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護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
いつかのための“着火剤”
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第46話 はぁー、また波乱な毎日の幕開けだよ・・・・・・

カチャ

メイドが目の前に皿を運んでくる。

今日はいつもなら夕食の時にはいないジルとハルがいる。

今日はいつもなら食べたことのない料理にはしゃぐアンジェがはしゃがない。

今日はいつもならアンジェと席の取り合いをするジョセフィーヌが静かにいる。

今日はいつもならそんなアンジェと妹に対して笑っているアージスが無言にいる。

それもこれも全員、目の前の光景に黙って驚いているからであった。




「ロゼッタ、それ食わせろ」

ウィリアムが目の前の皿の料理を指さす。

「わかりましいた、ウィリアム様。

お口をお開けくださいませ」

その料理を今まで口を開いていなかった女官(仮定)、改めロゼッタがフォークですくい、口を大きく開けたウィリアムへと運ぶ。


・・・・・・この行動を一通り見ていたアンジェ達。

みんな共通して思ったことがあった。

「「「「「こ、こいつが敵国の次期王様有力候補なのかぁーーーー!!!!」」」」」


何てたって、そこにいたのは余りにもダラケタ王子だったのだから。




今日の<緊急!敵国の王子が急に訪問して来たよっ、絶対裏あり!対策会議>(←ジルとアンジェが勝手に名づけた)でアージスがあの後言ったのはこうだった。

『ラウルが言った‘友達になりに来た’の可能性はある。

まぁ、ラウルが言ったみたいに気軽なものではないと思うが、‘友好関係を結びにきた’と言ったところのものだと俺は思う。』

そこまで言ったアージスにジルとハルは何か反論したそうだったが、それをアージスが手で止め、言葉を続けた。

『実はあの会談でウィリアムが言った二つ目がある。

それは「このハッシュル国の城に俺を泊めてくれ」だった。

それにどんな事情が絡んでいるのか、どんな考えがあるのかはわからないが何か企みがあるようには見えなかった。

まぁ、一国の王子がお供に無口な女官とガキンチョ騎士しか連れてきていないのが証拠だろう。

ということで俺はウィリアム王子の滞在を許可することにする』

最後に王であるアージスが断言したことで、もう誰もそのことに反対することは出来なくなった。

そして会議の結果、「ウィリアムの滞在を認めるが一応監視する」ということになった。





が、いくらアージスでも王子がこんなだったとは思ってもみなかっただろう。


「はぁー、また波乱な毎日の幕開けだよ・・・・・・」

みんなが驚いている中、アンジェがそうポツリと呟いた。





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