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生き抜け!!サバイバルあってのスローライフです!  作者: 櫻庭 明日香
エピソード1
42/123

エピソード1-㊴

大変お待たせしました^^;

 ホーンラビットを仕留めたことを喜ぶタッキーにルルは急いで駆け寄った。無事なことはうれしいが、何がどうしてそうなったのかと、少々混乱気味である。

「タッキー、突き刺されたんじゃなかったの!?大丈夫なの!?」

 ルルはてっきりタッキーはホーンラビットのツノに突き刺れた時に、重傷を負ったと思っていた。


「大丈夫!!刺されてすぐに2つに分裂したんだよ。今までもかすり傷位なら大丈夫だったでしょ?刺されてすぐに分裂して隠れてしまえば、相手も油断するだろうと思ってね…見事に大成功だったね」

 そう言うとタッキーは分裂していた体を1つに戻した。あの場面でタッキー自身の負ったダメージは、突き刺された部分の傷口の細胞(?)が少し死んでしまった位で、実質ノーダメージと言っていいほどであった。


 再び1つに戻ったタッキーの体を、ルルはギュッと抱きしめた。ルルの目には涙が浮かんでいた。

「もう…心配したんだから…。そんな器用なことが出来るんだったら、先に教えてよー…」


「ごめん、ごめん。土壇場で咄嗟に思いついたことだったから…。心配してくれてありがとう」

 タッキーはルルの頭を優しくなでた。

 そうして少ししてルルが落ち着いてきたので、タッキーはルルにこう告げた。

「さあルル。次の魔物が出る前に、この辺の薬草を取ってしまおうよ」

  

「そうね…」

 ルルは涙を拭いて返事をした。そしてタッキーは思い出したように

(おっと、その前に倒したホーンラビットを収納しなくっちゃ)

 と、収納ポケットにホーンラビットの死体を入れた。ツノとか牙は売れるだろうし、肉だって食べられそうだ、と内心ホクホクなタッキーであった。



 辺りの薬草を大体取り終わり、少し場所を変えることにした。

 歩いていると、今度はヤマネコ…を大きくしたような魔物であるワイルド・キャットが現れた。ホーンラビットと違って、額に角はないが群れで狩りをするらしく、二人を3匹で囲んでいた。3対2はちょっと分が悪い。

 そこでタッキーは2匹に分裂し、両腕のように伸ばした体の一部を剣の形にした。その時、

(そうだ、どうせ形を変えられるなら…)

 と思いつき、直剣の刃をギザギザにし、それぞれを回転させた。さながらチェーンソーのようである。ギュイイイイン!!とけたたましい音を立てながら、3匹のうち1匹をバラバラに切り刻むと、残った2匹は慌てて逃げていった。


「よっしゃー!!」

 と、タッキーが元気よく両腕…いやチェーンソーを振り上げて、雄たけびを上げた。


「タッキーって本当にすごいわね!!次から次へと新しい技を思いつくんだから」

 ルルが感心して言う。

 だがルルは倒したワイルド・キャットの方を見て

「でも……これじゃあ毛皮は売れないわね…」


「あ…」

 タッキーはちょっとしまったと思った。ワイルド・キャットはヒョウのような柄なので、毛皮は高く売れるのだ。首だけ落とす…とかにしておけばよかったんだが…。

「で、でも肉は食べられるかもだし…だから一応、収納ポケットに仕舞っておくね!」

 と、冷や汗をかきかきタッキーは自身がバラバラにしたワイルド・キャットの死骸を収納ポケットに入れた。



 こうして二人は夕暮れまでに沢山の薬草を取り、追加でホーンラビットを3匹仕留めてギルドに戻った。

 

お読みいただきありがとうございました。

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