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生き抜け!!サバイバルあってのスローライフです!  作者: 櫻庭 明日香
エピソード1
23/124

エピソード1-⑳

評価、いいねをくださってる方々、いつもありがとうございます(*´▽`*)

母娘共々いつも励みになっております。

拙い本作ですが、これからものんびり頑張ります!(^▽^)/

「ええっ、大銅貨8枚!?」

 高値を示され、ルルはびっくりする。そしてOKしていいものかどうか迷っていると、タッキーが思いついたように言った。

「あ、じゃあさ、こっちを買い取ってよ」

 そういって、口からポロポロポロッとポンの実を10個出した。


「おおおっ!!」

 その実を見て、今度はイグリスが驚いた。今回1つも買い付けられなかったポンの実が、10個も出てきたのだ。


「10個だから銀貨8枚になりますが、払えます?」

 タッキーはちょっと商売っ気のある顔になって言う。しかしイグリスは満面の笑みで

「払うとも!!10個全部買わせてもらうぞ!!」

 何の迷いもなく即決した。


「太っ腹ですねー」

 タッキーが感心する。


「イグリスさんって、お金持ちなのね」

 ルルも言う。イグリスはホッホッと笑って銀貨8枚をルルに渡す。ルルはタッキーの収納ポケットに受け取った銀貨をしまってもらった。


「わしは商人じゃからな、チャンスは逃さんのじゃよ。そのためにいつも金は多めに持っとる」

 自慢気にイグリスは言う。しかしそれを聞いたタッキーは、心配そうに言った。

「でもそれって危険じゃないですか?護衛の1人2人はつけた方がよくないですか?」

 それに対してイグリスは全く動じることなく

「馬車に乗り合わせるのが冒険者の時は人を雇わんのじゃ。誰も守ってくれなさそうなときは依頼するがの。今回は君たちが一緒だったんで大丈夫だろうと思ってな、費用の節約じゃよ。君たちの噂はロドリ村で聞いとった。そこそこ腕は立つらしいし、ポンの実を取ってこられるんなら十分じゃよ」

 そういってイグリスはホッホッと笑った。さすがは商人だ。そこでタッキーは

「じゃあ、ポンの実10個買ってくれたお礼、ってことでこの最初の1個はオマケとして差し上げます」

 と、あらためてポンの実1個を差し出した。イグリスはにっこり笑って「そういうことなら、ありがたく頂くとするかの」と素直に受け取った。

 ポンの実を一口かじると、上品な甘みが口に広がる。


「おお、これはうまい!!良い品じゃ!!」

 イグリスが喜んでるのを見て、ルルは満足げだ。

「そうでしょう!!採れたてだもの!タッキーの収納ポケットに入れておけば、いつまでも入れた時と同じにみずみずしいのよ!」

 そう自慢げに言い、タッキーも自慢気に胸を張る。スライムのどこに胸があるかは不明だが。

 そしてルルとタッキーもポンの実を食べ始める。それを見てイグリスは心の中で


(できればそっちの実も買い付けたかったくらいじゃが…お昼ごはんを取り上げることもできんしのう…)

 と、ちょっと悩ましげだった。




 …ちなみに、この後リトリア村に着いたイグリスは「今年はとても手に入りづらくてのぅ…」と、ルルたちから買い付けたポンの実を、1個銀貨5枚で売りつけたのだった。

イグリス爺さん、がめつく賢い商人の鏡であるw

お読みいただきありがとうございました。

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