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25:買い物

 ファサラさんと別れはしたがシャルは付いて来るようだ、行きたい所があるなら案内するとの事だったので、防具の件もあるがこの爪を加工可能か聞きたいのでその方面に詳しい鍛冶屋へと案内してもらった。


「ロンバルトさーん、いらっしゃいますかー! ロンバルトさーん」


「そんなデカイ声で叫ばんでも聞こえてるぞシャル」

 

「鍛冶仕事中はハンマーの叩く音で聞こえないでしょ、仕方ないのですわ、此方は怪盗=マグロさん、くれぐれも失礼な態度は取らない様にお願いしますね」


「失礼な態度と言われてもな、客がどうあれ俺の態度は変わらんぞ」


「態度云々はお気にせずどうぞ、俺はマグロ、ちょっと見てほしい素材があってだな、加工してほしいんだよ」


 各自挨拶を済ませ、切り取った爪5本を接客用のテーブルに並べる。

 それをコンコン叩いたり切断面を確認したりしていた。


「龍種の爪か、シャルの家系の爪か?」


「いや、それは俺のだよ、おかげで今は深爪状態だよ、それで加工は可能か?」


「なるほど、お前さんは龍種か、加工だがこのままを武器にとは出来んな、他の素材と同様に粉砕して金属と混ぜる必要がある、あるんだが今手元にある金属に使っては勿体ない品だな、最低でもミスリル以上の品に使いたい所だが手に入る予定は全く無いからな」


「なるほどな、皆はどうする? 素材としてはミスリルなら持ち合わせてる、他の素材となった場合は白金、オリハルコンなら何とか工面できるとは思うが」


「ちょと待て、ミスリルは兎も角、今白金とかオリハルコンと聞こえたが入手に関して手があるのか?」


「入手手段は教えられないが手に入れる事なら可能だと思うぞ、それで武器次第で向いてる素材とかあるのかな?」


「魔法使い用の杖の加工はしてないがそちらは圧倒的にミスリルだな、近接用の武器ならばオリハルコン、弓なら魔力を乗せやすいミスリルだろうな」


「それなら近接用にミスリルは使えないな、俺の爪さえ切断できなかったしそちらは後回しにして、杖は別場所で人数分発注するとして、セレスの弓の注文をしておこう、頼めるかな?」


「それじゃ握りとかサイズとか本人の手もサイズを計るとして要望を聞こう、足りない素材は此方で準備する、ちょっと工房まで来てもらえるか?」


 鍛冶屋ではミスリル5kgを卸し、爪4本は回収、料金は現物が良いとの事で5kgに入ってるそうだ。

 次は魔道具屋、適性魔法を調べるマジックアイテムを4つ購入し、杖の発注をする、ミスリルもお金もあるので6本頼んでおいた、爪も1本渡し、等分して混ぜるように依頼した、コアの魔石だけは魔道具店にお願いした、ストームドラゴンの魔石は大きすぎるらしく、城攻めにでも使うのかと聞かれたので、怪しまれない様にお願いはしなかった、6本完成まで18日程度との事、魔石を填める直前まで6本を仕上げるらしい、同時に渡すそうだ。

 次は防具屋、やっと着れる防具が買えそうだ、体の部分だけただの服ってバランスが悪いからな。


「いらっしゃいませ、どの様な品をお探しでしょうか?」


「要件は2つある、先ずは買う方からだな、革鎧の系統が良いな、移動速度を殺さないから軽いのが良いんだよ」


「彼は龍族なのですわ、今ある在庫は何があります?」


「それでしたら、1種類のみございます、ウロボロスの外皮を使用した品になりますが如何でしょう。

 見た目は小さな鱗状ですが、触った感じは肌触りがよろしいです、お買い上げになられるのでしたら金貨50枚となります」


「在庫に6人分あるか?」


「御座いますが、結構な金額に成りますが宜しかったのでしょうか?」


「ちょっと待ってくれ、皆も買うか? お揃いで」


「マグロ様宜しいのですか? 全く傷んでおりませんが」


「店主殿、ワイバーン製とどちらが強度的に上かな?」


「それでしたらウロボロス製が断然防御力は上でございます」


「それではマント込みで6人分をフルセットお願いする、それと二点目ですが、素材持ち込みのオーダーメイドをお願いしたい、竜の素材とミスリルでスケイルメイルと合わせて鎧下、籠手、ロングブーツ、視界を妨げない頭装備とマントを合わせてフル装備で、尚且つサイズフリーで、龍族でも装備可能に作って貰いたいんだが可能か?」


「それでは店の者に準備させましょう、サイズフリーの件と種族最適化は可能です、頭装備は鉢金辺りでどうでしょう、素材を見せて頂いて宜しいですか?」


 ストームドラゴンの革付鱗1㎡と皮膜1㎡、ミスリル1kgを渡す。


「それはサンプルだ、それは良いとして鉢金って額あてだったか?」


「左様ですね、主に額を守る防具となります、視界を妨げない防具としては一般的な品となります」


「それなら不要だ、頭の防具は作らなくて良い、ミスリルの使用箇所は一般的な品と同様と言う事で、素材はいかほど必要です?」


「一人分で竜素材を10㎡とマント用に皮膜を2㎡、ミスリルは小手やブーツにも仕込むので4kgほどでしょうか」


「それで1セット当たりの金額はいかほどか?」


「特殊な工程も必要となってきますので白金貨3枚でどうでしょう」


 竜素材を60㎡と皮膜を12㎡、ミスリルを1kgインゴットで24kg、白金貨21枚を取り出し。


「それでは素材と防具の料金も込みです、ではお願いします」


「確かにお預かりしました、1セット1週間ほどお時間を頂きます、1セット1セットし上げて行きますのでその都度来て頂けましたらお渡しします」

 

 防具1セットずつ受け取ったが、手触りがあれだ、蛇のまんまだな、ツルツルというかヌメヌメと言うか微妙な肌触りだ。

 昼に近いので食事を済ませ、今度はやっと着替えられる服屋だ。


「いらっしゃいませ、冒険に出かけられる厚手の服からご婚礼の際の服まで取り揃えております」


「それなら龍族でも着れるのを案内してもらえるか、皆は各自何着でも買ってくれ、シャル殿も買って良いですよ、案内していただいたお礼です、金額は気にせずどうぞ」


 またも俺は黒色を基調とした品だ、黒に頭髪が銀色、ちょっと目立ち過ぎか?

 似た様なのを5着買っておく、肌着も5着だ、そっちは早かったんだが皆が長いのなんの、会計が済んだのは夕方だ。

 シャルへは明日から外での飛行訓練をすると言って来なくて良い旨とお礼を伝えてその場で別れた。

 そして俺達は宿屋で夕食を食べ、借りた大部屋で話し合った。


「明日の予定を決めますわよ、当然、シャルちゃんに言ったように外でされるのですわよね?」


「アンジェ待った、まじめな話だし、その間位は膝から降りてくれ、外で訓練をするつもりだよ、さっさと飛ぶのに慣れないと、移動に支障が出るからな、まぁ猫での移動も早いからそっちでも良いんだけど」


 イソイソと膝から降りて隣に座る。


「マグロ様、地面すれすれをあの速度ではさすがに怖いものがあります、今後は控える方向で考えませんか?」


「そうか、一人でも反対意見があるなら取りやめよう、急ぐ事も無いからな、それと適正属性の検査を今でも良いし行った先でも良いから使ってもらおう。

 それと宝物庫の中身の検証だな、金品は残らず不要だとして、状態異常だの属性抵抗上げる装飾品も不要だな。

 あれば良いなと思うのはMP上昇程度と、使うならファッション目的に使う程度か、武器は発注するから不要なんだけど、アダマンタイト製が混ざってるかも知れないからそっちも要鑑定だな。

 防具も発注してるから当然不要、後は書物関連は全部鑑定だな、後は他の魔道具関連をすべて鑑定か。

 このライネルの中では鑑定が出来ないから出た先でするぞ」


「マグロさん、あの量は多すぎます、数日に分けませんか?」


「シェルの懸念ももっともだが、俺にはアイテム一覧を表示させることが出来るからその品の名前までは丸わかりだ、それで判別して取り出すから品数としては元の数から激減すると思う、ただし武器だけは素材が分からないから全部だな、まぁ3時間から4時間ほどもあれば粗方終わる予定だ」


「それならマグロちゃん、出た先で1泊しませんか? いずれ経験する必要がありますわよ」


「野外活動も確かに経験しておくべきだな、食材も何もかも揃ってるし体験しようと思えばできるがキャンプするか?」


 肝が据わってるな、魔物が攻めて来るかも知れないのに、全員賛成だった。

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