エピソード2-③
シャオネキ強すぎぃ…勝てたけど何回負けたかわからん…(遠い目)
夫婦の依頼を正式に受けたルルはアンナに
「じゃあココクルの資料をください。どんな植物か、どの辺に生えているのかを知りたいです」
と頼む。タッキーもアンナに
「それと、その近くに現れる魔物の情報も欲しいです」
と、付け加えるように資料の追加を頼んだ。
「わかりました。すぐにご用意します」と、アンナは二人に告げ、急いで頼まれた資料を用意する。ルルとタッキーは渡された資料を、穴が開くくらい真剣に目を通す。
「よし、覚えた!」
タッキーは一度見たものは忘れない。これですぐに出発できるぞと冒険者ギルドを出ようしたタッキーは、ふと思い出して収納ポケットからイグリスにもらった薬を出して、夫婦に近寄る。
「そうだ、解熱剤を持ってますので、これを飲ませてください。少し熱が下がって楽になると思います」
そう言って夫婦に解熱剤を手渡した。
「「ありがとうございます!!」」
夫婦は受け取ってすぐに男の子にその薬を飲ませる。それを見ていたルルは、ある疑問が浮かんだのでタッキーに聞く。
「あれってイグリスさんにもらった薬よね?痛み止めじゃなかったの?」
「同じものなんだよ、痛み止めと解熱作用。この薬には2つの作用があるんだ」
「そうなんだー」
タッキーの知識の豊富さに感心するルル。
「ありがとうございます。最近は熱さましの薬も、なかなか手に入らなくて…」
と、父親が申し訳なさそうにお礼を言う。
「お気になさらないでください。たまたま手元にあったものをお渡ししただけですので」
タッキーはにっこりと微笑みながら夫婦にそう告げる。ルルも
「そうですね、今は薬が何もかも不足していますから…。待っててください。日暮れまでにはココクルを取って戻りますから」
と、夫婦に言う。そして男の子の手を取って「もうちょっと頑張ってね」と励ました。
「「よろしくお願いします」」
夫婦は揃ってルル達に頭を下げ、「「わかりました」」とルル達も答える。
「「行ってきます!!」」
ルルとタッキーは元気よく返事をして、冒険者ギルドを出発した。
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