中間小話~新たな遺産・その①~
※えー、この小話についてですが、内容がアレなため、食事中にながら読みしないことをお勧めしますw
ある日、タッキーにジークフリートから念話が届いた。
『タッキー君、こんにちは』
『ジークフリートさん、こんにちは。先日はどうもありがとうございました』
『いえいえ、こちらこそ美味しい肉をご馳走になりました。ところで、また受け取り主のない遺産がありまして、ぜひタッキー君に受取ってほしいんです』
『またですか…?』
これで遺産を受け取るのは3回目だ。
『そりゃあ…ポケットには無限に入りますけど…今度はどういったものなんです?』
『いえね、畑で使うものなんです。ですがドラゴンは畑なんて作らないし…誰も受け取ってくれなくて、困っているんです。タッキー君なら役立ててくれるかなぁ…と思いましてね』
『はあ…別にいいですけど』
『そうですか!ありがとうございます!では、例の森の奥でお待ちしていますので、ぜひいらしてください』
ジークフリートの声は、とても嬉しそうだった。タッキーはOKしたものの、なんとなく歯切れの悪い説明が気になった。
いつもの、森の奥の待ち合わせの場所に行くと、もうジークフリートは待っていた。
「お待ちしておりました、タッキー君。さあ一緒に参りましょう」
そうしてタッキーはジークフリートの背中に乗って、ドラゴンの里へと向かった。
里へ入ると、タッキーはジークフリートの背中を降りた。1頭と1匹一緒に歩いて墓場へ向かう。しかし、墓場の方から何やらかぐわしい香りがしてくる。これは、田舎の肥溜めの香り…しかも、おそらく沢山ある…。
タッキーはジークフリートについて後ろを歩いていたが、歩みを止め、そっとそのまま後ずさる。それからくるりとジークフリートに背を向けて、ダッシュで逃げようとした。が、ジークフリートにむんずと背中(?)を掴まれ、止められてしまった。
「まあ、せっかくここまで来たんですから、遠慮しないでください」
ニッコリ笑顔で言うジークフリートにタッキーは
「いやっ、これは、このニオイはアレでしょう!?絶対にっっ!!」
みなまで言い終わらないうちに、ジークフリートはタッキーを掴んだまま、ズンズン進んで墓場へ入っていった。
嫌な予感してるそこの読者の皆さん、おそらく当たりですw
お読みいただきありがとうございました。