表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生き抜け!!サバイバルあってのスローライフです!  作者: 櫻庭 明日香
エピソード4
114/115

エピソード4-③

 事務員は急いで事務所の奥で願書一式を用意して、ルルに渡した。タッキーはルルから願書一式を受け取って、自身の収納ポケットに仕舞う。事務員はルル達がお金を持っていることがわかると、きちんとした態度で説明を始めた。

「え~、まず学科についてです。本校では3つのコースがあります。一般的な『魔法科』、次に直接攻撃に特化した『体術・剣術科』、そして『テイマー科』です」


「テイマー科?」


「ええ。テイマーにはテイム以外の魔法があまり使えなかったり、全く使えない者も少なくないので、別の科にしているのです」


「私もテイムしか使えません」


「そうでしたか。実はそのような方は珍しくないんですよ。なので試験もテイマー科は特別なんです。試験は筆記と実技の2つがありますが、その両方ともテイムモンスターが代わりに受けてもいいんです」


「えっ、そうなの!?」


「はい…出来るなら…ですが…」

 そう言って事務員はチラッとタッキーを見る。スライムなんかに何が出来るものか…と目が言っているのがわかる。タッキーはそんな事務員の視線にカチンと来て、

「そうですか!では筆記試験はボクが受けますよ!何なら実技だって大丈夫です!」

 と、喧嘩腰に言葉を発する。

 タッキーに喧嘩腰な言葉を言われた事務員はちょっと無言になって

「…そうですか。ま、それは二人で相談して決めてください。…それとは別に、試験の成績がどうあれ、大金貨100枚頂ければ、確実に入学できますよ」

 と、事務員はこっそりルルに耳打ちする。要は裏口入学も出来ると言われたのだ。


「いえ、ちゃんと試験を受けて入学します!」


 と、ルルはきっぱりと言い切る。

 ルルの言葉を軽く聞き流しながら、事務員は話を続ける。


「そうですか、では頑張ってください。…そうそう、入学が決まると入学金として大金貨20枚、一年分の学費として大金貨50枚、全寮制なので寮費・生活費で一年間で大金貨100枚が必要になります」


 高い!と思ったが、素材や鉱石を売ったお金がある。タッキーは胸を張って「大丈夫です、払えます」と言い切った。

 だが、2年生・3年生分はどうだろう…少々不安になってきたタッキーは

(後で冒険者ギルドに行って、当たり障りがないような素材を少し売っておこう…)

 と思った。

お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ