おまけ 第二章 登場人物
※本日、二つ目の投稿です。
メモに近い部分もあるので、今後の展開によっては一部変わる可能性もありますm( _ _ )m
ご参考までの設定、ということで、軽ーい気持ちで読むか、飛ばしてください(*^-^*)
●セラフィエル=バーゲン(7歳)
主人公。性別は女。
転移能力を持つ己の血を自在に操る、操血と自身で名付けた力を持つ。
今回で四度目の転生。
科学に特化した近代世界と、魔法に特化した中世世界の両方を体験しており、経験値は豊富。
最初の人生で操血そうけつに魅入られて、義賊チックに裏社会で調子に乗りすぎて淘汰されるという黒歴史を持っているため、以降の人生では操血に強く依存することはなくなった。しかし必要とあらば力を使うことにためらいはないため、結局のところ、周囲から悪目立ちするという結果になった。
今生は、銀に近い灰色の髪と蒼い輝きを持つ瞳、色白の身体を持ち、幼女ながら将来は約束されている容姿を持ち合わせている。
この世界にたどり着いた自身の血の量が少ないため、元の人格の維持が完全ではなく、身体年齢に魂が引きずられ、精神年齢は幼い方へと近づき、しかし200年生きた記憶は明確に残っているため、その狭間にいる自身の性格に多少の困惑を覚えている。
■恩恵能力:身体強化・仮【レベル?】
・・・彼女の全ての能力が数倍に上がり、その状態を長時間維持できる。ただしあくまでも元の基礎値からの増幅になるため、元が弱いセラフィエルでは、せいぜい弱い夜盗などを相手取れる程度。訓練された騎士や戦士が相手となると辛くなる。
■特異能力:操血
・・・それは血であって血の概念に則らない特異能力。セラフィエルの従来の血液だけがその能力を発揮できる。全ての血が肉体に宿っている状態であれば、殺されても世界間を血液が透過して分散していき、セラフィエルに相性のいい転生先を自動で探し出す。しかし分散するため、転生後、従来の血液の比率は減少する。今回はその最たる例で、その体のほとんどの血液は元の持ち主の血を代替として使われ、セラフィエルの血は数ml程度。全て血が戻れば、黒血刀と呼んでいる凶悪な強度と切れ味を持つ武器すら造ることができる。また、通常の血液に対しても支配力があるため、彼女の血を取り込んだ人間は、もはや生殺与奪権を握られたと思っても良い。
ヘドロ法衣と相対した際に異世界を彷徨っていた血が少しだけ戻り、操血の能力も大きく底上げされている。
■特異能力:魔法
・・・彼女の体内に貯蓄された魔力を媒体に、世界の原理に干渉する技法。それが魔法であり、世界の原理から外れていなければ、人の想像次第で様々な可能性を見出せる万能の力でもある。魔法効果と魔力の相関関係については、その持続時間・威力・効果範囲によって増減していく。融合魔法などの重ね掛けについては、重ねた分だけ魔力を消費する。
■特異能力:知識保管庫
・・・セラフィエルの内在世界に存在する、彼女自身の過去の知識が本として収められた大書庫。
彼女の従来の血の濃さに比例して、赤が入り込める範囲が変動していく模様。
(古川アモロさんからイラスト交換企画にてセラフィエル絵を戴きました! 戦闘本気モードのセラフィエルは格好いい! ありがとうございます!( *´艸`))
●プラム=パトフィリア(14歳)
セラフィエルと共に旅をすることになった亜麻色の髪の少女。
妹がおり、その姿にセラフィエルを重ねているのか、やけに過保護。くっつきたがり。お姉ちゃんと呼んでほしいし、お姉ちゃんとして振る舞いたい。
セラフィエルのことは「セラちゃん」と呼んでいる。
セラフィエルと同様に、上級奴隷館へと連れていかれるほど、容姿は整っている。
セラフィエルの魔法について知ることとなるが、それで関係が変わることなく、純粋に受け入れている。というか難しく考えていないだけで「セラちゃんはすごいねぇー」という感想で片づけている節もある。ここ最近の「将来が不安な子NO1」の座に君臨している模様。
●赤(??歳)
セラフィエルの夢の中でたまに出てくる、謎の少女。
記憶を失っているようで、いつどうして、この世界に降り立ったのかは彼女自身も分からない。
髪が赤いので、セラフィエルが便宜上、アカと呼んでいる。
最初は謎めいた少女感を出していたものの、セラフィエルの夢の世界で知識保管庫の存在を偶然知り、そこに陳列する本を持ち出すことが可能とわかり、さらに想像だけで様々な者が具現化する世界だと理解してからは、やりたい放題。
現在は本の虫、知識欲の権化となり、夢の世界を謳歌している。
セラフィエルの血が戻ると同時に、狭い一部屋分しか入れなかった知識保管庫の活動範囲が広がり、彼女はさらにセラフィエルの知識を読み漁ることになる。
●ヒュージ(8歳)
王都西部地区にあるクーデ教会に住む男の子。
セラフィエルとはガッテンツォン伯爵家の除草業務の最中に出会う。
リーダー気質だが、素直に感情を出すことを苦手としている。つまり誤解されやすい。
掃除・家事は一通りできるが、あくまでも一般家庭レベルで、その道の専門家には到底かなわない程度。
今は教会での「おつとめ」をこなしつつ、公益所で小金を稼ぐ暮らしを繰り返している。稼いだお金は貯蓄しつつ、教会の子供たちや神父、シスターにプレゼントとして還元している家族思いの子。将来はこの教会を改築し、もっと過ごしやすい豊かな場所にすることで恩を返そうと画策中。
●クラッツェード(20歳)
実家を勘当されて、王都西地区のフルーダ亭に居を構える青年。
金髪碧眼、長身で引き締まった体躯はきちんとした身なりをすれば、人の目を引く容姿である。
が、そんな良素材は猫背、乱れた髪、俯きがちな視線、崩れた着装。それらの悪材料がマイナスへと転落させ、近寄りがたい負のオーラを感じさせる人物である。もっともそれは彼の「演技」であり、悪目立ちを避けるため、記憶に残らない暗い人間像を模していたのだが、限度を超えて逆効果となり、結局は悪目立ちする羽目になった。
料理は必要最低限できるが、他人が食べる料理には冒険したくなる悪癖があり、フルーダ亭には誰も寄り付かない結果を生み出した。
●レジストン(21歳)
茶髪、痩躯で、常に飄々とした態度をとる青年。
隠密に長けた性質を持ち、気配を隠す技術は王都でも随一の実力者。
現・王室付調査室の室長。
フルーダ亭の亭主であったアミューゼ、前・王室付調査室室長リジットの間に生まれた一人息子。父・アミューゼのことは一歳のころに死別したため覚えていない。3年前に母を亡くし、今は財産相続を受けてフルーダ亭の土地や建物の持ち主となっているが、ほぼフルーダ亭の運営はクラッツェードに任せている。というのも表情を変えない彼も人の子。フルーダ亭に長くいると母を思い出してしまうため、彼はこの世界に足をしっかりとつけるため、離れようとする。けれど、フルーダ亭を潰す決意もできないため、クラッツェードの優しさに甘えて、彼に管理を委託している状況。
いつか自分の心に区切りをつけて、クラッツェードに恩義を形にして返したいと考えているが、それを口にするのは恥ずかしいため、いつもふざけた態度で誤魔化すのが常となっている。
■恩恵能力:模写解読【レベル3】
・・・彼の目はこの世界に生きる者全ての表層を覗くくことができる。心を読んだり、恩恵能力の詳細まで見通すことはできないが、年齢・身体能力・健康状態・恩恵能力の有無など、その者の表層情報を読み取ることが可能な力。能力発動時は瞳孔が極彩色に輝く特徴がある。戦闘というよりも諜報に特化した能力で、それ単体だけでは他人の命に危機を与えるほどの危険性はないため、レベルは低めである。
●リジット(故・42歳)
レジストンの母。
前代の王室付調査室室長。3年前に殉職。
●アミューゼ(故・26歳)
レジストンの父。
フルーダ亭の元亭主。
レジストンが1歳になるころに、不慮の事故で死去。
●コアン(??歳)
王城を拠点とし、レジストンに仕える暗部の一人。
よく天井裏を移動経路としてレジストンの警護、および情報収集を役目としている。
●ターク(27歳)
自らを「縁の下のタクロウ」と名乗る、過去の偉人「縁の下のゴンザブロウ」に憧れる男。
己を掬い上げてくれたレジストンに絶対の忠誠を誓っている。
監視、暗殺に長けた密偵の任に就くことが多い。
●クゥーデリカ(12歳)
クーデ教会の姉貴分。
現在の教会もとい孤児院のメンバーでは最年長のお姉さん。
気分屋で明るい性格だが、調子に乗りすぎると和を乱すこともあるので、まだまだ彼女も子供の域を出ないお年頃である。
人をからかうことが大好き。
何気にお姫様という存在に憧れを持つという乙女ティックな一面も持つが、正反対の方向へと性格が伸びてしまっていることに彼女は気づいていない。
●ケーネ(51歳)
クーデ教会のシスター。
基本的な教会の維持、料理、家事、管理はこの女性が行っている。
子供たちを愛し、立派に社会に飛び立つことを誇りに思う、心優しい女性。
最近の悩みは腰痛と頸椎痛。
●ディオネ=ロンパウロ(20歳)
森の狩人と呼ばれる森獅の女性。
酒豪。
黒髪に赤目、そして尖耳が特徴的で、ボディラインが分かるほどのピッチリした服装をしている。服装は別に男性を意識しているのではなく、純粋に動きやすさを重視した結果である。
クラウンチーム『森獅狩人』の斥候として所属。
武器は長棒。
樫の木を圧縮加工して造られた長棒は彼女が扱うことによって、鉄さえもひしゃげることが可能な威力を発揮する。
今までは私生活がやや怠惰なものだったが、彼氏にそれを見られてフラれてからは気をつけようと思っている。
■恩恵能力:身体強化【レベル4】
・・・戦闘・隠密・暗殺などの行為全般に対して有力な底上げをしてくれる身体強化。彼女の天性の身体能力を基盤とした身体強化は、人種の限界とされていたレベル3を圧倒し、その上限の上へと昇華した。強化時の彼女の全力の一撃は、鋼鉄製の盾や鎧すらも捻じ曲げるが、武器の長棒も同時に破損するため、普段はよほどの危機でないかぎりは6割程度の出力までしか使わない。
●グラム=ピラーネ=ガッテンツォン(52歳)
王都貴族街の西南に居を構える、伯爵家当主。
温厚で愛妻家。貴族の模範とすべきと称される一人。息子が一人立ちし、執務の引継ぎも兼ねて、今は半々で執務を行っている。
本好きであり、空いた時間を見つけては王立図書館に足を運ぶ。
料理と温和を司る半神「ピラーネ」の神名を授かる、准神貴族の一人。
■恩恵能力:???【レベル?】
■信仰能力:???【レベル?】
・・・料理と温和を司る半神「ピラーネ」から授かりし能力。
●テトラ=ガッテンツォン(45歳)
グラム=ピラーネ=ガッテンツォンの妻。
刺繍が大好きで、成人して家督を継ぐ息子と女性の身でありながら騎士団に所属する娘のために、マントの柄を縫うのが最近のマイブーム。
基本、争いごとが大嫌い。社交界についても、その催し自体はいいのだが、そこに参加する者たちによっては企み事が渦巻く居心地の悪い雰囲気になるので、あまり参加したくないのが本音。
息子の私服の柄を縫ったこともあるのだが、それがきっかけでシェーリハード商会と縁を持ち、様々な職人が彼女のデザインを模倣して作った作品を見る、品評会を自宅で開催することになり、彼女の喜びはテンションマックス。その様子を見ているグラムも、いつも以上に機嫌がいい。
■恩恵能力:???【レベル?】
●アリエーゼ=エンバッハ=ヴァルファラン(10歳)
ヴァルファラン王国、王位継承権4位の王女。
ヴァルファラン家の次女になる。上は兄が二人に姉が一人。下は弟が一人。
通称「暴君姫」と呼ばれ、美しい銀髪と愛らしい容姿の持ち主。
その現身とは裏腹に天真爛漫で、思い至ったらすぐに行動を起こす暴走馬。
正義心が強く、正直王位に興味が無い。ちょくちょく侍女や使用人、護衛騎士たちの目を盗んでは城を抜け出し、城下町の様子をその目で見たり、王都からも抜け出して盗賊などを懲らしめる事も多々ある。そのため、本来であれば王の寵愛の元、城の中で過ごす時間の方が多いはずの身分の彼女は、多くの人々の目に触れることもあり、さらには悪事に対して正義を執行した跡――ようは暴れた痕跡は猛獣がいたのではないかと思ってしまうほどの状態だったことが「暴君姫」と呼ばれる所以である。
彼女の「暴君」とは無差別ではなく、悪という一方へ向かうものだが、噂に正しくその事実が反映されているかどうかは微妙なところである。
彼女の恩恵能力は強力で、彼女自身もそのことは理解しているので、彼女が力を行使する際は、相手が人外の罪人の場合か、脅しの意味を込めて地形を変えるか、というケースしか使うことがない。
■恩恵能力:光姫羽衣【レベル7】
・・・光の羽衣のような形状を取る、高圧縮光源。数千度の高熱を内包しているにも関わらず、アリエーゼの命が無い限りは、周囲に熱を放出することはない。その羽衣に包まれた存在は、瞬時に蒸発し、その存在をこの世から抹消される。同時に周囲の物体も破壊してしまうため、範囲を誤れば、大きな損害を出してしまうことがある。弱点は、羽衣が届く範囲、覆える範囲にしか力が適用されないことと、威力が高すぎて容易に使えない点ぐらい。
■信仰能力:???【レベル?】
・・・炎と豪快を司る半神「エンバッハ」から授かりし能力。
●ナタリア
アリエーゼの専属侍女長。
髪を団子状にまとめ、常に皺のない侍女服を完璧に着こなす、眼鏡が特徴的な女性。
アリエーゼのお目付け役としても任されているが、アリエーゼが本気を出せば手に負えないので、毎度後手に回らざるを得ないことが悩み。しかしそんな悩みは一切顔には出さない。
●ジョン
王城の庭師。
仕事人気質が強く、庭園や王城の至る場所の景観の整備を任されており、その職務に誇りを持っている。
ただあまりにも誇りが強く、自分の仕事場を荒らすような真似をする者には容赦なく怒る。相手がアリエーゼであっても怒る。
●コーウェン=デンツァファクス=ヴァルファラン(19歳)
ヴァルファラン王国、王位継承権2位の王子。
アリエーゼの兄であり、国王陛下の息子。
サラサラの金髪を後ろでまとめ、赤い瞳を持つ青年。
とても明るい笑顔を浮かべる好青年のように見えるが、色々と腹黒い。
笑いながら平然と人を殴れるタイプでもあり、笑いながら平然と嘘をつき、平然と相手を陥れることができる敵に回したくないタイプ。
けれども、そんな本性を見せるのは敵だけであり、彼も王子として国のためにその身を粉にして務める覚悟を持っている。
おいたが過ぎたアリエーゼお仕置きタイムの際に、満を持して登場することが多い。
■恩恵能力:???【レベル?】
■信仰能力:???【レベル?】
・・・力と忍耐を司る半神「デンツァファクス」から授かりし能力。
●フォルト=シェフィール=ヴァルファラン(23歳)
ヴァルファラン王国、王位継承権1位の王子。
アリエーゼの兄であり、国王陛下の息子。
金髪、碧眼の美丈夫。
彼の恩恵能力のせいか、弟妹たちは仮面を被るという行為をしなくなり、明け透けに自分の考えや行動をするようになる傾向がある。
■恩恵能力:心色識別【レベル2】
・・・人の感情を色彩で判別できる力。戦闘能力は皆無だが、こと騙し合いや謀略に特化した力。この能力の前に、嘘は無意味であり、底の浅い演技は容易に見破られる。
■信仰能力:???【レベル?】
・・・風と快活を司る半神「シェフィール」から授かりし能力。
●ジズ(26歳)
フォルト王子殿下の執務補佐。筋肉質。
フォルトとため口を聞ける仲でもあり、執務とかこつけて色々と引っ張りまわされる苦労人。
●アマン=グラン(19歳)
宣師、夢見の占い師として名を馳せる旅人。
しかし実際は、フリであり、メリアと共に夢のために資金を集める生活を繰り返していた。
メリアとは同じ村の幼馴染。
●メリア=ロバーツ(18歳)
アマン宣師の侍女を装う女性。
腰まで伸びる茶髪に、緑色の目。何処へ行くにも給仕服というのが特徴的。
契約内容に忠実に動くことをモットーとするが、それは過去の約束を破らないという己への律しが原因で・・・?
小さい頃、人身売買屋に村が襲われ、そこから一家で逃げ延びた先の村でアマンと出会う。
それ以降、気が合ったのか、一緒に行動するようになり、今では夢のために資金稼ぎの旅を共にする。
■恩恵能力:連記剔出【レベル5】
・・・対象となる人物に対し、一人の人物に関する直近の記憶を抜き取る能力。直近とは彼女自身、具体的な期間を把握しておらず、なんとなく数日程度と考えている。奪った記憶は本人に戻すことが可能だが、一度奪った記憶自体はメリア自身にも残る。発動後待機時間があり、おおよそ3日空けないと能力を使えない。使い方次第によっては凶悪な影響力を及ぼす危険な能力。
●トッティ=ブルガーゾン(44歳)
濁声が特徴の男。
樹状組織17番『陽炎』のボスであり、銀糸教崇拝の創設者。
銀糸教は組織の命令によって、陽動の意味も込めて活動していた模様。
『陽炎』は王都内に張り巡らされた樹状組織の中位に位置し、主に下部組織から上部組織へと商品などを仲介する際の手数料を収入源としているが、それは意外と馬鹿にできない資産であり、彼の組織単体でも多くの人間を雇い入れ、報酬を与えることが可能なほどの資産力を持つ。
赤黒法衣によって殺害され、セラフィエルが崩落させた天井の瓦礫によってその遺体は圧砕されてしまった。
●レンチ(37歳)
樹状組織17番『陽炎』の幹部。
ボスの銀糸教設立には首を傾げるが、他に流れる先もないため、そのままボスの意向に沿って動いている男。
外出時は厚手のコートを着込み、頭部を隠すようにフードを深くかぶっている。
ゲーデルファクト伯爵家の偽章印を携帯し、頭の回らなさそうな下位貴族などの牽制に使うなどの悪事を働いている。
ギルベルダン商会の新規事業の斡旋と、銀糸教のシンボル探しの命を受け、王都を回っている。
地下下水道の一件の際に、兵士たちに捕らえられており、尋問の結果、トッティに関する話や雇った者たちについて、色々と話を聞きだされていた。
フォルト王子殿下らがメリアたちへの尋問の際に「予め疑ってかかっていた」のは、既にレンチから彼女たちが関係者であることを聞いていたからである。
●マクラーズ(41歳)
通称:平均オジサン。
銀糸教のボスに雇われた何でも屋の片割れ。
どこか哀愁漂わせるサラリーマン風の中年男性。髪はまだ禿げてない。ちょっと薄いだけ。
元々は貴族だが、今は勘当されて流浪の身となっている。日々生きるために多少の悪事に手を染めることは致し方ないと割り切ってはいるが、どこか非情にもなりきれない中途半端な仕事人。
■恩恵能力:恐慌演出【レベル4】
・・・視覚を通じて発動する能力。1対1においては、戦況を引っ繰り返すほどの切り札にもなりうる強力な精神操作系能力だが、同じ対象には二度と使用できないという大きなデメリットもある。また、対象が恐怖を抱くものが無い、もしくはあったとしても眉をしかめる程度の嫌悪感しか持たない場合は、正常に発動せず、不発で終わることもあるため、絶対的な切り札かと言われれば、欠点も多い能力である。
●ヒヨヒヨ(17歳)
通称:オレンジ少女。
銀糸教のボスに雇われた何でも屋の片割れ。
亜人特有の亜人能力を持つ。
基本、身体能力で立ちまわるため、動きやすい服装を好む。オレンジ色の目立つ髪質をしている。
人と蠍蜥蜴種とのハーフである半亜人。
亜人としては半端者だが、身体能力は一般成人男性を簡単に圧倒できるほどのものを秘めている。
セラフィエルに下水道の戦い時に、思わず自身の中のわだかまりを暴露してからは、自分の人生を見直し始め、ちょっと素直になりつつある。
■亜人能力:蠍蜥蜴化
・・・蠍の尻尾が生え、その先の毒針を対象の皮下組織に指すことで、相手の身体に麻痺作用を及ぼすことができる。また、尻尾には蜥蜴のように脱離節があり分離することも、そこから再生することも可能。尻尾が生えている状態の時は体幹も強化され、より様々な態勢による挙動が可能となる。
●ドンゲス(33歳)
ギルベルダン商会の一員。
恰幅の良い男で、自慢げに伸びた鼻髭を指でつまんで弾くのが癖の男。
●水棲之壱号(???)
セラフィエル曰く、ヘドロ法衣。
純白に金糸による控えめな装飾を施した法衣に身を包む、強い酸性を持つ謎の軟体生物。
明らかに人外であり、全身を液状化することが可能で、水中で力を発揮する。接している水面から付近の動体を探知することが可能。物理攻撃はほぼ無効であり、水辺での戦いでは底なしの強さを発揮する。
●土棲之壱号(???)
セラフィエル曰く、赤黒法衣。
赤と黒を基調とした法衣に身を包む、謎の生物。
周囲の土を槍のように硬質化、変形することが可能。
身体能力も高く、汎用性のある土を用いた戦闘スタイルも相まって、白兵戦においては相当な強さを発揮する。
水棲之壱号より理性的。