表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
護衛役は女の子っ!  作者: 春日陽一
はじまりのための“出会い”
21/102

第19話 ついに来たっ

アージスの言葉が言い終わり、パーティーも中盤にさしかかった。

訪問者である貴族達は(昼間っから)酒に酔いしれ、お家自慢が始まっている。

そんな中、アンジェはドキドキ(?)していた、もうすぐあれが始まるのだ。


パン、パン

アージスが本日二度目の手を叩く行為をした。

またもや客達が静まり返りアージスのほうを見た。

「ついに来たっ」

アンジェは思った。

「それでは、本日、二度目のメインに移ろう。

 実は昨日、新しく俺の第一騎士としてこいつを就任した」

アンジェはスッとアージスの前に出て、膝をつく。

「こいつの名前はラウルだ」

アージスが<ラウル>と名前を出した瞬間、それがアージスが昔飼っていた犬の名前と知っている者がいるのか、かすかに「クスクスッ」と笑われた。

そんな笑い声が聞こえているだろうアージスはそれを無視し、話を続けた。

「俺は別にここで紹介して終わりたかったのだが、こいつと同じく俺の騎士である第二騎士のジルと第三騎士のハルがどうしてもラウルと決闘したいというので今から決闘を行う。」

その言葉に待ってましたと兵士達が木のさくを持ってきて、あっという間に部屋の真ん中に決闘場みたいなものを作った。

ハルとジルはさっさとさくの中に入る。

アンジェも嫌々ながら入った。

その時、ジルが

「アージス様、一ついいですか?」

とアージスに言った。

「何だ」

「第一騎士とは王を四六時中守り、どの騎士よりも強くなくてはありません。

 そこで、少々卑怯でございますがラウル殿対私とハルでもよろしいでしょうか?」

アンジェはジルの言葉に絶望的だった。

アンジェはこの国で二番目と三番目に強い二人を一度に相手しなければならないのだ。

「どうか、アージスがそれを承諾しませんようにっ!」

アンジェは願った。

しかし、アンジェの願いはアージスには届かずアージスは

「いいだろう」

と承諾してしまった。

これにアンジェは絶望的を通りこし、絶望した。

でもアンジェはこの決闘を負けることはできない。

自分のためにもアージスのためにも。


「はじめっ」

審判であろう一人の兵士の声が響いた。

決闘が始まった。

ワァァァーー

酒で気分が高揚している貴族達は歓声をあげる。

アンジェは腰の剣を抜き、一歩踏み込んだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
苺なんて、嫌いだー!!←作者のブログです。遊びに来ていただけると、春日は喜びまくります!!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ