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嫌われ者

現実世界では季節は春ですが、白銀の世界での季節は冬です。真冬です(爆)



茶髪の男によって、兄の金髪が赤に染められた。


それと同時に目の前が赤く染まった。


『リグレスには良質な材料がよく揃っている…。』


幼かった自分は冷たくなっていく兄を見て泣くことしか出来なかった。


茶髪の男に沢山痛い事、苦しい事をされたがよく覚えていない。


そして、捨てられた。


記憶を失った自分は生き延びる為に盗みを犯した。


本来の性別も隠した。


生き延びる為なら何だってやった。


それでも、楽しそうに家族と笑う同年代の子供を見ると虚しくて、寂しくて堪らなかった。


だが、それを埋めてくれたのは。そんな自分を救ってくれたのは。


『鈴音。』


なのに、背を向けた彼の背中に手が届かなかった。







「……ん。」


「…おん。」


「鈴音。」


「!」


自分を呼ぶ声に意識が覚醒していく。


「…息吹さん?」


「おう。良く寝てたな。もうすぐ着くぞ。」


目の前にいるのは彼ではなかった。


「…夢を。」


「あ?」


「…夢を、見てました。」


そう言って小さく笑う鈴音に怪訝そうな顔をし、口を開こうとしたが叶わなかった。


「うおっ!?」


「うぎゃん!!」


「「ぐえっ!!」」


現在二人が乗っているのは馬車。


息吹と鈴音は軍の中でもかなり命を狙われる可能性が高い。


下手に人の多い汽車にでも乗れば危険性が高くなる。


なので行きの移動方法は馬車となった。


だが、道が悪いらしく揺れが激しい。


不意に大きく揺れた為、踏ん張れずに向かい合って座っていた息吹に鈴音が突っ込んだ。


鈴音自体はそこまで重くないが、勢いがあったので息吹も耐えきれずそのまま後ろに勢い良く倒れた。


「「……ッ!!」」


それぞれおでこと後頭部を押さえながら悶絶する。


少女と男が転がり回りながら悶える様子はさぞかし滑稽。


「うぇ~…。」


「い…ってぇな…!!なんだよ!!」


「軍人さん!着いたよ!!」


目が渦巻きになっている鈴音を膝の上に乗せたまま上半身を起こすと馬を操っている人物の声。


「分かった!ほれ。鈴音起きろ。」


「ふぇーい。」


馬車から降りるとそこは商店街だった。前に出かけた商店街と良く似ている。


だが時間帯の問題なのか人っ子一人いない。


「息吹さん。聞き込みしてみましょうよ。」


「ああ。そうだな。」


陸から預かった写真があるので保護する魔術師の顔は分かっている。街の者に聞けばどこに住んでいるか分かるだろう。


「じゃあ聞いてきますね!」


「あ、ちょっと待て。おいコラ。」


息吹の制止を振り切り、近くの店に駆け出す鈴音。ため息を吐きながらその後を息吹が追った。


「すいませーん!」


「はいよー。」


鈴音が声をかけると店の奥から出てきた若干丸い中年の女性。


いかにも優しそうな印象を受けるが彼女は鈴音の姿を見た瞬間血相を変えた。


「アンタ…。」


「?」


次の瞬間、頭上から降ってきた水によって鈴音の全身がびしょ濡れになる。


「…へ?」


「…っ!?おい、大丈夫か!?」


息吹が駆け寄るが、状況が理解出来ない鈴音は瞬きを繰り返すだけ。


「この村から出てきなッ!!この悪魔!!」


「…なに言ってんだアンタ…。」


「悪い事言わないよ!こんな悪魔さっさと捨てちまいな!!」


「えー…。」


言いたい事だけ言って女性は店の中に引っ込んでしまった。


残されたのは息吹とびしょ濡れの鈴音。


(…厄介なトコに来ちまったなぁ。)


小さくため息を吐く。


恐らくここは以前楓が言っていた金髪、銀髪を嫌う者達が集まった地域なのだろう。


現に先程の女性も鈴音の金髪を見た瞬間、顔色を変えた。


「…息吹さん。」


「泣くなよ。頼むから。」


「はーい…。」





堕天使ってかなり厨二だなぁ…。と今更思った。


はぁ…話が進まない…。


あ、ちなみに今回の話報われません。苦手な方逃げて。超逃げて。


金髪の鈴音は嫌われているようですね。いい子なのよ?あの子。









おまけ

教えて!軍人さん!特別版!


今日のおまけ当番。

特別隊オール!





鈴「そういえば息吹さんと来斗さんってどっちが強いんですかー?」


息「俺。」


来「即答!?せめてもうちょっと考えてくださいよ!!」


楓「鈴音鈴音。素手で?武器ありで?」


鈴「漢なら自分の拳一つでしょ。(キリッ)」


息&来&楓

(なにこの子男前…!!)


息「…まあ素手じゃ負けるかもな。コイツ腕に金属バット仕込んでるから。」


来「それ義手!!」


楓「来斗は運動神経の塊だから。むしろ頭軽いからそれしかないから。」


来「それ貶してる褒めてる?」


楓「前者180パー。」


来「ひでぇ!!」


鈴「イブさん来斗さん!バック転できます!?」


息「…まあ、出来るけど。何故に。つーか、息吹な。誰だイブって。しっかりしろ作者。」


来「おうっ出来んぜ!」


鈴「まあ私も出来ますけどね。狐ナメんなよ。ハッ(嘲笑)」


息&来&楓「鈴音んんんんんんん!?」










ごめんwww作者が荒ぶってたんだwww鈴音は犠牲になったのだ…!!


ちなみにキャラの強さ(武器あり)はこんな感じ。


息吹>来斗>(性別の壁)>楓>鈴音>他の軍人


特別隊強しww精神的な強さは別ですけどね。



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