2:現状の確認
気が付けば森と草原の切れ目だった、草原に目を向ければその方向にかなり高い壁で囲まれる町らしき物が見える。
周りを見渡せば生き物らしき姿は見えない、森から隠れる形で木を背にし、今の現状を確認する事にした。
体は元の自分と比べるべくもなく人間の体重で65kg程度の筋肉質に少し鱗が有るな、一番特異なのは背に在る翼か、どんな服の着方してるんだ。
背中側が破れてるのか? 色は髪と同じく白銀ぽい、小さいから飛べそうにないが、これだと目立つな、仕方ないか、まずは【コマンド】からだな。
【コマンド】 ステータス、スキル、アイテム、地図
順番に確認してみるか。
ステータス
リョウイチ(仮名)
年齢:16歳
Lv:1
種族:竜人族(特殊)
職業:魔法使い
状態:良好
HP:275
MP:162
STR:60
VIT:40
DEX:35
INT:50
LUK:25
EXP:0/1000
フリーポイント:0
名前が仮名って、変えられるなら変えてみるか、何時も使ってるMMOの名前で良いだろ、【名前:怪盗マグロ】 っと、数値は基本が分からないからスルーして次はスキルだな。
ユニークスキル:語源自動通訳、竜の目、上位鑑定、上位偽装、無限収納袋、自動解体、売却
パッシブスキル:全属性抵抗3、全異常耐性3、最大MP上昇3、MP回復速度上昇3、消費MP減少3、防御力強化3、無詠唱、多重起動、同時並列思考
アクティブスキル:火魔法3、水魔法3、風魔法3、土魔法3、回復魔法3、光魔法3、召喚魔法3、時空間魔法3、龍語魔法3、魔力操作3、魔力探知3
加護:地球神の加護、アルタール神の加護
称号:神に送り込まれし者
随分と数が多いな、あまり質問しなかった結果がこれか、当時の俺を褒めてやりたい、感覚的に10分も経ってないが。
最初に会った地球の神、彼が言ってた語源自動通訳があるのは心強いな、意思疎通出来なければ下手すると詰む所だ。
要注目なのは無詠唱、多重起動か、詠唱なんて知らないし複数同時に発動なら殲滅力的に見ると最高の組み合わせだな。
しかし熟練度か? 3ばかり並んでるんだな。
名前から判断の付かないスキルを注視して見ると。
竜の目:竜人族及龍族固有スキル、鷹の目、暗視の複合スキル。
なるほど、上位鑑定が発動したのかな、片っ端に確認しとくか。
上位鑑定:生物であれば対象のステータス及びスキルが解かり、品物であれば名称や素材及び品質が分かる。
上位偽装:ステータスは数値を偽装しスキルは任意で見えなく出来る、品物に対して使用した場合は素材や性能を低く見せる事が出来る。
無限収納袋:無制限に収納できる、大きさによる制限無し、時間経過無し、入れる際は対象に触れ入れるイメージをする、出す際はアイテム一覧か対象をイメージし取り出す。
自動解体:無限収納袋に入ってる品で解体可能な物を任意で解体する事が出来る、また、ある程度の形状を指定出来る、複雑な形は不可能。
売却:無限収納袋に入っている品を任意で冒険者ギルドの買取価格にて売却する事が出来る。
無詠唱:詠唱無しで魔法を発動する。
多重起動:魔法を複数同時に展開できる。
同時並列思考:2つ以上同時に考える事が出来る、複数属性の魔法を混合する際に効果を発揮する。
召喚魔法:契約は相手との信頼関係が有る状態で自身の魔力を与える。
時空間魔法:時間を操り空間を把握する。
龍語魔法:竜人族及び龍族の特殊魔法。
魔力操作:魔力の扱いに長ける、無駄が省け威力が底上げされる。
地球神の加護:全スキル+1、Lv上がる際に基本ステータスに+5同じPT員にも効果、Lvアップに追加P50同じPT員には効果半減、経験値2倍重複する、PT員EXP配分で減少無し。
アルタール神の加護:全スキル+1、Lv上がる際に基本ステータスに+5同じPT員に効果、Lvアップに追加P50同じPT員には効果半減、経験値2倍重複する、PT員EXP配分で減少無し。
さすが短時間で転生出来る様に極力質問をしなかっただけあって、見られたらヤバそうなのがオンパレードだ、偽装様様だな。
竜の目、全属性抵抗3、全異常耐性3、最大MP上昇3、MP回復速度上昇3、消費MP減少3、防御力強化3、火魔法、水魔法3、風魔法3、土魔法3、回復魔法3、龍語魔法3、これ以外のスキルは偽装しておくか。
戦闘スタイル次第で消しておくと表記スキルと使用スキルに差が出て警戒されかねないからな。
魔法の実験をしないといけないが、残りのコマンドをザックリ調べてからにしよう。
アイテム:無限の矢筒、エウシオンの手紙
手紙? 早速読んでみるか。
拝啓、この手紙を見ていると言う事はコマンドを使いこなして確認してるって事ね、無限の矢筒はカイエルからの贈り物よ、短時間で手間が掛からなかったと喜んでいたわ、あれでもけっこう忙しい人なのよ。
冒険者ギルドに登録するでしょう? 生活の為にもお金を稼ぐ、そうすれば大量に素材を売る事になる、当然目を付けられる事になるから回避する為に売却機能を与えておいたわ、平穏に暮らしたいなら目立たない様にね。
魔法は想像力次第で化けるわ、地球の知識も使って新しい魔法も作るのよ、後はあなた次第、頑張るのよ。
エウシオンより。
なるほど、普通に売れば稼げると思ってたから気にならなかったけど、大量に売ったら怪しまれるよなぁ、エウシオン様に感謝だな、無限の矢筒を取り出して鑑定してみるか。
無限の矢筒
製作者:カイエル
品質:神器
素材:アンノンウン
注釈:所持している素材が適切であれば任意に連結し自動で消費する、連結していない場合には矢は作成されない、PT員に持たせても機能する。
これは偽装対象だな、次は地図か、見える範囲で上空から2Dで見てる感じか、色々な場所に行けばどんどん広げて行けるな。
次はスキルの実験と安全性とかの構築だな