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生き抜け!!サバイバルあってのスローライフです!  作者: 櫻庭 明日香
エピソード1
35/123

エピソード1-㉜

お洋服編、最後です!

今までにないことで悩んでいるルル。

 そんなルルを見てタッキーは言う。

「選んで、決めるって、大事なことなんだよ。色やデザインで好みの物を選ぶ、ってだけじゃなくて、着やすいか?暖かいか?とかもよく考えてね」

 タッキーの言葉に、ますますルルは悩んでしまう。


「う~~~ん……難しいよう…」


 それを見てタッキーは「じゃ、とりあえず着てみようか」と言って、ルルに服を渡す。ルルは再び試着室へ入り、3着とも着てみることにした。試着し終わった後、改めてタッキーは聞いた。

「で、着てみてどうだった?」


「サイズは全部大丈夫よ。やっぱりタッキーってすごい!」

 そう言われてタッキーは『ふふん、当然』という顔で「じゃあ気に入った服はどれ?」と聞く。

 ルルは迷いながらも、一着は微妙に落ち着いた感じのローズピンクのもの、もう一着はオレンジがかった黄色にした。

「これとこれがいいかな。色だけならもっと明るいピンクの方が好きなんだけど、こっちの方が着やすいの」

 実は、明るいピンクの方は可愛いけれど背中に小さなボタンがあり、首の後ろから腰までずらっとある。お金持ちのお嬢様なら、着替えを手伝ってくれる人もいるだろう。しかしルルは一人で脱ぎ着が出来る方がいい。


「そうだね。前ボタンの方が着替えがしやすいよね。じゃあ今度は、少し寒くなった時に着る上着を選ぼうか」

 タッキーはそう言うと、沢山の上着がハンガーに掛けられて並べられている場所に移った。

 ルルは上着でもやっぱり迷っていた。タッキーはサイズが合いそうな上着を5着選んだが、ルルにはどれが合うのかわからない。色は黒、茶、明るい茶、グレー、ベージュとある。

 迷っているルルにタッキーがアドバイスする。

「君が選んだワンピースは1着はピンク系だよね?それ似合う色は黒や茶の他に、案外グレーも合うんだよ。もう1着の黄色のには、茶色っぽい色が合うよ。とりあえずその3点をワンピースの上に着て見て決めようか」


 ルルは再び試着する。サイズはもちろん合っているし、色もよく合っている。3点着てみてルルは

「これ、このグレーのがいい!今まで茶色っぽい服が多かったから、こんな組み合わせ初めてなの!!なんか鏡で見たらすっごい素敵だったの!!」

 と、ちょっと興奮気味に言う。タッキーはルルが選べたことに満足そうに「うん、そうだね。とっても可愛いよ」と褒めた。もう一方のワンピースには明るい茶色の上着を選んだ。そのあとペチコートと靴、アクセサリーを選んで買い、店を出た。


 服屋を出た後のルルは、もう満面の笑みを浮かべている。こういうところは女の子だよなぁ…とその様子をタッキーは嬉しそうに見ている。


「じゃ、日も傾いてきたし、宿屋へ帰ろうか」


「うん!」


 帰り道、ルルはずっとご機嫌だった。




 …なぜタッキーがこんなに的確なアドバイスが出来たのか。タッキーは実は現世日本で生きてた頃、いくつか等身大美少女フィギュアという、なかなかに痛い物を持っていて、時々彼女らの着せ替え用の服を買っていた。『彼女たちはどのサイズで、どのデザインの服がよく似合うか』というのを研究し尽くした結果、一般男性よりもやたらファッションやサイズに詳しくなった…という経緯がある。…が、口が裂けてもルルにはそんなことは言えないし、知られたら最後、とても冷たい目で見られること間違いなしである…。



最後の最後でオチが付きましたw

お読みいただきありがとうございました。

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