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護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
いつかのための“着火剤”
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第59話 あぅー

「はぁー」

溜息の主は王宮の中にある庭を歩いていた。

(最近、溜息ばっかついてるなー)

そう思うと、また溜息をついてしまいそうになる。

「ダメダメっ!!」

頬を自分の手で叩いて、気合をいれる。

気合いを入れた、溜息の主はアンジェであった。






「よーし、やるぞっ!!」

王宮の庭を少し横切ったところにある、ちょっとした林。

あまり人が来ないそこは、アンジェが王宮に来てからの剣の訓練場として使っていた。

「まずは素振りからかな〜♪」

最近は何かと色々あって、剣に触ることが少なかった。

だから、久しぶりの訓練は楽しいであろう。

剣の稽古はアンジェの小さなころからの趣味でもあるから。

「ほんと、父さんと母さんが剣術習うこと許してくれてよかった」

世間一般のご令嬢、例えばマリアみたい貴族の家では娘が剣術を習うなんて言語道断なことだ。

その点、アンジェの両親は貴族、伯爵の位にありながら、アンジェをのびのびと育ててくれた。

「ほんとに、自分達の娘なんかじゃないのになぁー、私は・・・・・・」

ネガティブ思考の連鎖により、アンジェの頭の中は暗い方へ。

アンジェの両親は戦場に捨てられた自分を拾ってくれた、らしい。

そう、らしいのだ。

だが、曖昧な自分の記憶の中では、戦場で拾われた記憶はなく、色んなところで働いて、ボロボロになって必至で毎日を生きていた中、拾われた記憶しかない。

矛盾。

周りの人たちと自分の中での記憶の違い。

普通ならば、自分の記憶の方を信じるのだろうが、なんせ、その前の記憶が思い出せない。


『自分の過去もよく知らない姫』


ふと、先日のウィリアムの言葉が思い出された。

何故、ウィリアムはそのことを知っているのだろう?

もし、知っているのだとしたら、アンジェの記憶を知っているのだろうか?

それとも、アンジェの記憶がないことの理由を知っているのだろうか?

「う〜ん。

何か、頭痛くなってきたかも」

考えれば考えるほど、なぞは深まるばかり。

ここまで考えれば、次に疑問に思うのはサキのこと。

やはりここでもネックになるのはウィリアムだ。

ウィリアムはいったい何をどこまで知っている?

そして、これからいったい何をする気だ?

しかし、それらの結論を出す前に、アンジェの頭の限度が来てしまった。

「あぅー、もー、無理。

考えるのは止めよ。

やっぱり、こういう時の素振りだ、素振りっ!!」

そう思って、剣を抜き、素振りを始めようとした時だった。



「こらっ、痛っ。

だぁからぁ、お前はそれを届けに行けってっ!!」


向こうの茂みから聞いたことのある声が聞こえた。

「あれっ、先客?」

珍しいなぁと思いながら見てみる。

するとそこには、先ほど少しアンジェの脳内でスポットライトを当てられていたサキと、そのサキの頭をつつく何度か見たことのある鳥が暴れていた。




お久しぶりです、春日まりもです。

すいません!!

気がついたら、二か月も更新を停滞させていました。

本当にすいません(>_<)

別に書く気がなくなったとかじゃないんです。

少し、他のことに夢中になっていて・・・・・・。

本当にすいませんでした。

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