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生き抜け!!サバイバルあってのスローライフです!  作者: 櫻庭 明日香
エピソード3
82/123

エピソード3-①

なんだかんだで本作2万PVを超えました!ひとえに皆様のご愛顧の賜物です。

本当にありがとうございますペコリ(o_ _)o))

 ルルがマリーから魔法の威力を抑える訓練で「合格」を貰ったその日の夜、畑タッキーは畑の見回りをしていた。その時、こちらに近づいてくる人間の足音が聞こえた。


(こんな夜遅くにこの辺を歩いてくる人がいるなんて…?)


 足音はだんだん大きくなっていく。


(うちの方に近づいている…??)

 誰だろう…畑タッキーは足音のする方へ向かった。畑タッキーが近づくと、足音の主はちょうど家の玄関の前に来ていた。その人物が畑タッキーに気が付き、にっこりと笑って話しかけてくる。若い男性だ。


「やあタッキー、久しぶりですね」

 しかし、畑タッキーはこの青年に見覚えがない。畑タッキーはおずおずと尋ねる。

「あのう…どちら様ですか?」

 貴族のような高級そうな服装、長い金髪に整った顔立ち、上品な立ち振る舞い…こんな人にあったら忘れるはずがないのだが…。困った様子の畑タッキーに、彼は言う。

「ああ、そうか。この姿で合うのは初めてだったね。ジークフリートですよ。ドラゴンの」

 そう言われて畑タッキーはやっと思い出し、驚く。

「ええっ!?ドラゴンの里で墓守をしていた、あのジークフリートさんですか!?」


「はい、そのジークフリートです。人里にドラゴンの姿で現れるわけにはいきませんので、人間の姿になってるんですよ」

 タッキーが驚くのも無理はない。タッキーは墓守をしていた時の、大きくて全身金色に輝く、ゴールドドラゴンの姿のジークフリートしか見たことがなかったのだ。ドラゴンなら人間の姿に変化できても不思議ではない。

 家の前の人物が知り合いだと判明したので、畑タッキーはジークフリートを家に招き入れ、寝ていたルルと冒険者タッキーを起こした。畑タッキーはジークフリートに席を勧める。

「うちに客間はないので、食卓テーブルで申し訳ないですが、どうぞお座りください」


「ありがとうございます」

 ジークフリートが礼を言って席に着く。そこへ起こされたルルがお茶をもって全員分配っていく。全員が席に着いたところで、畑タッキーは再び畑の見回りに戻っていった。


「いやあ、本当に久しぶりですね、ジークフリートさん」

 冒険者タッキーがしみじみと言う。


「本当にドラゴンさんなの!?どこからどう見ても人間だわ…」

 ルルはまじまじとジークフリートを見る。


「ドラゴンは色々な魔法を使えるんですよ」

 ジークフリートはにっこり笑って答える。


「ところでジークフリートさん、こんな所までわざわざ来たのには何か理由があるんですよね?」

 と冒険者タッキーが突っ込んだ質問をする。

「ええ、そうなんです。タッキーにお願いがあってきたんです」


「お願い?」

 ドラゴンがわざわざスライムなんかに何の頼み事だろう…と思いながら、タッキーはジークフリートの話の続きを聞く。

「ドラゴンの墓場でなくなったルードウィヒさんを覚えていますか?」

 聞かれてタッキーはハッとして思い出す。

「ええ、覚えていますよ」

 いつになく真剣な顔になるタッキー。そして、昔の事を思い出していた。


お読みいただきありがとうございました。

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