ウゥウウなどと唸ってる。


「聞いてる方がぞとするな・・・それじゃ自殺され死なれても困るから後は此方が引き受ける、今日は休んで後の事は明日にしよう、ゆっくり休んでくれ」


「そうだな、罠の撤去も必要だし、それらの後片付けは明日するよ、それと地下の訓練場を確保しておいてくれないか、何分数十万体分の魔石やら革やら牙に爪にと大量にあるから場所をキープしておかないと、買い取るにしても置き場所が無いよ」


「今は利用者が皆無だからな、そのまま開けておくように連絡しておく、もう良いから休んでくれ、後は明日だ」


 軽く水分補給をして皆もぐっすりだ、スライム達が寝ずの番をしてくれるから安心だしな。

 そして翌朝、朝食を済ませた俺は地下室のベッドを含めた荷物を全て収納し、スライム達に壁の強化に使ったミスリルの処理を頼んだのだが、驚愕だ喋ったんだよ、例のスキルのせいだろうな「おいしくいただきます」と言っていた。


 それから罠の解体に入る【アースホール】を応用して切り込みを入れて地上部を収納、地下部は皆に手伝ってもらい少しだけ持ち上げて即収納、設置する際に抜き取った土壌をすっぽり嵌まる形で取り出すも50cmばかり飛び出して旨くいかなかったので、多重起動した【エアブラスト】で全面を同時に叩き込み強引に穴埋めが完了したのでその報告へとゲルに向かった。


「サイラス殿、罠の撤去は完了した、後は地下室の穴埋めと、このゲルと後ろの壁の撤去だけだ」


「了解した、昨日は聞きそびれたが最終的な魔物は何だったのだ?」


「ちらっと鑑定したがブレイズドラゴンだな、火の属性の」


「最終ボスまで向かって来てたのか!」


「血が利用できないのかなと思って氷漬けにして収納してるよ、言っておくがこれはやらないぞ、使う予定があるからな」


「売ってくれなど頼まないよ、それはマグロ達PTの物だ、だが見せてはもらえないか? 本当かどうか確かめたいのでな」


「それもそうだな、ダンジョンの薄暗い中でしか見て無いから改めて見てみるか」


 ゲルの前に胴体部分と頭を別個に取り出して並べた。


「相当な期間倒してなかった様だな、最下層のランクを考えれば簡単に倒せる相手では無いがこれほどのサイズとはな、これだけは言える、マグロ達が居なければストレイルは壊滅していた」


(A:あそこ見てみろ、鱗が赤いから火属性のドラゴンだが、サイズがありえない)

(B:あんなのを倒した人がいるのか、Sランクなど目じゃない程強いんじゃないか?)

(A:そうだな、確実に言える事だけど、俺達は命拾いしたな)

(C:それもだけど聞いてるか? さっきまで有った罠で倒した魔物と、俺達が解体処理したのも含めて8割を分配配給するらしいぞ)

(B:それは聞いたな、倒した人の所有なのは冒険者であれば誰もが知ってる基本的な決まりだ、それを2割しか受け取らず8割を分配するって相当懐が深い人物だろ、Sランクと言わずに特別クラスを新設して与えるべきだろ)

(D:お前達はたったそれだけしか情報が無いのか? 俺はもっとすごい事を知ってるぜ)

(A:もったいぶらないで聞かせろよ)

(D:丁度その場に居たから知ってるんだけどな、彼らのPT名は【真摯の断罪者】 リーダーの一人が男で後の5名は女性、その6人で構成されてるが、そのリーダーとSランクPTと決闘したんだよ)

(B:ちょっと待ってくれないか、決闘は1体1で対決するのが決まりだろ、今の説明だと1対多数って聞こえるぞ)

(D:そのつもりで言ったからそれで合ってる、一人で6人を同時に相手にして倒したんだよ、それも全員死亡だ)

(A:いやいや、あり得ないだろ)

(B:そうか? ほとんど今回のスタンピートを6人で解決する様なPTのリーダーだぞ、普通のSランクじゃとても太刀打ちは無理だろ)


 あの、聞こえてるんですが・・・

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