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護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
いつかのための“着火剤”
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第57話 さて、どうしようか?

「ヒャッ、ック。

な、なんで、アージスは、私が悩んでること、き、気づいてくれないんだよ。

私が変だってことぐらい、気付けよ、バカヤロー!!

ウィリアム王子も、ややこしいことに私を巻き込むなぁぁぁーーー!!

うっ、うっ」


アンジェの部屋に酔ったアンジェを連れて行ったときのことだった。


その時、泣きながらも叫んだのは、


アンジェの心の中の叫びだったと、


俺は思った。





【アージス視点】


「はぁー」

王宮の静かな昼下がり。

王の書斎で、アージスは書類にペンを走らせる振りをしながら考えていた。

昨日のアンジェのことについて。

(あれは、アンジェの本音か?

というか、そんなに悩んでるのなら、俺に言えばいいのに)

そう考えながらもアージスは仕事をしている振りを続ける。

今、この部屋の中にいるのは、アンジェの代わりに呼んだ、ジルとハルだ。

どっちか一人でも良かったが、ジルだけだと不安だとラドアスは言うし、だからと言ってハルだけだと色々と説教されそうなので、二人とも呼んだ。

現在、アージスはハルに仕事以外のことを考えてるのをばれないために振りを続けているのだ。

(それにしても、ウィリアムのやつが絡んでるのだよな・・・・・・)

アンジェの不審な行動にはアージスも始めから気付いていた。

それにウィリアムが関わっているのも。

だが、アンジェを“ややこしいこと”に巻き込んでいるとは知らなかった。

もともと、ウィリアムの行動には注意はしていた。

わざわざ敵国にやって来たからにはそれなりの何かがあると思う。

(スパイ・・・・・・って、それだったら他の奴を雇うか・・・・・・)

「うーん」

いくら考えたって、最終的に出てくるのは一つだった。

(考えたくはないが、やっぱり、あれしかないか)

「はぁー」

出てきた結論に、一つ、ため息をつく。

(アンジェがもっと早く言ってくれていれば・・・・・・。

俺もそこまで、悩んでるのを気付いてやれなかったから同罪か)

そこまで出てきたなら、アージスも話が早かった。


ウィリアム王子の目的を突き止める。


しかし、そのためにはアンジェにも協力してもらわなければならない。

(さて、どうしようか?)

自分だって、一生懸命、アンジェと話す機会を作ろうとしたとアージスは思っている。

だが、「作ろうとした」だけではいけない。

(ここは俺から会話を切り出した方がいいのか?)

そう思っても、どう切り出していいのかわからない。

このまま自分の中で考えてもきりがないと気づいたアージス。

そこで、アージスはジルとハルに聞いてみることにしたのであった。

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