おまけ 第三章 登場人物
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【人間種サイド(ヴァルファラン陣営)】
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●セラフィエル=バーゲン(10歳)
主人公。最初の名前は、世良愛畝。
性別は女。銀髪、天色の瞳。やや釣り目。あどけなさと美しさを共存させる容姿。ヴァルファラン王国初の未成年クラウン。前世の女王時代は「鮮血の女王」と呼ばれていた。
転移能力を持つ己の血を自在に操る、操血と自身で名付けた力を持つ。
今回で四度目の転生。
3年間、新たな世界で暮らし、フルーダ亭という温かい仲間と環境で過ごしたため、前世までの尖った感覚はやや和らいでいる状態。加えて精神が子供レベルまで退化したこともあり、大分心は軟化している模様。それでも命懸けの戦闘になれば容赦はしないし、過去の人生経験を生かした慧眼を併せ持つ。
■恩恵能力:身体強化・仮【レベル?】
・・・彼女の全ての能力が数倍に上がり、その状態を長時間維持できる。ただしあくまでも元の基礎値からの増幅になるため、元が弱いセラフィエルでは、せいぜい弱い夜盗などを相手取れる程度。訓練された騎士や戦士が相手となると辛くなる。
■特異能力:操血
・・・それは血であって血の概念に則らない特異能力。
セラフィエルの従来の血液だけがその能力を発揮できる。全ての血が肉体に宿っている状態であれば、殺されても世界間を血液が透過して分散していき、セラフィエルに相性のいい転生先を自動で探し出す。しかし分散するため、転生後、従来の血液の比率は減少する。今回はその最たる例で、その体のほとんどの血液は元の持ち主の血を代替として使われ、セラフィエルの血は数ml程度。全て血が戻れば、黒血刀と呼んでいる凶悪な強度と切れ味を持つ武器すら造ることができる。また、通常の血液に対しても支配力があるため、彼女の血を取り込んだ人間は、もはや生殺与奪権を握られたと思っても良い。
■特異能力:黒血刀・草光
・・・黒血刀のミニチュア版。
刃渡り3分の1、強度100分の1程度の剣ではあるが、少量の血液で精製できる武器の中では強力な部類。
■特異能力:魔法
・・・彼女の体内に貯蓄された魔力を媒体に、世界の原理に干渉する技法。
それが魔法であり、世界の原理から外れていなければ、人の想像次第で様々な可能性を見出せる万能の力でもある。魔法効果と魔力の相関関係については、その持続時間・威力・効果範囲によって増減していく。融合魔法などの重ね掛けについては、重ねた分だけ魔力を消費する。
■特異能力:内包世界
・・・セラフィエルの中に存在する一つの世界。従来の血液が戻るにつれて、その存在を強く増してきている。
■特異能力:知識保管庫
・・・セラフィエルの内包世界に存在する、彼女自身の過去の知識が本として収められた大書庫。
彼女の従来の血の濃さに比例して、赤が入り込める範囲が変動していく模様。今は内包世界の中に塔という形で存在している。
(なのつく魔物さんからとても愛らしいセラフィエルのイラストを戴きました! なんと血の鳥を作って、小鳥たちと戯れてます♪ 足下の王都風景も素晴らしい! ありがとうございます!( *´艸`))
●プラム=パトフィリア(17歳)
セラフィエルと共に旅をすることになった亜麻色の髪の少女。
妹がおり、その姿にセラフィエルを重ねているのか、やけに過保護。くっつきたがり。お姉ちゃんと呼んでほしいし、お姉ちゃんとして振る舞いたい。
セラフィエルのことは「セラちゃん」と呼んでいる。
セラフィエルと同様に、上級奴隷館へと連れていかれるほど、容姿は整っている。
セラフィエルの魔法について知ることとなるが、それで関係が変わることなく、純粋に受け入れている。というか難しく考えていないだけで「セラちゃんはすごいねぇー」という感想で片づけている節もある。ここ最近の「将来が不安な子NO1」の座に君臨している模様。
●赤(??歳)
セラフィエルの夢の中でたまに出てくる、謎の少女。
記憶を失っているようで、いつどうして、この世界に降り立ったのかは彼女自身も分からない。
髪が赤いので、セラフィエルが便宜上、アカと呼んでいる。
最初は謎めいた少女感を出していたものの、セラフィエルの夢の世界で知識保管庫の存在を偶然知り、そこに陳列する本を持ち出すことが可能とわかり、さらに想像だけで様々な者が具現化する世界だと理解してからは、やりたい放題。
現在は本の虫、知識欲の権化となり、夢の世界を謳歌している。
セラフィエルの血が戻ると同時に、狭い一部屋分しか入れなかった知識保管庫の活動範囲が広がり、彼女はさらにセラフィエルの知識を読み漁ることになる。
内包世界が出来上がってからは、想像による創造ができなくなり、不便を感じていたが、リアルに近い生活をできるという意味では、良い経験だと思っている。
最近はぷちセラという同居人も増え、彼女に構うことも楽しみの一つになっている。
●????
セラフィエルを世良愛畝の時代から知り尽くしている、内包世界に出現した謎の存在。
声質や口調から少女であることは分かるが、それ以外は謎に包まれたままである。
●ヒュージ(11歳)
王都西部地区にあるクーデ教会に住む男の子。
セラフィエルとはガッテンツォン伯爵家の除草業務の最中に出会う。
リーダー気質だが、素直に感情を出すことを苦手としている。つまり誤解されやすい。
掃除・家事は一通りできるが、あくまでも一般家庭レベルで、その道の専門家には到底かなわない程度。
今は教会での「おつとめ」をこなしつつ、公益所で小金を稼ぐ暮らしを繰り返している。稼いだお金は貯蓄しつつ、教会の子供たちや神父、シスターにプレゼントとして還元している家族思いの子。将来はこの教会を改築し、もっと過ごしやすい豊かな場所にすることで恩を返そうと画策中。
●クラッツェード(=サイフォールド)(23歳)
実家(サイフォールド侯爵家)を勘当され(るように仕向け)て、王都西地区のフルーダ亭に居を構える青年。
金髪碧眼、長身で引き締まった体躯はきちんとした身なりをすれば、人の目を引く容姿である。
が、そんな良素材は猫背、乱れた髪、俯きがちな視線、崩れた着装。それらの悪材料がマイナスへと転落させ、近寄りがたい負のオーラを感じさせる人物である。もっともそれは彼の「演技」であり、悪目立ちを避けるため、記憶に残らない暗い人間像を模していたのだが、限度を超えて逆効果となり、結局は悪目立ちする羽目になった。
料理は必要最低限できるが、他人が食べる料理には冒険したくなる悪癖があり、フルーダ亭には誰も寄り付かない結果を生み出した。
■恩恵能力:超速治癒【レベル5】
・・・恩恵能力の中では珍しい治癒特化能力。
自他共に効果の発動が可能で、即死でなければ、ある程度の回復まで可能という便利な能力。
ただし発動後待機時間が約3日と異様に長いため、連発使用が不可能となっている。
使いどころを誤らない慎重さと計画性が求められる能力ともいえるかもしれない。
●レジストン(24歳)
茶髪、痩躯で、常に飄々とした態度をとる青年。
隠密に長けた性質を持ち、気配を隠す技術は王都でも随一の実力者。
現・王室付調査室の室長。
フルーダ亭の亭主であったアミューゼ、前・王室付調査室室長リジットの間に生まれた一人息子。父・アミューゼのことは一歳のころに死別したため覚えていない。3年前に母を亡くし、今は財産相続を受けてフルーダ亭の土地や建物の持ち主となっているが、ほぼフルーダ亭の運営はクラッツェードに任せている。というのも表情を変えない彼も人の子。フルーダ亭に長くいると母を思い出してしまうため、彼はこの世界に足をしっかりとつけるため、離れようとする。けれど、フルーダ亭を潰す決意もできないため、クラッツェードの優しさに甘えて、彼に管理を委託している状況。
いつか自分の心に区切りをつけて、クラッツェードに恩義を形にして返したいと考えているが、それを口にするのは恥ずかしいため、いつもふざけた態度で誤魔化すのが常となっている。
■恩恵能力:模写解読【レベル3】
・・・彼の目はこの世界に生きる者全ての表層を覗くくことができる。心を読んだり、恩恵能力の詳細まで見通すことはできないが、年齢・身体能力・健康状態・恩恵能力の有無など、その者の表層情報を読み取ることが可能な力。能力発動時は瞳孔が極彩色に輝く特徴がある。戦闘というよりも諜報に特化した能力で、それ単体だけでは他人の命に危機を与えるほどの危険性はないため、レベルは低めである。
●ハクア
セラフィエルの魔力が含まれた水を飲み、生き永らえたゲェード。世界に存在する魔力と同じエネルギーではあるが、操血と<身体強化・仮>によって変質したセラフィエルの魔力を飲んだハクアは、精霊の中でも特異な存在として進化を遂げつつある。
寝る時はプラムのような豊満な胸に挟まれながら過ごすのが好きだが、決してまだ平坦なセラフィエルが嫌いなわけではない。むしろ大好きすぎて、日常ではよく構ってほしくて、彼女の髪を甘噛みしたりする。
グラベルンでは主人を助けたい一心で、自己進化し、四枚の羽根を生やして空中飛行と蒼炎噴射が可能となった。
●ブラウン
セラフィエルに懐いている愛馬。
どこかセラフィエルを娘のように見ている節もあり、結構心配性。
とても賢い馬で、人の言葉をどこか理解しているような反応も示す。
●ぷちセラ(???)
セラフィエルの内包世界に突如現れた、物語上の妖精のような掌サイズの女の子。
背中には三対六枚の翼を有しており、空を飛ぶことができる。その容姿は非常にセラフィエルに酷似しており、そのことからも赤が「ぷちセラ」と名付けた。
人の指を甘噛みする癖があるようで、カミカミしている間は比較的おとなしい。
何か重要な使命を持って、セラフィエルたちの前に現れたようだが……その記憶は失われている。
セラフィエルのことを「おねーたん」、赤のことを「おねーさま」と呼ぶようになる。
●エルヴィ=チェイカー(14歳)
ケトの兄。
活発的な性格で、口は悪い。けれども性根は優しい少年。
病気の母を助けるため、死んだ父の代わりに薬を入手するため、クラウンになってコルド地方に自生する薬の原材料「月光草」の入手を考える。
しかしクラウン試験に参加し、あえなく脱落。
唯一受かったセラフィエルを帰り際捕まえて、事情を話し、彼女の助力を得ることになる。
●ケト=チェイカー(10歳)
エルヴィの弟。
引っ込み思案だけど好奇心旺盛。
セラフィエルの容姿にちょっとドギマギすることが多い。でも友達になりたくて積極的に話そうとする。
エルヴィを助けるため、一緒にクラウン試験を受けるも、落第。
兄と共にセラフィエルに依頼を託すことになる。
●ベルポ=カマッセーケン
斧男。クラウンの一員。ただの噛ませ犬。
●ターク(30歳)
自らを「縁の下のタクロウ」と名乗る、過去の偉人「縁の下のゴンザブロウ」に憧れる男。ゴンザブロウ自伝において一人称が「某」と使われていたことから、彼もその一人称を愛用することになる。しかし人前では普通に喋るようレジストンに言われているため、普段は「私」と言うことが多い。
己を掬い上げてくれたレジストンに絶対の忠誠を誓っている。
監視、暗殺に長けた密偵の任に就くことが多い。
クルルの依頼でコルド地方・パラフィリエス大森林へと向かうセラフィエルと同行し、その身を護る役目を担っている。
その旅路において、彼の中にも新しい感情が芽生えているのか、徐々に感情豊かな面が見られてくる。
■恩恵能力:対価還元【レベル4】
・・・能力発動後、自身が「武器」として認識しているモノ(自身の拳なども可)に対し、蓄積したダメージを純粋なエネルギーに変換し、滞留させることが可能となる。そしてその蓄積したエネルギーを一気に放出することにより、自然界では発生し得ぬほどの爆発的な力を生み出すことができる。
ただし能力は一度使用すると、発動後待機時間が発生し、次に再使用するまで約6~7時間程度かかるため、使用には注意が必要。
また使用する武器も滞留するエネルギーに耐えきれなかった場合、破損し、そこから自動的にエネルギーが流出するため、武器の耐久力とエネルギー総量の見極めが大事である。
危険度がレベル4と低めなのは、レベル5を超えるようなエネルギーに耐えられる武具が無いことからの設定である。
●プラティス=スネイク(33歳)
レジストンの元で活動する、王室付調査室の諜報員の一人。
大都市グラベルンを担当する、腕の立つ諜報員である。
タークとは旧知の仲。気配を隠すのが上手で、彼の隠密を前にしたら、タークでさえその接近を察知するまでにかなりの距離を詰められるほどの実力者。
■恩恵能力:???【レベル?】
●クアンタ(28歳)
レジストンの元で活動する、王室付調査室の暗部の一人。家名はない。
その恩恵能力の悪さから、生家であるベリザ男爵家から「除名」され、貴族から市井へと身分を落とす。その後、レジストンに拾われ、その真価を発揮し始めた。
戦闘系の能力を持たないため、基本的には補佐であったり諜報に従事することが多い。
また、王都内に設置された鐘の音を唯一判別することができる人間として、王都内での密告・連絡手段としても重宝されている人物である。
意外と役割が多い人なので、常に忙しい。
■恩恵能力:音波落掌【レベル1】
・・・自身を中心に、円状に広範囲の音を拾うことができる。
ただし、その音を取捨選択する機能はこの<音波落掌>に備わっておらず、過去多くの能力者たちがこの能力を「ゴミ」だと下した。
能力を発動すれば、全ての音が無制限に乱雑に耳を通して聞こえてくるため、常人なら数秒も耐えられない。
クアンタは長年の修行と死に物狂いの努力で、周波数の見分け方を独自に見極め、音の取捨選択を彼自身の処理能力でこなすことを可能にしたため、ゴミと言われていた<音波落掌>はクアンタが使用する場合のみ、代用の利かない唯一無二の能力へと昇華した。
●クゥーデリカ(15歳)
クーデ教会の姉貴分。家名はない。
現在の教会もとい孤児院のメンバーでは最年長のお姉さん。
気分屋で明るい性格だが、調子に乗りすぎると和を乱すこともあるので、まだまだ彼女も子供の域を出ないお年頃である。
人をからかうことが大好き。
何気にお姫様という存在に憧れを持つという乙女ティックな一面も持つが、正反対の方向へと性格が伸びてしまっていることに彼女は気づいていない。
●ケーネ(54歳)
クーデ教会のシスター。家名はない。
基本的な教会の維持、料理、家事、管理はこの女性が行っている。
子供たちを愛し、立派に社会に飛び立つことを誇りに思う、心優しい女性。
最近の悩みは腰痛と頸椎痛。
●ディオネ=ロンパウロ(23歳)
森の狩人と呼ばれる森獅の女性。酒豪。
黒髪に赤目、そして尖耳が特徴的で、ボディラインが分かるほどのピッチリした服装をしている。服装は別に男性を意識しているのではなく、純粋に動きやすさを重視した結果である。
クラウンチーム『森獅狩人』の斥候として所属。
武器は長棒。樫の木を圧縮加工して造られた長棒は彼女が扱うことによって、鉄さえもひしゃげることが可能な威力を発揮する。
今までは私生活がやや怠惰なものだったが、彼氏にそれを見られてフラれてからは気をつけようと思っている。
最近のマイブームは、フルーダ亭で美味しいものを食べること。ただしクラッツェード、お前は駄目だ。絶対に料理するんじゃない。
■恩恵能力:身体強化【レベル4】
・・・戦闘・隠密・暗殺などの行為全般に対して有力な底上げをしてくれる身体強化。彼女の天性の身体能力を基盤とした身体強化は、人種の限界とされていたレベル3を圧倒し、その上限の上へと昇華した。強化時の彼女の全力の一撃は、鋼鉄製の盾や鎧すらも捻じ曲げるが、武器の長棒も同時に破損するため、普段はよほどの危機でないかぎりは6割程度の出力までしか使わない。
●グラム=ピラーネ=ガッテンツォン(55歳)
王都貴族街の西南に居を構える、伯爵家当主。
温厚で愛妻家。貴族の模範とすべきと称される一人。息子が一人立ちし、執務の引継ぎも兼ねて、今は半々で執務を行っている。
本好きであり、空いた時間を見つけては王立図書館に足を運ぶ。
料理と温和を司る半神「ピラーネ」の神名を授かる、准神貴族の一人。
■恩恵能力:超振崩潰【レベル6】
触れたモノ全てを破砕する、超振動系能力。
軽く指先が触れただけで、その接触対象を中心に強震の波紋を広げ、広範囲を破砕することが可能。
ただし触れることが絶対条件なため、生物など動くものに直接打ち込む際はグラム伯爵自身の身体能力に依存するため、使いどころが難しい。どちらかというと足止めや壁破壊など、戦略を広げるために使用するケースの方が多いようだ。
■信仰能力:???【レベル?】
・・・料理と温和を司る半神「ピラーネ」から授かりし能力。
●テトラ=ガッテンツォン(48歳)
グラム=ピラーネ=ガッテンツォンの妻。
刺繍が大好きで、成人して騎士団に所属する息子と娘のためにマントの柄を縫うのが最近のマイブーム。
基本、争いごとが大嫌い。社交界についても、その催し自体はいいのだが、そこに参加する者たちによっては企み事が渦巻く居心地の悪い雰囲気になるので、あまり参加したくないのが本音。
息子の私服の柄を縫ったこともあるのだが、それがきっかけでシェーリハード商会と縁を持ち、様々な職人が彼女のデザインを模倣して作った作品を見る、品評会を自宅で開催することになり、彼女の喜びはテンションマックス。その様子を見ているグラムも、いつも以上に機嫌がいい。
■恩恵能力:???【レベル?】
●フォルト=シェフィール=ヴァルファラン(26歳)
ヴァルファラン王国、王位継承権1位の王子。
アリエーゼの兄であり、国王陛下の息子。
金髪、碧眼の美丈夫。
彼の恩恵能力のせいか、弟妹たちは仮面を被るという行為をしなくなり、明け透けに自分の考えや行動をするようになる傾向がある。
次期国王としての責任感が強く、水面下で蠢く樹状組織に対しても、どれほど危険な連中が潜んでいるのかその危険度を肌で感じるべく、高位弾劾調査に強引に参加するなど、意外と行動力が高い。
■恩恵能力:心色識別【レベル2】
・・・人の感情を色彩で判別できる力。戦闘能力は皆無だが、こと騙し合いや謀略に特化した力。この能力の前に、嘘は無意味であり、底の浅い演技は容易に見破られる。
■信仰能力:???【レベル?】
・・・風と快活を司る半神「シェフィール」から授かりし能力。
●コーウェン=デンツァファクス=ヴァルファラン(22歳)
ヴァルファラン王国、王位継承権2位の王子。
アリエーゼの兄であり、国王陛下の息子。
サラサラの金髪を後ろでまとめ、赤い瞳を持つ青年。
とても明るい笑顔を浮かべる好青年のように見えるが、色々と腹黒い。
笑いながら平然と人を殴れるタイプでもあり、笑いながら平然と嘘をつき、平然と相手を陥れることができる敵に回したくないタイプ。
けれども、そんな本性を見せるのは敵だけであり、彼も王子として国のためにその身を粉にして務める覚悟を持っている。
おいたが過ぎたアリエーゼお仕置きタイムの際に、満を持して登場することが多い。
■恩恵能力:???【レベル?】
■信仰能力:???【レベル?】
・・・力と忍耐を司る半神「デンツァファクス」から授かりし能力。
●イザリア=ドンフォルタン=ヴァルファラン(18歳)
ヴァルファラン王国、王位継承権3位の王女。
ヴァルファラン家の長女。
快活でざっくばらんとした性格。国王はフォルトが継ぐのだから、自分は自由に恋をして生きたいと考えている。こちらも王位に興味なし。
一見テキトーな性格に見られることもあるが、実際は頭の中で色々なことを考えていることが多い。そういう意味では姉妹共に似た性格を持っているのかもしれない。波長が合いやすいのか、妹に激甘な姉である。
■恩恵能力:???【レベル?】
■信仰能力:???【レベル?】
・・・技術と頑固を司る半神「ドンフォルタン」から授かりし能力。
●アリエーゼ=エンバッハ=ヴァルファラン(13歳)
ヴァルファラン王国、王位継承権4位の王女。
ヴァルファラン家の次女になる。上は兄が二人に姉が一人。下は弟が一人。
通称「暴君姫」と呼ばれ、美しい銀髪と愛らしい容姿の持ち主。
その現身とは裏腹に天真爛漫で、思い至ったらすぐに行動を起こす暴走馬。
正義心が強く、正直王位に興味が無い。ちょくちょく侍女や使用人、護衛騎士たちの目を盗んでは城を抜け出し、城下町の様子をその目で見たり、王都からも抜け出して盗賊などを懲らしめる事も多々ある。そのため、本来であれば王の寵愛の元、城の中で過ごす時間の方が多いはずの身分の彼女は、多くの人々の目に触れることもあり、さらには悪事に対して正義を執行した跡――ようは暴れた痕跡は猛獣がいたのではないかと思ってしまうほどの状態だったことが「暴君姫」と呼ばれる所以である。
彼女の「暴君」とは無差別ではなく、悪という一方へ向かうものだが、噂に正しくその事実が反映されているかどうかは微妙なところである。
彼女の恩恵能力は強力で、彼女自身もそのことは理解しているので、彼女が力を行使する際は、相手が人外の罪人の場合か、脅しの意味を込めて地形を変えるか、というケースしか使うことがない。
■恩恵能力:光姫羽衣【レベル7】
・・・光の羽衣のような形状を取る、高圧縮光源。数千度の高熱を内包しているにも関わらず、アリエーゼの命令が無い限りは、周囲に熱を放出することはない。その羽衣に包まれた存在は、瞬時に蒸発し、その存在をこの世から抹消される。同時に周囲の物体も破壊してしまうため、範囲を誤れば、大きな損害を出してしまうことがある。弱点は、羽衣が届く範囲、覆える範囲にしか力が適用されないことと、威力が高すぎて容易に使えない点ぐらい。
■信仰能力:豪焔之神【レベル7】
・・・炎と豪快を司る半神「エンバッハ」から授かりし能力。
世界原初の炎は通常の炎とは次元を異とし、人々の精神に根付かせた「豪快」の特性を加えた豪炎は、触れるモノを等しく消滅させていく。燃やす、というよりは消える、という表現の方が相応しい、規格外なエネルギーを生み出す。光姫羽衣との併用・融合が可能。
ただし神の力は人の身にはあまりにも巨大すぎるため、アリエーゼでは10分弱程度しか力を持続できない。加えて発動後は数日寝込むほどの消耗をしてしまうため、使いどころを誤ると諸刃の剣になりかねない力でもある。
発動後待機時間も約一月と、かなりの間隔を要する。
●ナタリア=パラスチアン(33歳)
アリエーゼの専属侍女長。
髪を団子状にまとめ、常に皺のない侍女服を完璧に着こなす、眼鏡が特徴的な女性。
アリエーゼのお目付け役としても任されているが、アリエーゼが本気を出せば手に負えないので、毎度後手に回らざるを得ないことが悩み。しかしそんな悩みは一切顔には出さない。
●ジョン=ウォー(41歳)
王城の庭師。
仕事人気質が強く、庭園や王城の至る場所の景観の整備を任されており、その職務に誇りを持っている。
ただあまりにも誇りが強く、自分の仕事場を荒らすような真似をする者には容赦なく怒る。相手がアリエーゼであっても怒る。
●ジズ=ドレイ(29歳)
フォルト王子殿下の執務補佐。筋肉質。
フォルトとため口を聞ける仲でもあり、執務とかこつけて色々と引っ張りまわされる苦労人。
●レイ=フィードレイン=エーテルヴァイス(30歳)
空色の髪を後ろで束ねた、氷を連想する美丈夫。エーテルヴァイス公爵家の次期当主であり、王族の血も引いている。
浅葱色の瞳、女性と見間違う容姿が特徴的。
別名、氷魔の騎士と呼ばれ、王国最強の一角を担う。
第一印象そのままの性格で、冷徹冷淡、合理的な物の考え方をする。必要最低限な道理や道徳は弁えているため、人外的な行動はしないものの、敵対関係となった者への慈悲の無さは相当である。
西の大国ガルベスター国との国境線に配置した戦線の軍団長として出向している。ガルベスター国に対しての指揮権・裁量権は全て彼に委任されている。
■恩恵能力:???【レベル?】
■信仰能力:???【レベル?】
・・・空と冷静を司る半神「フィードレイン」から授かりし能力。
●アマン=グラン(22歳)
宣師、夢見の占い師として名を馳せる旅人。
しかし実際は演技であり、そういう設定を餌にクライアントを探しつつ、メリアと共に夢のための資金を集める生活を繰り返していた。
メリアとは同郷の幼馴染。
今はレジストンの元で働くことになる。
●メリア=ロバーツ(21歳)
アマン宣師の侍女を装う女性。
腰まで伸びる茶髪に、緑色の目。何処へ行くにも給仕服というのが特徴的。
契約内容に忠実に動くことをモットーとするが、それは過去の約束を破らないという己への律しが原因で……?
小さい頃、人身売買屋に村が襲われ、そこから一家で逃げ延びた先の村でアマンと出会う。
それ以降、気が合ったのか、一緒に行動するようになり、今では夢のために資金稼ぎの旅を共にする。
……という旅程の最中で、レジストンの目に留まることになり、アマン同様、彼の下で働くことになる。
今はセラフィエルのコルド地方へのお供として、共に旅をしている。
■恩恵能力:連記剔出【レベル5】
・・・対象となる人物に対し、一人の人物に関する直近の記憶を抜き取る能力。直近とは彼女自身、具体的な期間を把握しておらず、なんとなく数日程度と考えている。奪った記憶は本人に戻すことが可能だが、一度奪った記憶自体はメリア自身にも残る。発動後待機時間があり、おおよそ3日空けないと能力を使えない。使い方次第によっては凶悪な影響力を及ぼす危険な能力。
●マクラーズ(44歳)
銀糸教のボスに雇われた何でも屋の片割れ。
どこか哀愁漂わせるサラリーマン風の中年男性。髪はまだ禿げてない。ちょっと薄いだけ。
元々は貴族だが、今は勘当されて流浪の身となっている。家名はない。日々生きるために多少の悪事に手を染めることは致し方ないと割り切ってはいるが、どこか非情にもなりきれない中途半端な仕事人。
現在はレジストンの下で働くこととなった。
今はセラフィエルのコルド地方へのお供として、共に旅をしている。
■恩恵能力:恐慌演出【レベル4】
・・・視覚を通じて発動する能力。1対1においては、戦況を引っ繰り返すほどの切り札にもなりうる強力な精神操作系能力だが、同じ対象には二度と使用できないという大きなデメリットもある。また、対象が恐怖を抱くものが無い、もしくはあったとしても眉をしかめる程度の嫌悪感しか持たない場合は、正常に発動せず、不発で終わることもあるため、絶対的な切り札かと言われれば、欠点も多い能力である。
●ヒヨヒヨ(20歳)
銀糸教のボスに雇われた何でも屋の片割れ。
亜人特有の亜人能力を持つ。
基本、身体能力で立ちまわるため、動きやすい服装を好む。オレンジ色の目立つ髪質をしている。
人と蠍蜥蜴種とのハーフである半亜人。
亜人としては半端者だが、身体能力は一般成人男性を簡単に圧倒できるほどのものを秘めている。
セラフィエルに下水道の戦い時に、思わず自身の中のわだかまりを暴露してからは、自分の人生を見直し始め、ちょっと素直になりつつある。
現在はレジストンの下で働くこととなった。
今はセラフィエルのコルド地方へのお供として、共に旅をしている。
■亜人能力:蠍蜥蜴化
・・・蠍の尻尾が生え、その先の毒針を対象の皮下組織に指すことで、相手の身体に麻痺作用を及ぼすことができる。また、尻尾には蜥蜴のように脱離節があり分離することも、そこから再生することも可能。尻尾が生えている状態の時は体幹も強化され、より様々な態勢による挙動が可能となる。
●ハイエロ=デブタ(28歳)
元ヴァルファラン王国西部辺境、デブタ男爵家の長男。
3年前、妹のゾーニャと共にセラフィエルの前に敗北し、そこでようやく人としての尊厳を思い出す。
その後、<心香傀儡>により精神を掌握したゾーニャと共に、王都に出頭。
ケビン侯爵の元へ裁量をゆだねられるが、そこでケビン侯爵の目的のために捕らえられる。
樹状組織へ右腕を持って行かれ、ゾーニャの行方は不明。
高位弾劾調査員として乗り込んだレジストンたちに救出され、今はフルーダ亭で身体を休めている。
■恩恵能力:心香傀儡【レベル6】
・・・特殊な体臭を発生させ、長時間吸い込んだ者への精神作用を働きかけることができる。能力を解除することができる香である「解除香」は即効性が高いが、それ以外は遅効性のため、戦闘には向かない能力。しかし嵌れば最恐ともいえる能力の一つ。危険度は最高クラス。
●ガダン=ワイズマン(38歳)
公益所クラウンマスター。スキンヘッド&マッチョ。
タンクトップのような服に、何の柄もない作務衣のようなズボンを良く来ている。別にずぼらなのではなく、単純にお洒落に無関心。性能重視思考。
脳筋に見られがちだが、きちんと書類作業もできる……が、やはり体を動かす方が性に合っているので、クラウン試験の試験官だったりと色々なところに顔を出したりしている。
強面ではあるが親しみやすい性格なので、公益所の中では支持が高い。
■恩恵能力:???【レベル?】
●パティ=ヴァーテス
●レブースト=ウンジェストン
●ロッドハウス=ザンチス
公益所の職員の皆さん。
●シャロン
パティの飼い猫。
●シフォン=トライデント
グラベルン前門窓口のお姉さん。
可愛いもの好きで、そういう意味で行くとセラフィエルは一目ぼれ。
銀髪という珍しい髪に、子供ながら完成された容姿は彼女の中でドストライクなようだ。仕事中は真面目に対応しているが、本音としてはお持ち帰りしたいと思っている。
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【人間種サイド(ヴァルファラン国外)】
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●ティロス=ベルカーメン(故37歳)
マラキア王国第二騎士団長。
愛剣である両刃長剣「ファラギクス」を武器とし、数々の武勲を持つ王国騎士。
突如襲来した炎棲之壱号に対し、王族らを逃がすことを何よりも最優先し、国の命を繋ぐことにその身をかけた愛国者。
炎に焼け落ちる王都の中でも、決して心を折らず、指の一本も動かなくなるまで敵に立ち向かっていった勇敢なる戦士。
最期は炎棲之壱号の前に、その命を散らしていった。
●ロゼフ=マラキア(故64歳)
マラキア王国・現国王。
賢王と称するに値する、志高く、気高い王。
武力そのものは持たないが、状況判断が優れており、どのような事態でも最適解を導き出す知能がある。
しかし彼らにとっての不幸は、土棲之伍号という存在が「彼らの常識」の枠外におり、計算しようがない規格外だった点だろうか。
土棲之伍号による鏖殺対象の一人としてこの世を去った。
●イージス=マラキア(故38歳)
マラキア王国王妃。
ベージュ色の髪をマラキア王国特産品の色鮮やかな紐で結び、王国随一の美と謳われた女性。
どんな困難を前にしても気丈に振る舞うことを忘れず、常に夫であるロゼフを支えるために努力し続けていた。
しかしそんな気構えは圧倒的強者の前には意味を成さず、土棲之伍号による鏖殺対象の一人としてこの世を去った。
●イルファーニ=マラキア(故17歳)
マラキア王国王女。ベージュ色の美しい髪を持つ、マラキアを愛した心澄んだ女性。
国を愛し、父の背中を純粋な気持ちで負う良き王女であったが、土棲之伍号という圧倒的存在の前にはその美しさは何の意味も持たず――土棲之伍号による鏖殺対象の一人としてこの世を去った。
●ジューク=カーミン(故60歳)
マラキア王国・宰相。
ロゼフとの友人でもあり、良き相談役でもあった。
土棲之伍号による鏖殺対象の一人としてこの世を去った。
●ベテス=ハルカラ(故18歳)
ハルカラ王国の王位継承権1位の第一王子。
イルファーニに邪に近い懸想を抱いていた。
王都ルーグチトスと共に、土棲之伍号の能力によって砂の下へ都市ごと埋もれ、出番無く死亡した。
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【精霊種サイド】
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●クルル=イア=メルポルン(20歳)
精霊種の上位に位置する、精霊上位種。女性。見る者全てを魅了する超絶美少女。
黄金の髪、パープルブルーの瞳をしている。
武具は魔力を込めた魔石を幾つもはめ込んだ「魔導具」である手甲。
魔法を行使し、人格的にも優れている精霊王、ピレイルカ女王を崇拝しており、彼女と同じくして魔法を行使するセラフィエルのことも崇拝し始める。
純粋気質だが、決して無知ではない。感情が昂ぶると暴走しがち。
●ピレイルカ=ギア=ティターニア(???)
精霊種を統べる精霊王であり女王。
魔導具に魔力を充填することが可能なのは、女王のみとされている。
クルルも崇拝する見識高き優しい王。
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【八王獣サイド】
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●ガラジャリオス(596歳)
人化のときは、褐色肌にボサボサ頭、人懐っこい元気な幼女。二の腕、脇腹、大腿部には瞳と同じ金色の鱗が残っている。「~じゃ」という口癖が特徴。
獣化のときは、巨大な金の鱗を持つ巨大蛇龍。全長50メートルほど。
いずれも金色の瞳を持ち、瞳孔は大きく縦に割れている。
腹ぺこ暴食キャラで、食っちゃ寝こそ至高であると本気で思っている天然。
温厚な性格で、興味本位にいらんことをすることが多いが、基本種族関係なしに友好的な子。八王獣の中では比較的若い部類。愛称は「ガラ」。
とても美味しいジャガイモをくれたセラフィエルを友人だと思い、一瞬で餌付け――懐いている。
■獣王能力:電撃
・・・体内で発電・蓄電することが可能で、戦闘時は鱗を逆立て、皮膚との隙間から電流を放出――放電することが可能である。
また一点集中し、口腔内からレーザーのように電撃を圧縮出力することもでき、その威力はエネルギーがプラズマ化するほどのものである。八王獣の中でも殲滅力はぴか一。
●ドグライオン(1213歳)
人化のときは、整った顔立ちと野生溢れる長い黒髪。琥珀色の瞳に、瞳孔は縦に割いている。手足から剛毛が生えているほかは、顔の整った美少年。
獣化のときは、土竜の姿になる。大きさも通常の土竜と変わらず、その鋭い爪により地中を素早く掘り進めて移動できる以外は、それほど外見上の特徴はない。
強き雌と番になるのは雄の本懐と考えており、セラフィエルに交渉を持ちかけるも、あえなく断れる。
愛称は「ドッグ」。
約700年ほど前に来訪した、建国者である英雄たちとも面識あり。
■獣王能力:土撃
・・・大地を操る力。
触れた大地から一定の範囲まで、様々に干渉することが可能である。
地層改変し、大地の軟度を変えたり、流砂を作ったり、セラフィエルの魔法のように壁を作ることも可能。彼が地中を掘り進める速度が速いのは、この能力があるため。堅い深層であっても彼の両足をもってすれば容易に掘ることが可能である。
●バリーベルフォン(1087歳)
人化のときは、赤い鬣のような髪を携え、筋肉質な肉体を持つ青年。口元は牙の形状をしているため、人型でも固いもんを難なく食べることができる。
獣化のときは、燃えるような赤い毛並みを揃えた大狼。全長は3メートルほど。平地を走らせれば、ガラジャリオスも追いつけないほどの最高速度を出すことができる。
愛称は「バリー」。
ガラジャリオスのことが大好き。
ガラジャリオスを背に載せて、平原を疾走し、キャッキャウフフするのが夢。
ガラジャリオスと何としてでもお近づきたい彼は、彼女に懐かれているセラフィエルと交易同盟を結び、ジャガイモなどの輸入を(強制)提案する。
■獣王能力:炎撃
・・・炎を操る力。
彼の毛並みは異常な摩擦熱を生み出すことが可能である。
物理法則を無視した摩擦から生じるエネルギーは、やがて炎へと変わり、それを纏って疾走し、攻撃や防御に生かしていく。また、炎に指向性を持たせることが可能で、炎による遠距離攻撃も可能だが、彼自身はあまり得意でないので、接近戦で戦うことが多い。
本気になれば、周囲半径50メートルほどに炎を全方位放出し、一帯を炎上させることができる。
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【樹状組織サイド】
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●ボッグソン=キケラ(故51歳)
大都市グラベルンの領主。
面の皮が厚く、慎重かつ計算高い小物悪党。
彼の誤算は、樹状組織が交渉の余地があるまともな組織と勘違いしていたことだろうか。
ドゥゾーラによって殺害され、憐れな最期を迎えた。
●ケビン=リンウェッド(42歳)
ヴァルファラン王国侯爵家当主。
リンウェッド家は、罪人の処刑および恩情の判断などを任される刑吏の役目を追う家系。
家族を原因不明の病により、たて続けに喪い、一時期は塞ぎがちになってしまう。
その弱みにつけこみ、樹状組織の甘言に載ってしまい、非道の道を歩んでしまう。
現在は重要参考人として処刑は保留され、王城の地下牢獄に幽閉されている。
■恩恵能力:???【レベル?】
・・・UNKNOWN
●カイル=リンウェッド(故10歳)
ケビン=リンウェッドの一人息子。
原因不明の病で命を落とす。
■恩恵能力:???【レベル?】
・・・UNKNOWN
●リーゼリアン=リンウェッド(故29歳)
ケビン=リンウェッドの妻。
原因不明の病で命を落とす。
■恩恵能力:???【レベル?】
・・・UNKNOWN
●成れの果て・失敗作(故3歳)
ケビンの愛妻と息子であるリーゼリアンとカイルの遺体を素体に、セロが合成した合成人の失敗作。
ケビンは変わり果てた愛する者たちの影を追って、この存在を愛そうとした。
アリエーゼの能力により蒸発する間際、僅かに残った自我を乗せた言葉をケビンに送り届けた。
■恩恵能力:万能水域【レベル5】
・・・水を自在に発生、操ることができる能力。
特殊な水質の水を作り出すことができ、その水の膜は光や音を完全に遮断する。また微調整することで光の反射角なども操ることが可能で、アリエーゼの光姫羽衣などを反射することも可能。また水圧を変化させて、水の刃や槍を生成することもできる。
●ドゥゾーラ=パラディン
泥人形使い。
樹状組織の一員。
水棲之壱号を倒したセラフィエルを調査するため、合成人2体の監視役も担い、グラベルンまで追跡をした。しかし絶対的と思われていた土棲之肆号の敗北、土棲之壱号の負傷を受けて敗走。
アジトに戻った後は、最上の御方の「罰」も受け、心身ともに満身創痍状態。
■恩恵能力:汚泥遊戯【レベル2】
・・・泥から人形を一体創り出すことができる。
泥人形は体積に見合ったあらゆる姿に擬態することが可能であり、視覚情報を本体であるドゥゾーラとリンクすることができる。
泥人形のスペックは<身体強化>のレベル2程度。常人よりも遥かに強い力を発揮することができる。
発動後待機時間は4~5時間ほど。
●セロ
樹状組織の研究室にこもる白衣の男。
組織の合成人は、全て彼の手によって生み出されている。
現代で言うマッドサイエンティスト。
この世に存在する無機物・有機物は全て、己の実験の糧となるべく材料としか思っていない。
■恩恵能力:???【レベル?】
・・・UNKNOWN
●カッピオーネ
樹状組織の一員であり、ギルベルダン商会の創設者・会長である黒帽子・黒服が特徴の男。
「クフフ」などの変わった笑い方が目立つ、掴みどころのない剽軽な男である。
■変質能力:渇望を満たす聖書
・・・UNKNOWN
●土棲之壱号(???)
セラフィエル曰く、赤黒法衣。
樹状組織が生み出した合成人の一体。
赤と黒を基調とした法衣に身を包む、謎の生物。
周囲の土を槍のように硬質化、変形することが可能。
身体能力も高く、汎用性のある土を用いた戦闘スタイルも相まって、白兵戦においては相当な強さを発揮する。
●土棲之肆号(???)
セラフィエル曰く、群青法衣。
樹状組織が生み出した合成人の一体。
群青色の法衣に身を包む、巨大な姿見を常備した戦闘狂。
大軍戦においては実力を発揮できないが、こと対人戦・暗殺においては無類の強さを発揮する。
またその名に冠する通り、壱号と同様に土を操る能力も兼ね揃えている。精度は壱号ほどではないが、土壁を作るなどシンプルな現象を起こすことは朝飯前である。
グラベルンでセラフィエルと激突し、セラフィエルを限界近くまで追い詰めるも、最後は黒血刀・草光による一撃に倒れることになる。
■変質能力:神に届きし鏡界の刃
・・・鏡が写し出す世界は全ては彼の手中にある。
彼が触れる反射鏡は、鏡に物が触れた時、その瞬間の世界を正確に現実へと反映させる。
礫が鏡に触れれば、鏡は割れず、鏡の中の物体へとそのエネルギーは流れていき、礫が持っていた威力はそのままその対象へと返還される。
彼が触れる硝子は、その境界の先の世界に干渉することができる。
●土棲之伍号(???)
土棲之肆号を「兄」と慕う、合成人の一体。
やせ型で身体のラインが分かるようなサイズの法衣に身を包んでいる。
身長は2m50cmほど。顔面はヴェールに隠されており、ヴェールには梵字のようなマークが描かれている。
既存の合成人の中では珍しく、言葉を流暢に話すことができ、意思疎通も最も行いやすい個体に見えるが、実際は激情家で一度キレると手が付けられない。
ハルカラ王国を流砂の下に沈めた。
■変質能力:神を没せし幽界の坩堝
・・・UNKNOWN
●炎棲之壱号(???)
土棲之伍号と共に、マラキア・ハルカラ地方へと破滅進軍を行った合成人の一体。
その名に関する文字の通り、炎を自在に操る。
上半身が異様に大きく、それに対して足は細く短い。魚のように両目がやや側頭部側に開いており、大きく横に割けたかのような口元が特徴的。
マラキア王国を一夜にして滅ぼした。
■変質能力:神を焦がす地獄の業火
・・・UNKNOWN
●最上の御方(???)
樹状組織の長にして、全世界に混沌をもたらす厄災とも呼べる人物。
常に王都地下に隠居しており、決して地上へは姿を見せない。
土棲の称号を持つ合成人たちとは比べものにならない「大地を制御する能力」を有しており、地下の広大な土地を一定区画のブロックごと入れ替え、出口の存在しない地下迷宮を作り出すことが可能。
この能力のおかげで、仮に樹状組織の拠点に足を踏み入れようとも彼の元に辿り着くことはできないし、そもそも土壁ごと押し潰すことも可能なので、どう足掻いても死しか待っていない。
彼は一体何者で、何を目的に活動しているのか……それを知るものは少ない。