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護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
はじまりのための“出会い”
22/102

第20話 知り合いデスカ?

アンジェは一歩踏み込んだ。


歓声が響く。

キンー、キンー

剣と剣がぶつかり合う音。

双子は今は二人で同時に攻め込んではこない。

一人ずつ交代で遊ぶように攻めてくる。

まぁ、それもいつまで持つかわからないが・・・・・・。


アンジェは双子の相手をしていて一つ気づいたことがあった。

「双子なのに剣の攻撃の仕方が違う」

ということに。

双子の兄ジルは、動きが速く何度も攻撃してくるが剣の使い方が雑だ。

なので簡単に隙が見つけられる。

一方、双子の弟ハルは、隙がなく綺麗に雑がなくすべるように攻撃してくる。

しかし、綺麗に攻撃することに意識しすぎて動きが鈍く遅い。

もし、一対一の戦いならば、アンジェはラクラクと二人に勝てるだろう。

現にアンジェはまだ余裕がある。

でも、この二人が一度に攻めてきたらどうだろう。

互いに短所をかばい合いながら攻めてきたら・・・・・・。

もし、そうなったらアンジェの余裕は無くなるだろう。

多分、あの双子はそれをわかっていて二対一の試合を申し込んできたのだろう。

しかし、アンジェだってそれに対して何も考えていないわけではない。

そんなことを考えてから少ししてそれは来た。

双子が左右から同時に攻めてきた。

アンジェは迷わずハルに攻め込む。

そう、ハルに・・・・・・。

双子が同時に攻めて来るなら動きが遅いハルの方うを攻め込んだ方がいい。

アンジェはハルに攻め込み相手が攻撃をしてこようとする時の少しの隙に攻撃をした。

キーン、

ハルの剣が空中に飛ぶ。

「えっ!」

ハルは驚いている。

しかし、そんなハルをかまっている時間はアンジェにはない。

すかさずアンジェは後ろを向いた。

すると、ジルがすぐそこまで迫っていた。

しかし、アンジェは慌てない、まだ余裕があった。

ジルが攻撃してくる。

案の定、隙が出来た。

キーン、

またもや剣が飛ぶ。

そしてジルが目を見開きながら言った。

「負けた」

と。


「勝者、ラウル殿っ!!」

審判が言った。

ウワァァァァーーー

その瞬間、周りのこの決闘を観ていた観客達の歓声が聞こえた。

アンジェはさくから出た。

「クソッ」

双子達は悔しがっている、おもにジルが。

アンジェがさくから出るとマリアに

「頑張ったわね」

とタオルを渡された。

アンジェは

「ありがとう」

とマリアにつげ、渡されたタオルで汗を拭いてアージスの元に向かった。


「よく、頑張ったな」

アージスが言った。

「えへへっ」

アンジェは何故かマリアに褒められるよりもアージスに褒められた方がちょっとうれしかった。(別にマリアに褒められたのがイヤだったわけではない。)

「よし、何か、お前に褒美をやろう」

「えっ、別にそんなのいらないよ」

アンジェは断った。

しかし、アージスは

「ダメだ。

 何でもいい、何かほしくないのか?」

と言ってきた。

「う〜ん」

アンジェは悩んだ。

悩んで、悩んで、悩んだ挙句、

「あっ、そうだっ!」

と一つ、思いついた。

そしてそれをアージスに伝えようと

「アージス、じゃあ、・・・・・・」

と言った時だった。


「お兄ー様ー、お兄ー様ー」

と遠くから聞こえてきた。

「えっ」

アンジェとアージスが声がしてきた方を見る。

するとアンジェと同じぐらいの歳の女の子がかけてきた。

それを見てアージスは

「もしや、ジョセフィーヌかっ!?」

と言った。

すると女の子が

「はい、ジョセフィーヌでございます、アージスお兄様」

と言いながら、小さくお辞儀した。

その二人のやり取りを見て

「知り合いデスカ?」

とアンジェは首をかしげた。

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苺なんて、嫌いだー!!←作者のブログです。遊びに来ていただけると、春日は喜びまくります!!
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