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護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
いつかのための“着火剤”
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第44話 無視するなー!!

「・・・・・・ということだ」

「「「どういうことだよ(何ですか)ッ!!」」」

アージスに皆がツッコム。

アージスの説明不足は相変わらずであった。





一応スパイの現行犯としてアージスとアンジェが捕まえた少年、サキ。

そのサキのことについてアージスはジルとハル、そしてラドアスを呼んで簡易会議をすることになった。

「だーかーらー、こいつはウィリアム王子の従者でも、間抜けなスパイでもなく、イザラ王子の近衛隊員だとさ」

アージスがサキを指さしながら言う。

「間抜けとは、何だよっ、間抜けとはっ!!」

「ん、何か言ったか、マ・ヌ・ケ」

「・・・・・・申し訳ありません。

俺は間抜けです。」

「よし」

サキはアージスが王様だとわかると、すぐさま態度が小さくなった。

そんなサキを見て、皆に「説明不足だ!!」と言われ機嫌が悪いアージスはサキを苛めている。


「ちょっと待て、そいつは第二王子イザラの近衛隊員、つまり騎士なんだよな」

「コラッ、そこの黒いの!!

イザラ様を呼び捨てにするなー!!」

「そうだが、それがどうしたんだ、ジル」

「無視するなー!!」

「だって、ここに来たのはウィリアム王子の方だろ。

何で第一王子の騎士じゃなくて、第二王子の騎士がついてくるんだ?」

「おいっ、無視すんなって!!」

アージスとジルの会話にサキが無理やり入ってきて、五月蝿い。

しかも、子供のようにジタバタと暴れる。

まぁ、子供であるのには間違いはないが。




ブチっ。

わぁーわぁー喚き散らし、暴れるサキについにアージスがキレた。

ビシッとサキに指をさし、怒鳴る。

「お前!!さっきから五月蝿いぞっ!!

自分の立場が分からないのか!?

それとも剣を持った、ただのガキか!?っあ゛!!」

「あーあ、アージスがキレちゃった」

「アージスがキレるのも可笑しくない」と思い、みんなもそんなアージスに何も言わない。

キレられている当の本人は目にいっぱい涙をため、

「ご・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」

とアージスに謝っている。

これじゃあ、本当に

「騎士と名乗っているだけの、ただのガキですね」

そう言ったのは、さっきから話を黙って聞いていたラドアスであった。

そう言ったラドアスはいきなり立ち上り涙ぐんでいるサキの前まで行った。

そして、

ヒョイッ

「うわぁーぁ、何、す、するんだぁ」

カーテンにグルグル巻きにされているサキを持ち上げた。

「この者がここにいては、話が進まないでしょう。

私がこの者を他の部屋で監視いたしますので・・・・・・」

そう言いながらラドアスはハルの方へ向いた。

「ハル殿、お手数をお掛けしますがここで話されたことを後で私に教えて頂けないでしょうか?」

「はい、任せてください」

「有難う御座います。

それでは失礼いたします」

そう言ってラドアスは喚くサキを抱えて出て行った。


パタンー。


「うわぁー、ラドアスさんってすっごい力持ちー!!」

「まぁ、ラドアスも子供ぐらいは持ち上げれるくらいにはできるようにしているだろう。

問題は、この会議での内容の報告を俺ではなく、ハルに任したことだがな」

「しょうがないよ、アージスやジルよりも僕に任した方がいいってことぐらい誰だってわかるよ。

ねっ、ラウル?」

にっこり笑いながらハルがアンジェに同意を求めてくる。

「私に振ってこないでよ〜(泣)」とアンジェは思いながらも、

「う、うん、そ、そ、そうだねぇ〜(汗)」

と恐る恐る返事をした。


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