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生き抜け!!サバイバルあってのスローライフです!  作者: 櫻庭 明日香
エピソード3
111/115

中間小話~新たな遺産・その④~

※今回で小話は最後となります。引き続きこの小話の内容がアレなので、食事中にながら読みしないことをお勧めしますw

「ふう、やっと終わった。…ドラゴンのフン堆肥は封印しておこう」

 そう言ってタッキーは残ったドラゴンのフン堆肥をポケットに仕舞った。

「やれやれ、えらい目にあったなぁ…」

 溜息をつくタッキーに、再びジークフリートから念話がかかってきた。


『こんにちは、タッキー君。先日の遺産は役に立ちましたか?』


 明るくのほほんとした口調のジークフリートに、タッキーはちょっとムッとする。

『…ジークフリートさん、もしかしてドラゴンのフンって、どうなるか知ってて譲ったんじゃないですか?』

 するとジークフリートは、やっぱりのほほんとした口調で答える。

『あははははは。面白いでしょう?』

 やはり知っていたようだ。タッキーはプンプン怒ってジークフリートに文句を言う。

『最初にちゃんと言ってくださいよ!コスモスが魔物化して大変だったんですから!!』


『あははは…いや申し訳ありません。でもタッキー君なら倒せるかなーと思いまして』


『何をのんきなことを!もし他の人や畑に被害が出てたら大変なことになってたんですよ!?』

 タッキーの怒りの文句もどこ吹く風。ジークフリートはまだ笑っている。

 文句を言いつつ、タッキーは以前ルードウィヒが言っていた言葉を思い出した。タッキーがジークフリートの事を褒めた時だ。

「ジークさんってゴールドドラゴンなのに威張らないし、性格もいいですよね」

 それを聞いたルードウィヒは、こう答える。

「いや、それは違うぞ。あいつは性格がいいんじゃなくて、‟いい性格”をしているんだ」

 当時はよくわからなかったが、今ならわかる。ジークフリートは‟大変いい性格”をしているのだ。

 


『ははは…いや、本当に申し訳ありません。その代り、今度は本当に役に立ちそうなものをお譲りしますよ。ルルちゃん限定ですがね』


『ルル限定…?本当に役に立ちます?またしょーもない物じゃないでしょうね?』

 タッキーはジークフリートに対して疑り深くなっていた。ジークフリートは話を続ける。

『…確かに、ドラゴンには不要な物で…どうしてコレクションしてたか、私にはよくわからないのですが…。人間の女性になら役に立ちますよ。ルルちゃんは、もう少し大きくなってからでしょうが』


『大きくなってから…?』


『はい、そうですね~…もう2~3年経ってからでしょうか。実はですね…』

 ジークフリートからその遺産の内容を聞いたタッキーは、急にカッと目を見開き、真剣な顔になって


『それはぜひ、譲っていただきたいです!!量が多い?大丈夫です!すべて頂きます!』


 そう言うとドラゴンの里へ向かう時の、いつもの森の途中の待ち合わせ場所まですっ飛んで行った。待ち合わせ場所に、タッキーの方が早く着いたくらいだ。




 しばらくして、ルルの家の庭の方で「ドスドスドカッ」という音と、冒険者タッキーと畑タッキーの叫び声がした。それを家の中で聞いていたルルは「タッキーったら、また何かやらかしたのかしら…?」と、気になって外へ出た。

 すると、庭には山のように女性下着が積まれていた。ブラジャー、ショーツ、ガーターベルト、キャミソール、ペチコート…花柄やレースの付いた可愛い物もあれば、黒や赤などの刺激的な色っぽい物もある。そして、畑タッキーは頭(?)からレースの沢山ついたショーツを被り、冒険者タッキーは黒の大きなブラジャーのふくらみに顔を突っ込んで、二匹とも、とても幸せそうに下着の山の中に埋もれていた。

 それを見たルルは、くるっと後ろを向いて無言で家の中に戻った。そしてまたすぐに家から出てきた。その手にはギギルお手製の魔法剣が握られている。

 剣を鞘から抜き、先端をタッキーたちに向けるとルルは


「燃え尽きろ!!」


 と、言い放つと、魔力全開のまま炎魔法を下着の山めがけて放つ。激しい炎の渦に驚いて二匹は大慌てで下着の山から飛び出して逃げる。


 最大火力の炎魔法で、下着の山はあっという間にすべて燃えてしまった。


「ああ男のロマンが…」 「男の夢が…」


 性欲の象徴は一瞬で燃えカスになった。二匹のタッキーは大泣きしている。


 ロマンとは、儚いものである。

下着ファイヤー、いかがでしたか?w


お読みいただきありがとうございました。

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