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護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
いつかのための“着火剤”
41/102

第39話 了解

「・・・・・・」

「・・・・・・」

二人の間に妙な沈黙が走る。

ちなみにそんな二人の心の中は・・・・・・「「この後、どうしたらいいんだっ!!」」と同じだった。



アンジェは困惑していた。

「勢いでアージスに抱きついちゃったけど・・・・・・これからどうしようっ!!」と。

別にアンジェに下心があったわけじゃない。

ただ、アージスを慰めてやりたかっただけだ。

でも、なぜ“慰める”が“抱きしめる”という行為になったのかはアンジェにもわからなかった。

アージスもまさかアンジェが抱きしめてくるとは思っても見なかったようで、驚いて固まっている。

アンジェは「うわぁー、アージスも驚いて固まっちゃってるよ、ホントなんで抱きしめちゃったのかなぁ〜」とまだ困惑している。

「・・・・・・」

「・・・・・・」

微妙な沈黙はまだ続く。

まだまだ続く。

だけど、物事には終わりがある、といか来る。

「(多分)慰めようとしてくれての行為で有難いがそろそろ放してもらうか」と思い、アージスが困惑するアンジェに言おうとした時だった。

自分達二人アンジェとアージス以外にもこの部屋に誰か他の奴がいると気がついたのは。


ひとまず、それをアージスはアンジェに知らせてみた。

「おい、アンジェ。

ここに誰か俺たち以外の奴の気配がする・・・・・・気づいてたか?」

アージスがアンジェの耳元でコソッと言う。

それにアンジェは一瞬ビクッと驚いてしまった。

何ていったって、アンジェがアージスを抱きしめているため、アンジェの耳がアージスの息がかかる程近くにあったからだ。

「ひゃっ、う、うん。

気づいてたよ・・・・・・ついさっきからだけどね」

「お前もか・・・・・・実は俺もさっき気づいた。

それにしてもいつから入ってきてたんだ?」

「さぁー?

でも只者じゃないと思うよ、どこか中途半端な気配の消し方だけど私もアージスもさっきまで気づかなかったから、どっかのスパイかなんかじゃないかと私は思う」

「ふむ、その読みは正しいと思うぞ。

まぁ、ひとまずとっ捕まえようか」

アージスはさっきまでの困惑が嘘のようにニヤッと笑いながら言い、それにアンジェが

「了解」

と小さく頷いた。



二人の妙な沈黙を打ち破ったのは・・・・・・アンジェでもアージスでもなく、“スパイ”なのかもしれない奴だった。

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