頭を過ったのは
「邪魔だって…言ってんだろうがぁッ!!」
雄叫びをあげ、向かってくる合成獣をひたすら切り倒す。
「鈴音!どこだ!?」
その声は木々の中に消えていく。
「チッ…!」
舌打ちを一つして再び林の中を進んでいく。
(やっぱりいんのかよ…ッ!ハーツ…!!)
ディスト・ハーツ。
あの男は、何を考えているか分からない。
もし、ディストが鈴音と接触したとしたら…。
「…クソッ!」
苛立ちの矛先は近くにあった木の幹に。
蹴り飛ばした木の幹はギシギシと音をたて揺れる。
(どこだ…どこにいる…?)
(…来斗達と合流したか…?)
僅かな可能性を胸に、その場を後にしようとした瞬間。
「…ッ!?」
瞼の裏が点滅するほど眩しい光。
だが、目が見えなくなる訳ではない。
このタイプの閃光弾は鈴音に持たせたのと同じ。
「鈴音!!」
「…っ閃光弾とはやってくれるね。」
「…っ」
前には敵。後ろは木。
逃げ場はない。
「でも残念。僕の知り合いにもっと凄い閃光弾を使っている子がいてね。それに慣れちゃったからきかないんだ。」
肩をすくめ、笑う男。
まずい。
このままでは殺される。
なんとかこの男から逃げる術を思案していると花火の様な音。
恐らく戦闘が終わった合図なのだろう。
「…時間だ。」
男の笑みが消えた。
風が男と鈴音の間に流れる。
男の姿が、ギロルと重なる。
「面白い子だなとは思ったけど…所詮はリグレスの合成獣。僕には必要ない。」
男が剣を振りかざす。
頭を過るのは。
「…先、生…。」
誰かの声が聞こえた気がした。
おまけ
ヘアバンドのお兄さんがまた悩んでいる様です。
今日のおまけ当番来斗&息吹
来「…どMになりたい。」
息「…………((((・・)」
来「だって俺がどMだったら楓の辛辣な言葉も楽しめたじゃないっスか!!」
息「やめろ。見てるこっちが悲しくなる。」
来「という事でこの読者のみんな!どMになる方法を書き込んでくれ!実戦する!!」
息「ああああああ!!頼むからコイツを間違った方向に歩ませないでくれぇぇぇ!!」
来斗さんがご乱心じゃー。




