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生き抜け!!サバイバルあってのスローライフです!  作者: 櫻庭 明日香
エピソード0
3/108

エピソード0-③

「ボクにもよくわかんない。味は良くないけど、とりあえず栄養はあるから食べて」


「でもこれ、タッキーが一度食べたものでしょ?」


「あっ、違う違う。ボクね、魔法のバッグとかみたいに物をそのままとっておけるの。しかもいくらでも!!便利でしょ?」


「へー、すごい!!それもタッキーの特殊能力?」


「そう!!」


 タッキーはちょっと自慢気だ。それでルルは実を食べてみる。


「…おいしくないっていうか…味がしないわ…」


「そーなの。ごめんね、こんなのしかなくて…」


「いいのよ、食べられるんなら。明日は薬草取り手伝ってくれる?」


「もちろん。ボクの責任だしね!」


「ありがとう」

 ルルはにっこり笑って

「ねぇ…あの、タッキーさえよかったら、ずっとこの家に居てくれない?」


 タッキーは申し出にちょっと驚いて

「いいの!?ホントに!?」


「うん!だって私一人だし」


(そっかー、寂しいんだな)

「わかった。ボク一緒にいるよ」


「うれしい!!ずっと一緒よタッキー!!」

 ルルはタッキーをぎゅうッと抱きしめた。その瞬間、タッキーはルルとの間に微かな力の繋がりを感じた。どうやらルルにテイムされたらしい。

 そしてそのまま一緒に眠りについた。


(ベッドの上で眠るのなんて久々だなぁ)


 タッキーはルルの腕の中で考えていた。ずっとモンスターに追い回される日々が続いていたので、やっと安心して眠れる。


 タッキーはもともと現世でサラリーマンをしていた。ごく平凡な毎日。仕事はやりがいがあったが、ものすごく忙しかった。実は、この世界に来る前の記憶はあやふやだ。なんか、2日完徹して帰って一息ついた…所までは覚えているのだが…もしかしたら過労死だったのかもしれない。次に目覚めた時には違う村だったが、この世界の農民の子供になっていた。でも12歳の時に魔物に襲われて死んだ。そして再び目覚めた時、小さなスライムの姿だったのだ。


(本当に、ずっとこの子と一緒に居られるといいなぁ。やっぱり、家があってぐっすり眠れるって幸せだよ)

 ルルの寝顔を見ながらそんなことを考えつつ、タッキーは眠った。

お読みいただきありがとうございました。

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