表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
はじまりのための“出会い”
23/102

第21話 ・・・・・・って、一人称変わってんじゃんっ!?

「あ〜、あいつね」

「兄さん、そんな呼び方はダメだよ。

 ちゃんとジョセフィーヌ様って呼ばなきゃっ!」

「はいはい、ハルはうるさいな〜。

 誰も聞いちゃあいないって」

「もー。

 ごめんね、ラウル、兄さんがこんなんで」

「いや、別にかまわないけど・・・・・・」

アンジェはハッキリ言って戸惑っていた。

今、アンジェは王宮の廊下を歩いている。

双子と一緒に。

あの、双子と一緒にだ。



ジョセフィーヌという女の子が現れた後、アージスは

「悪い、席をはずす。

 後は適当に過ごしてくれ」

とアンジェにつげ、その女の子とどこかへ行ってしまった。

結局、アンジェはアージスに褒美の事や突然現れた女の子のことを聞くことが出来なかった。

「適当にって言われても・・・・・・」

そう思いながらアージスが行った方を見ていたら

「貴方、さっき戦っていた方よねぇ」

と婦人に声をかけられた。

「は、はい。

 そうですけどぉ〜」

「やっぱりっ!

 見てたのよぉ、すっごくお強いのねぇ」

声をかけてきた婦人はアンジェを褒め始めた。

するとそこへ

「何の話をされてますの?」

と周りにいた訪問者達がだんだん集まり始め、今では今日王宮に来た訪問者のほとんどがアンジェを取り囲み、アンジェはいろんな質問に

「えっ?えっ?」

とパニックになった。

その時、

「こっち」

と誰かに言われ、すそを引かれた。

そして、集団の外に出してもらえた。

アンジェに質問攻めをしていたくせに訪問者達はアンジェがいなくなった事に気づいていない。

アンジェは連れ出してくれた人に礼を言おうと思った。

「どうも、ありがとう、助かったよ・・・・・・って、えっ!?」

アンジェは驚いた。

何とそこにいたのはさっきまで戦っていたあの双子だったのだ。

しかもそこにいたのはさっきまでの双子ではなかった。

一人はムスッとしていて、もう一人はにこやかにしている。


「さっきはごめんね。

 僕達のせいでこんなことにもなっちゃったし」

双子の片割れであるハルがにこやかに言う。

「はぁ」

アンジェは少し戸惑った。

しかし、アンジェはこの後、もっと驚くことになる。

「フンッ、どうせこいつは俺らに勝ってうれしいんだよ」

次に言ったのはジルがムスッとしたように言った。

それを聞いてアンジェはもっと驚いて一瞬唖然とした。

「・・・・・・」

「おい、どうしたんだよ」

「ちょっとまって、今、俺って・・・・・・」

「言ったけど、何だよ、言っちゃいけねぇのか」

「イヤ別に・・・・・・って、一人称変わってんじゃんっ!?」

アンジェは驚きのあまり声を上げてしまい、結局は訪問者にばれて、また質問攻めにあうことになった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
苺なんて、嫌いだー!!←作者のブログです。遊びに来ていただけると、春日は喜びまくります!!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ