一章 少年時代
(あぁ?身体中が重い…視界もぼやけていやがる…でも生きてる…あれ?でも刺された所痛くないぞ?)
ここで彼の意識は一旦途絶えた。
ここは世界識別名称 地球 とは次元の異なる世界である。
世界識別名称 レイムルド 科学ではなく魔法により発展している世界だ。
そんな世界に何の因果か彼は転生してしまったのだ。
悪魔の種子とでも呼べば良いのだろうか…ただ一つ救いなのは彼の現状能力が一般より少し上程度なことだろうか?
「オギャーオギャー」
こうして彼はこの世界に産まれたのだった。
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数日後…
(まさか俺が転生するなんてな…くそ、やっぱり殺されてたか。しかも魔法だ剣だってふざけやがって。今時そんなので喜ぶのは一部の人間だけだっての!)
そう心の中で悪態をついているが現状を見てみよう。
「シリウスちゃ〜ん、おっぱい美味しいですかぁ?」
そう、赤ちゃんプレイである。
(あぅあ…一生の屈辱…名前もシリウスとか中二臭いんだよ!しかも絶対日本語話してないのに理解できるってのも不思議だ。)
シリウス ゼオ アルドライ それがこの世界での彼の名前である。
名前は物々しいが、平民である。…少々特殊な平民だけど…まぁそれは置いておくとして…
(あぁクソ…飯のんだら眠くなるとかガキかっての!)
今、お前はガキどころか赤ん坊だ。
(全身の筋肉がスムーズに動かないのがこんなに辛いなんてな。)
遅くなったシリウスには世界が急に速くなったたのかと感じるだろう。
「あらあら、リーアちゃんもお腹空いちゃったの〜?」
そうなのだ、赤ん坊は二人いる。
(不思議なのはこいつだ。俺は確かに母親の腹の中で一人だったはずだ。)
事実を言えば彼はこの家に拾われた。もっと言えば出産した当日、急いで家に向かっていた父親が森の中で拾ってきたのだ。
(髪の色的に俺が拾われたようだな。クソ、俺を捨てるとかふざけやがって…死んだらどうしてくれんだっての。)
zzz〜zzz
寝顔は可愛い子供そのものの癖に中身が最低だから達が悪い。それこそ前世と同じ事になるだろう。
そういえば、クソリア充にはお似合いの死に方だったな…はっ、ざまぁ
「あらあら、シリウスちゃん可愛い。」
「ばぶぅ!」
「はいはい、リーアちゃんもかわいいですよ。」