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無職聖女ジャンヌダルク

ひきこもりジャンヌダルクⅡ

作者: 束間由一

 


 私は十字 まもり。

 前世はジャンヌ=ダルクだった18歳、自称ひきこもり美少女だ。

 自称だからと言って侮ってはいけない、こういう場合大体美少女じゃないものだが、私は腐っても神の申し子である。聖母マリアとまでは恐れ多いが、魔法少女エルディーかのん位のレベルではある。本当だ。信じてほしい。挿絵が無いから分からないだろうが、本当に、自分で言うのも何だがイケてると思う。この容姿に関しては、多分前世よりも上だろう。断言しても良い。


 私のひきこもっている理由はそこにもある。何せ、こう美少女なものだから、適当に学校なんざ行こうものなら男どもが黙ってはいまい。普通、羨ましいと思うだろう。しかし、私は男が大嫌いなのだ。男は野蛮だ。平気で女心を踏みにじるし、差別もする。オルレアンにいた頃だってそうだ。私を道具のようにしか見ずに軽蔑する男ども、興味本位でまくしたてる偽善者、そして挙句の果てには魔女扱いと来たものだ。あのジル・ド・レイとて、当時は頼りになる輩であったが、ウィキで調べたら、後に錬金術に溺れて虐殺を行ったと書いてあるではないか。やはり、男と言うものは信用ならないと思えてくる。そして何百年経っても男性から感じられる、あのあさましさは消えて無くならない。


 それに引き換え、ゲームの美男子達の清純たる事。

 こんな人間達が、本当にいて、あの時共に闘ってくれたらどんなに心強かったことか。

 ヒロイン達が羨ましい。


 ああ、神よ私の願いをお聞き届けください。

 「BEダンシング」の六条睦月君をどうか私の元に具現化してくださるように!


 ……なんて祈っても、何も答えてくれないのが悲しいところだ。

 ああ、何だか言った自分が恥ずかしい。


 今日も、そんな事を考えながらPCを見つめてポテチを口に入れる。

 日本の食べ物はおいしい。生まれ変わって良かったと少し思うのはこう言う瞬間くらいだ。


 

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