エピソード3-㉓
タッキーはギギルから渡された大きな金貨袋を収納ポケットに入れて、改めてギギルに礼を言う。
「鉱石や魔石の名前とか由来とか、色々教えて頂いてありがとうございました」
「いやいや、こっちこそいい買い物が出来て嬉しいぜ」
「そう言って頂けると助かります。それに、ミスリルだけでも自分で鑑定できて良かったですし」
それを聞いてギギルはちょっと不思議そうにして
「鑑定眼のレベルが上がるとやっぱり嬉しいのか?それともミスリルって所に何かあんのか?」
「ああ、‟性質変化”ですよ。何の鉱石か、名前が鑑定眼でわかって、ひとかけらでも体内に取り込んでその成分がわかれば、自分の体を同じ鉱物に変化させることが出来るんです。さらに形状も変化させて、槍とか剣とかに変えることもできるんですよ」
「へー凄いな。鉱物ってことは、お前土属性か?」
「ギギルさん、さすが察しがいいですね!そうです。ボクの魔力属性は土属性なんです」
「盾とかにもなれるんですよ。鉄より硬くなれるなら心強いわ」
ルルも嬉しそうだ。そんな二人を見て、ギギルは呆れ交じりに話を続ける。
「お前達、なんか素直に嬉しそうだけど、タッキー、お前は自分がスライムだってわかってるか?」
「…え!?」
「いや、普通スライムって魔法が使えてもせいぜい毒とか眠りとか位だし、まして属性なんてもの、持っていないのが普通なんだ。太古の昔…それこそ書物すらろくすぽ残ってない、遺跡位でしかわからない時代位大昔には土属性のスライムがいたらしい話は聞いたことがあるんだがな。それ位だぞ。前からスライムとしては変わってると思っていたが…お前かなりとんでもないな」
ギギルに言われてタッキーは、ちょっとギクッとして「えっ!?いえそんな…それ程でも…」と、まごつきながら返事をした。
少し経った後、ふとギギルが思い出したように話し始める。
「ミスリルか…それならちょうどいい腕試しがあるぞ。嬢ちゃんの件もミスリルせいだから、二人で依頼をこなせるだろう」
「「依頼?」」
二人とも、その依頼に興味が湧いた。
自分たちのメモ書きも兼ねて、現在のタッキーとルルちゃんのステータスを載せときます。
なお、「???」の所に関しては、本編で判明していないため、あえてそうしています。
タッキー 種族:スライム
Lv:57 状態:テイムモンスター テイム先:ルル
HP:280 MP:280
STR:60 VIT:45 INT:68 MND:55
AGI:50 DEX:83 LUC:103
スキル:鑑定眼 Lv10
形状変化Lv15
性質変化Lv15
毒生成Lv13
薬調合Lv8
解毒魔法Lv15
探知Lv10
魔力譲渡Lv5
幸運Lv105
遁走Lv106
収納Lv∞
魔法:土魔法Lv15
テイムギフト:???
コピーテイムギフト:念話
ルル 種族:人間 冒険者ランク:E
Lv:20
HP:89 MP:460
STR:12 VIT:8 INT:23 MND:15
AGI:98 DEX:36 LUC:92
スキル:危険察知力Lv11
超速Lv15
魔法:テイムLv100
テイム数:2
テイムモンスター:タッキー
ジークフリート
テイムギフト:???
???
???
え?ルルちゃんのテイム魔法上がり過ぎだろって?だってドラゴンテイムしたから爆上がりしたそうですw
お読みいただきありがとうございました。