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護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
はじまりのための“出会い”
27/102

第25話 いーやーっ!!

アンジェは内心焦っていた。

「こんな気持ちは初めてだっ」と。




それから時間が経ち、「さー、夕食をいただこう」とした時だった。

問題が発生したのは。

「イヤよ。

 ジョセフィーヌはアージスお兄様の隣で食べるのっ!!」

ジョセフィーヌと名乗る少女はさっきまでアンジェを無視し続けたあの少女で実はアージスの腹違いの妹だった、歳は十四だそうだ。

今まで、叔母の所に遊びに行っていたらしい。

実は問題というのが、食事をとる席の場所についてであり、ジョセフィーヌがどうしてもアージスの横がいいと駄々をこね始めたのが事の発端であった。

「しかし、ジョセフィーヌ様。

 これは昔から決まっていることなので・・・・・・」

ラドアスが一生懸命にジョセフィーヌを説得している。

「いーやーっ!!

 絶対、アージスお兄様の隣がいいのぉー!!」

しかし、ジョセフィーヌは一向に耳を傾けようとしない。

「はぁー、ジョセフィーヌ。

 席ぐらいで情けないぞ。」

ついにアージスがジョセフィーヌに言った。

しかし、その口調はどこかやさしげでどうやらアージスはジョセフィーヌには甘いらしい。

「でも、でもジョセフィーヌはアージスお兄様と一緒にいたくて・・・・・・」

ジョセフィーヌの声の大きさがだんだん小さくなり、最後の方はボソボソと何を言っているのかわからない。

「どうやら、ジョセフィーヌはアージスの事が好きらしい(兄として)な」

とアンジェは思った。

「いいか、ジョセフィーヌ。

 お前がこういう状態の時に何をしなくてはならないか、わかるな?」

「王女として相応しい行動をすること・・・・・・」

「そうだ。

 では、次に聞くが今のお前の行動は皇女として相応しいか?」

「いいえ、相応しくありません」

「よし、わかった様だな。

 そんなに一緒にいたいのだったら後で遊んでやるから、な?」

アージスはそう言いながら軽くジョセフィーヌの頭をポン、ポンと叩く。

「はい、わかりました・・・・・・。」

それにジョセフィーヌが渋々了解する。

アンジェは

「ほっ」

とした。

そして、この後普通に夕食をとれるはずだった。

そう、“はずだった”のだ。

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