エピソード1-⑧
前話を書き終わった後の家族の会話
私「キャベツとピーマンはともかく、ニンジンやジャガイモが生焼けなのは嫌だなぁw」
母「野菜スティックにニンジンあるから生でも大丈夫でしょwじゃがいもはあれだけどw」
祖母「ジャガイモに火通ってるかは色見ればわかる。あと串刺して刺さったら火通ってる」
私「ただ、文字に起こしてみてわかったけど、それを何も料理したことのない9歳の子に伝わるかと言われると…」
祖母「何、分かんなかったら一回食ってみりゃいいんだw」
母「そうかもしんないけどw」私「やっぱ慣れかーw」
結論:習うより慣れろw
ルルと出会ってから1か月くらいが経ち、タッキーは分裂して小さくなっていた体も少し大きくなった。最初のテニスボール大からグレープフルーツくらいの大きさになった。庭先のミニ畑も少し広がった。タッキーが大きくなった分、世話ができる面積も広がり、薬草の種類も3種類に増えた。
タッキーは1日1回、畑担当と合体し、再び分裂している。情報交換のためだ。合体すると2匹の記憶・能力が統合される。そしてまた分裂して別々の活動をする。それを繰り返しているので冒険者人生と農業人生、2つを同時に満喫できるという充実っぷり。
青々とした薬草が広がる畑にタッキーは満足そうにしながら、
「薬草はもうこの畑からでも取れるね。今日からは森のちょっと奥の方に入ってみようか。別の薬草も見つけて育てたいし、小型の魔物を狩る方をメインにしたいしね」
「タッキー、大丈夫なの?」
ルルはちょっと不安そうだ。そんな彼女にタッキーはにっこり笑う。
「大丈夫だよ。本当にちょっと進むだけだから大きな魔物は出ないし、小さいのならボクが倒せるから。ボクね、新しい技も覚えたんだよ!」
そういうとタッキーは体の一部を腕のようにニューッと伸ばし、その先を固く尖らせて見せた。針のようだが、やや平べったい。
「最初は見たまんま、突き刺すだけしか出来なかったんだけど、今は剣みたいに切ることも出来るようになったんだ。それに、刃に毒を仕込めるようにもなったんだ。眠り毒、麻痺毒なんかにも出来るんだ。だから、ちょっとかすっただけでもダメージが与えられるんだよ!」
「すごーい!!」
ルルはタッキーが新たに習得した技に感心し、大興奮していた。どのように技を使用し魔物を倒すのか興味津々で、いつの間にか森の奥に対する不安は吹き飛んでいった。むしろ今は早く森に行きたい気持ちでいっぱいだ。
「だからちょっとくらい魔物が出ても大丈夫だからね!」
「うん!ね、早く行こ!タッキーが狩りするところ、早く見たい!!」
そうして2人はいつもよりちょっとだけ森の奥へ入った。景色はそれほど変わらない。だが、小型の動物や魔物の姿をちらほらと見かけるようになってきた。
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