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護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
いつかのための“着火剤”
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第43話 しかも、“夢”だしな

そんなどこもかしこも不自然な少年が誰もが驚くことを口にする。


「身なりがいいのは当たり前だろっ。

だって、俺は近衛隊員だからな!!」

そう言った少年の態度がさっきよりも一層大きくなる。

「えっ、近衛隊!!君が!?」

「待てアンジェ、驚くのはまだ早い。

もしかしたら聞き間違いかもしれないぞ」

「そ、そうだよねー。

こんんんんんんんなにちっちゃい子がこっちでいう王族の騎士なわけないもんねー」

「こら、ちっちゃいのを強調するな!!

俺だってお前らぐらいの歳になったら・・・・・・なったらお前らを踏んずけられるぐらい大きくなるという夢を持ってるんだからなー!!」

「いやいや、それは無理でしょ」

アンジェが手をブンブン振って否定する。

「しかも、“夢”だしな」

それにアージスが付け加える。

「う、うるさいっ!!

もう一度言う、俺は近衛隊員だぞっ!!

アーリア国第二王子イザラ様の近衛隊第三十六騎士、サキ様だぞ!!」

少年、サキが威張る。

だが・・・・・・


「「・・・・・・」」


「な、何で、驚かない!!

それとも、驚きすぎて声も出ないのか?」


「「・・・・・・」」


「な、何か言えよー!!」


「いや、何かと言われてもねぇ〜」

「そうだな」

「こっちは最近驚きすぎてるっていうかねぇ」

「第一、近衛隊員とはいえ三十六番目だからな・・・・・・」

((何より女のアンジェ(私)も一応騎士だしねぇ))


「何だよそれは!!

俺に向かってそんなこと言ってもいいと思うのか!!

そこまで言うならお前らも名乗ってみろっ!!」

「いいのか?」

「あー、いいとも。

こんなにも俺を侮辱するなんて、大そういい御身分なんだろうな」


「だってさ、ラウル。

お前から名乗ってやれ」

アージスがアンジェを見ながら言う。

「えー、いいの?」

「いいだろう、このガキがそう言ってるんだからな」

「はぁー、泣いちゃうかもよ、この子」と思いながらもアンジェはアージスに言われた通り、名乗ることにした。




「私はハッシュル国国王アージス様の第一騎士、ラウル」

「そして俺は、その国王アージスだ」



それを聞いたあとのサキの顔はもちろん青ざめていた。

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